人造人間,セル編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あ!」
「悟空!」
フッと現れた人物にトランクスとピッコロの声が重なる。彼、孫悟空は神殿に降り立って直ぐにピッコロの変化に気づいた様子だった。しかし、悟空は今のピッコロでもセルには通用しない、と断言する。舌打ちをしながらも実力の差を分かりきっていたのだろうか、ピッコロは至って冷静だった。
ド ラ ゴ ン ボ ー ル の 復 活
神様を復活させドラゴンボールをまた使えるようにする、それが悟空のここに来た目的だった。早速ピッコロに神との合体解除を要求する。しかし、彼は首を横に振った。一度合体してしまったら二度と前の状態に戻れないのだ。悟空も想定内だったらしく、ならば、生き残ったナメック星人の誰かを地球の神にする、という案を持ちかけてきた。
「...あれ、悟空さん?」
「よっ!」
神殿の影から少女がひょこっと顔を出す。
先程まで神殿内を探索中だった彼女は、悟空の顔を見るなり、笑みを零しながら輪の中に入ってきた。
「なにしにきたの?」
「ドラゴンボールを復活させるんだ!!」
ぐっと拳を握りながら意気揚々としている悟空をソラは不思議そうに見つめた。
「お兄ちゃんの髪の毛、さらさらだね」
「えっ?」
「わたしの髪の毛、ぎしぎしするから、洗う時大変なんだ、だから羨ましいな」
ナメック星人を連れてくると言い瞬間移動した悟空を待っている間、トランクスとソラは神殿の階段に腰掛けていた。自分の髪を梳かすように撫でるソラに内心どぎまぎする。
「ソラさんの黒髪の方が、オレは綺麗だと思いますよ」
そう言うと、トランクスは自分がされていたようにソラの髪を撫でた。未来の彼女は今の彼女よりも髪が長く、ゴムでひとつに結っていた。彼女が動く度に揺れる毛先に何度もドキドキした記憶がある。あの時は触れる事さえ出来なかったそれ。真っ直ぐで柔らかく、触り心地が良い。撫で続けていると、不意にトランクスの指がソラの首筋を掠めた。
「...っふふ、擽ったい」
「あっ、す、すみません、つい...」
「へへ、お兄ちゃんと、こうやって、ゆっくり話すの、久しぶりだから、なんか、嬉しくて笑っちゃう」
ソラが更に自分の方へと寄りかかってくる。
へらっと笑う彼女に鼻の奥がツンとした。
暫くして、ビッと空間が歪む音がしたと同時に悟空が現れる。悟空の横には小柄なナメック星人がいた。
「デ、デンデか!!」
「!?」
悟空が連れてきたナメック星人はかつての仲間デンデだった。悟飯とクリリンを連れてくるべく、悟空はまた瞬間移動で消えてしまった。
「デンデ?」
「えっ」
ソラはデンデの傍に移動する。
「も、もしかして、ソラ?」
「うん!」
お互いの表情がぱあっと明るくなる。
ソラが地球へ来たばかりの頃、デンデや他のナメック星人達と数ヶ月間一緒に過ごした記憶が蘇った。2人が再会を喜んでいると悟飯とクリリンも瞬間移動で現れ、皆手を取り合って再会を喜んだ。
早速、デンデはミスター・ポポが作った龍の模型にブツブツと唱え始める。すると模型がぼうっと光り始める。次の瞬間、光は天高く一直線に登り、世界中へと飛び散っていった。
「これでドラゴンボールは復活したと思います」
「えっ! も、もう!?」
予想より遥かに時短だった儀式に、悟空含め全員驚きを隠せず、ぽかんと口を開いてた。ピッコロはデンデの神としての力に感心し、フッと口の端を上げた。
「よし! オラがブルマにドラゴンレーダー貸してもらって集めてくる! 悟飯、おめえもう特訓はいいぞ。セルゲームまでここでソラやデンデと遊んでやれ」
「え、で、でも!?」
「いいから、心配すんなって。ソラ、悟飯をよろしくな、じゃな!」
「悟空さん、また飛んでっちゃった...」
「あ......」
呆気に取られているのは悟飯だけではない。
他のメンバーも悟空のあっさりとした対応に不安を感じていた。
「悟飯さん、どういう事か聞いていませんか...悟空さんは自分よりセルの方が強いって...それなのに何故あんなに明るく......」
「ボクにも教えてくれないんです、ただ楽しみにしてろって......」
トランクスの質問に悟飯ははっきりとした答えを出せなかった。悟飯ですら、悟空の行動に理解が追い着いていなかったのだ。
「でもよ、あいつが楽しみにしてろって言うんだから、きっと何が勝算があるんだよ」
「ドラゴンボールが、復活したからかな?」
「いや、ドラゴンボールじゃセルを倒せないだろ」
「うーん」
クリリンとソラが考えるも、
「ただの開き直りかもしれんぞ.....」
「......」
ピッコロのその一言にゾッとする。
悟空に限ってそんな事は無い、とは勝機が無いこの時点では言いきれない。暫く続いた沈黙を破ったのはソラだった。
「悟飯ちゃん、ここに泊まるの?」
「......多分」
「余ってる部屋いっぱいある、好きに使え」
ミスター・ポポは泊まることを快諾した。
「じゃあ、私も! ねぇ、お兄ちゃんも、一緒に泊まろうよ!!」
「えっ、オレもですか?」
「一緒に泊まるのダメ?」
「......わかりました」
切なげに訴えてくる視線に断る事が出来ず、ついつい了承してしまう。
「やった! 皆で一緒にいれば、安心するね」
その言葉はまるで神になったばかりのデンデや強い不安感を覚える悟飯に向かって言っているようで。この不穏な空気を明るくしようとしているのだろうか。
それぞれの思惑を胸に、時は過ぎていく。
セルゲームまであと___。
「悟空!」
フッと現れた人物にトランクスとピッコロの声が重なる。彼、孫悟空は神殿に降り立って直ぐにピッコロの変化に気づいた様子だった。しかし、悟空は今のピッコロでもセルには通用しない、と断言する。舌打ちをしながらも実力の差を分かりきっていたのだろうか、ピッコロは至って冷静だった。
ド ラ ゴ ン ボ ー ル の 復 活
神様を復活させドラゴンボールをまた使えるようにする、それが悟空のここに来た目的だった。早速ピッコロに神との合体解除を要求する。しかし、彼は首を横に振った。一度合体してしまったら二度と前の状態に戻れないのだ。悟空も想定内だったらしく、ならば、生き残ったナメック星人の誰かを地球の神にする、という案を持ちかけてきた。
「...あれ、悟空さん?」
「よっ!」
神殿の影から少女がひょこっと顔を出す。
先程まで神殿内を探索中だった彼女は、悟空の顔を見るなり、笑みを零しながら輪の中に入ってきた。
「なにしにきたの?」
「ドラゴンボールを復活させるんだ!!」
ぐっと拳を握りながら意気揚々としている悟空をソラは不思議そうに見つめた。
「お兄ちゃんの髪の毛、さらさらだね」
「えっ?」
「わたしの髪の毛、ぎしぎしするから、洗う時大変なんだ、だから羨ましいな」
ナメック星人を連れてくると言い瞬間移動した悟空を待っている間、トランクスとソラは神殿の階段に腰掛けていた。自分の髪を梳かすように撫でるソラに内心どぎまぎする。
「ソラさんの黒髪の方が、オレは綺麗だと思いますよ」
そう言うと、トランクスは自分がされていたようにソラの髪を撫でた。未来の彼女は今の彼女よりも髪が長く、ゴムでひとつに結っていた。彼女が動く度に揺れる毛先に何度もドキドキした記憶がある。あの時は触れる事さえ出来なかったそれ。真っ直ぐで柔らかく、触り心地が良い。撫で続けていると、不意にトランクスの指がソラの首筋を掠めた。
「...っふふ、擽ったい」
「あっ、す、すみません、つい...」
「へへ、お兄ちゃんと、こうやって、ゆっくり話すの、久しぶりだから、なんか、嬉しくて笑っちゃう」
ソラが更に自分の方へと寄りかかってくる。
へらっと笑う彼女に鼻の奥がツンとした。
暫くして、ビッと空間が歪む音がしたと同時に悟空が現れる。悟空の横には小柄なナメック星人がいた。
「デ、デンデか!!」
「!?」
悟空が連れてきたナメック星人はかつての仲間デンデだった。悟飯とクリリンを連れてくるべく、悟空はまた瞬間移動で消えてしまった。
「デンデ?」
「えっ」
ソラはデンデの傍に移動する。
「も、もしかして、ソラ?」
「うん!」
お互いの表情がぱあっと明るくなる。
ソラが地球へ来たばかりの頃、デンデや他のナメック星人達と数ヶ月間一緒に過ごした記憶が蘇った。2人が再会を喜んでいると悟飯とクリリンも瞬間移動で現れ、皆手を取り合って再会を喜んだ。
早速、デンデはミスター・ポポが作った龍の模型にブツブツと唱え始める。すると模型がぼうっと光り始める。次の瞬間、光は天高く一直線に登り、世界中へと飛び散っていった。
「これでドラゴンボールは復活したと思います」
「えっ! も、もう!?」
予想より遥かに時短だった儀式に、悟空含め全員驚きを隠せず、ぽかんと口を開いてた。ピッコロはデンデの神としての力に感心し、フッと口の端を上げた。
「よし! オラがブルマにドラゴンレーダー貸してもらって集めてくる! 悟飯、おめえもう特訓はいいぞ。セルゲームまでここでソラやデンデと遊んでやれ」
「え、で、でも!?」
「いいから、心配すんなって。ソラ、悟飯をよろしくな、じゃな!」
「悟空さん、また飛んでっちゃった...」
「あ......」
呆気に取られているのは悟飯だけではない。
他のメンバーも悟空のあっさりとした対応に不安を感じていた。
「悟飯さん、どういう事か聞いていませんか...悟空さんは自分よりセルの方が強いって...それなのに何故あんなに明るく......」
「ボクにも教えてくれないんです、ただ楽しみにしてろって......」
トランクスの質問に悟飯ははっきりとした答えを出せなかった。悟飯ですら、悟空の行動に理解が追い着いていなかったのだ。
「でもよ、あいつが楽しみにしてろって言うんだから、きっと何が勝算があるんだよ」
「ドラゴンボールが、復活したからかな?」
「いや、ドラゴンボールじゃセルを倒せないだろ」
「うーん」
クリリンとソラが考えるも、
「ただの開き直りかもしれんぞ.....」
「......」
ピッコロのその一言にゾッとする。
悟空に限ってそんな事は無い、とは勝機が無いこの時点では言いきれない。暫く続いた沈黙を破ったのはソラだった。
「悟飯ちゃん、ここに泊まるの?」
「......多分」
「余ってる部屋いっぱいある、好きに使え」
ミスター・ポポは泊まることを快諾した。
「じゃあ、私も! ねぇ、お兄ちゃんも、一緒に泊まろうよ!!」
「えっ、オレもですか?」
「一緒に泊まるのダメ?」
「......わかりました」
切なげに訴えてくる視線に断る事が出来ず、ついつい了承してしまう。
「やった! 皆で一緒にいれば、安心するね」
その言葉はまるで神になったばかりのデンデや強い不安感を覚える悟飯に向かって言っているようで。この不穏な空気を明るくしようとしているのだろうか。
それぞれの思惑を胸に、時は過ぎていく。
セルゲームまであと___。
14/14ページ