人造人間,セル編
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結論から言うと、結果は最悪だ。
クリリンは18号を停止させる事が出来なかった。間もなく18号はセルに見つかり呆気なく吸収された。一緒に行動していた16号は所々破損。それまで有利に戦っていたベジータ達は立場が一転し、完全に勝機は無くなってしまった。
そう、セルは完全体になったのだ。
「あんた達、早く助けに行ってよ、トランクスが死んじゃう!!」
「っ......」
「安心しろ、殺されずに済んだ」
「本当!?」
「な、何故だ......」
「......」
ソラはごくりと喉を動かす。
ベジータが気を失った時、トランクスが死にそうになった時、神殿に残っていたピッコロ、天津飯、ソラはここから飛び出して助けに行くという選択が出来なかった。それ程凄まじいパワーだったのだ。何故クリリンはブルマが作った停止装置を押さなかったのか。そんな事はもうどうでもいい。奴はもう完全体だ。ベジータやトランクスが勝てなかった相手に誰が勝てるというのか。
あれから半日経つとセルはテレビ中継を始めた。
本日から9日後の5の26日正午より...
「セルゲーム」という武道大会を行う事にした。場所は中の都の北西28KSの5地点、ここにリンクを用意した。天下一武道会と違って諸君たち人間が戦う相手は私1人、キミたちは何人でもいい。1人ずつ戦ってキミたちの代表選手が負けたら次の選手と交代するというやり方だ。......もし、代表選手が全員負けてしまった場合...
世界中の全ての人間を殺す事にした、
では、楽しみにしているぞ。
セルのその一言で画面はザーッと砂嵐に飲み込まれる。テレビ放送によって世界中は震撼した。少しでもターゲットにならないよう僻地に身を隠す者が現れ始めた、世界に名を連ねる武道の達人の家には沢山の人で溢れかえった、軍や警察の武器はセル相手は勿論通用せず無駄な努力に終わった。まさに、パニックである。
「お前達は部屋から出て丸1日も経っていない、まずオレが入る」
「それこそムダだ、ここから先はサイヤ人しか踏み込めない領域だからな」
ピッコロの発言に、ベジータが突っかかる。彼は悟空達が出て、自分が部屋に入れるチャンスを今か今かと待ちわびていたのだ。
「残念だな、精神と時の部屋には生涯で48時間しか入っていることができない」
「なに!?」
「時間過ぎるとどうなるの?」
ソラが隣に立っていたミスター・ポポに質問する。
「部屋の出口が消える、二度と戻って来れない」
「チッ」
「でも父さんとオレはまだ20時間以上は使えますよ」
トランクスが喋りながら段差に腰をかけた時、
「!!」
「悟飯ちゃん達だ!」
「なんだと...!?」
「あれ、やっぱりベジータもトランクスもいるぞ。セルの気も感じる、生きてるのか、、どうなってんだ?」
中から悟空と悟飯が出てくる。悟空達の気が変化している事、スーパーサイヤ人の状態で出てきた事に驚きを隠せなかった。
2人に今までの状況をトランクスが簡潔に説明し始める。18号が吸収された事、完全体のセルの事、そして武道大会の事。一通り説明が終わると丁度良く、ぐうぅと悟空達の腹がなった。
「まずは飯だな、悟飯!」
「はいっ!」
人間、この緊迫した状況でそんな呑気な発言が出来るだろうか。彼等はセルを圧倒するようなパワーを身につけたのか、ただ能天気なだけか。
「ポポさん、お手伝いする!」
「助かる、ありがとう。これたのむ、」
ミスター・ポポから惣菜の皿がいくつか乗った大きめのお盆を渡され、彼女の小さい頭は簡単に隠れてしまった。
「口開けろ」
「あ?」
言われるがままに彼女は口を開けると、ミスター・ポポはそこにぽいっと1口サイズの点心を放り込む。
「ん〜っ!!」
幸せそうな顔で咀嚼するの彼女を見て、ミスター・ポポはニッコリ笑った。口の中の物が無くなるとふらふらと歩き始める。茶碗やどんぶりのせいで前が見えなくて覚束無い足取りだったが、何とか零さないように頑張った。料理が到着すると2人は口に詰め込むように食べ始める。悟空も悟飯も料理を作ることが出来なかった為、精神と時の部屋でまともな物を食べてこなかったらしい。かなりの食いっぷりである。ソラが誰も手をつけてない中華まんを、こっそり盗み食いした事は秘密である。
「ふ〜、食った食った」
「美味しかったです、」
ミスター・ポポは多く作ったつもりだったが、更におかわりを要求されるのではと冷や汗をかいていた。
「ミスター・ポポ、オラの道着あるか?」
「あぁ、ほら」
「サンキュー」
「母さんに言えば、また新しい戦闘服作って貰えますよ?」
「いいや、オラはやっぱこれでいい。地球人として戦いてぇし、」
その流れを見た悟飯もピッコロに道着を頼んでいた。ピッコロが悟飯の頭に手をかざす。すると、悟飯の体は光に包まれ、ピッコロと同じような服装になっていた。勿論、マント付きで。
「わぁ! 悟飯ちゃん、ピッコロさんみたい、ひらひらついてる!!」
「ははは、」
ソラは悟飯のマントの中に出たり入ったりをして遊ぶ。ヒラヒラしたマントが顔に当たるのが楽しかった。悟飯は擽ったそうに笑っていた。
それから悟空は着替えるとセルの様子を見てくると言って瞬間移動で消えてしまった。
「ピッコロさん、」
「どうした?」
「私も、あの部屋入る」
「オレと入るつもりか?」
「うん」
「お前にばっかり付き合ってられないぞ」
「最初だけで、大丈夫」
「......いいだろう」
ピッコロは強めにソラの頭を撫でた。先程の彼女の強くなりたいという願い、聞いていたのは悟飯だけでは無い。ピッコロもまた、彼女に対する接し方を考え直していた。
暫くすると悟空が瞬間移動で戻ってきた。彼曰く今のままでは勝ち目が無いと判断したようだった。だからといってまた精神と時の部屋で修行をするのかと思えば、これからは下界で修行をすると言い放った。皆の頭の中にハテナが浮かび上がる。
「じゃ、お互い頑張ろうな! 武道大会でまた会おう!!」
「あ、あぁ」
「行こう、悟飯」
「あ! はい。 またねソラ」
「うん...?」
別れを告げた2人は早々と下界へ降りて行ってしまった。今の悟空達に勝機があるのか、無いのか、誰も分からなかった。
クリリンは18号を停止させる事が出来なかった。間もなく18号はセルに見つかり呆気なく吸収された。一緒に行動していた16号は所々破損。それまで有利に戦っていたベジータ達は立場が一転し、完全に勝機は無くなってしまった。
そう、セルは完全体になったのだ。
「あんた達、早く助けに行ってよ、トランクスが死んじゃう!!」
「っ......」
「安心しろ、殺されずに済んだ」
「本当!?」
「な、何故だ......」
「......」
ソラはごくりと喉を動かす。
ベジータが気を失った時、トランクスが死にそうになった時、神殿に残っていたピッコロ、天津飯、ソラはここから飛び出して助けに行くという選択が出来なかった。それ程凄まじいパワーだったのだ。何故クリリンはブルマが作った停止装置を押さなかったのか。そんな事はもうどうでもいい。奴はもう完全体だ。ベジータやトランクスが勝てなかった相手に誰が勝てるというのか。
あれから半日経つとセルはテレビ中継を始めた。
本日から9日後の5の26日正午より...
「セルゲーム」という武道大会を行う事にした。場所は中の都の北西28KSの5地点、ここにリンクを用意した。天下一武道会と違って諸君たち人間が戦う相手は私1人、キミたちは何人でもいい。1人ずつ戦ってキミたちの代表選手が負けたら次の選手と交代するというやり方だ。......もし、代表選手が全員負けてしまった場合...
世界中の全ての人間を殺す事にした、
では、楽しみにしているぞ。
セルのその一言で画面はザーッと砂嵐に飲み込まれる。テレビ放送によって世界中は震撼した。少しでもターゲットにならないよう僻地に身を隠す者が現れ始めた、世界に名を連ねる武道の達人の家には沢山の人で溢れかえった、軍や警察の武器はセル相手は勿論通用せず無駄な努力に終わった。まさに、パニックである。
「お前達は部屋から出て丸1日も経っていない、まずオレが入る」
「それこそムダだ、ここから先はサイヤ人しか踏み込めない領域だからな」
ピッコロの発言に、ベジータが突っかかる。彼は悟空達が出て、自分が部屋に入れるチャンスを今か今かと待ちわびていたのだ。
「残念だな、精神と時の部屋には生涯で48時間しか入っていることができない」
「なに!?」
「時間過ぎるとどうなるの?」
ソラが隣に立っていたミスター・ポポに質問する。
「部屋の出口が消える、二度と戻って来れない」
「チッ」
「でも父さんとオレはまだ20時間以上は使えますよ」
トランクスが喋りながら段差に腰をかけた時、
「!!」
「悟飯ちゃん達だ!」
「なんだと...!?」
「あれ、やっぱりベジータもトランクスもいるぞ。セルの気も感じる、生きてるのか、、どうなってんだ?」
中から悟空と悟飯が出てくる。悟空達の気が変化している事、スーパーサイヤ人の状態で出てきた事に驚きを隠せなかった。
2人に今までの状況をトランクスが簡潔に説明し始める。18号が吸収された事、完全体のセルの事、そして武道大会の事。一通り説明が終わると丁度良く、ぐうぅと悟空達の腹がなった。
「まずは飯だな、悟飯!」
「はいっ!」
人間、この緊迫した状況でそんな呑気な発言が出来るだろうか。彼等はセルを圧倒するようなパワーを身につけたのか、ただ能天気なだけか。
「ポポさん、お手伝いする!」
「助かる、ありがとう。これたのむ、」
ミスター・ポポから惣菜の皿がいくつか乗った大きめのお盆を渡され、彼女の小さい頭は簡単に隠れてしまった。
「口開けろ」
「あ?」
言われるがままに彼女は口を開けると、ミスター・ポポはそこにぽいっと1口サイズの点心を放り込む。
「ん〜っ!!」
幸せそうな顔で咀嚼するの彼女を見て、ミスター・ポポはニッコリ笑った。口の中の物が無くなるとふらふらと歩き始める。茶碗やどんぶりのせいで前が見えなくて覚束無い足取りだったが、何とか零さないように頑張った。料理が到着すると2人は口に詰め込むように食べ始める。悟空も悟飯も料理を作ることが出来なかった為、精神と時の部屋でまともな物を食べてこなかったらしい。かなりの食いっぷりである。ソラが誰も手をつけてない中華まんを、こっそり盗み食いした事は秘密である。
「ふ〜、食った食った」
「美味しかったです、」
ミスター・ポポは多く作ったつもりだったが、更におかわりを要求されるのではと冷や汗をかいていた。
「ミスター・ポポ、オラの道着あるか?」
「あぁ、ほら」
「サンキュー」
「母さんに言えば、また新しい戦闘服作って貰えますよ?」
「いいや、オラはやっぱこれでいい。地球人として戦いてぇし、」
その流れを見た悟飯もピッコロに道着を頼んでいた。ピッコロが悟飯の頭に手をかざす。すると、悟飯の体は光に包まれ、ピッコロと同じような服装になっていた。勿論、マント付きで。
「わぁ! 悟飯ちゃん、ピッコロさんみたい、ひらひらついてる!!」
「ははは、」
ソラは悟飯のマントの中に出たり入ったりをして遊ぶ。ヒラヒラしたマントが顔に当たるのが楽しかった。悟飯は擽ったそうに笑っていた。
それから悟空は着替えるとセルの様子を見てくると言って瞬間移動で消えてしまった。
「ピッコロさん、」
「どうした?」
「私も、あの部屋入る」
「オレと入るつもりか?」
「うん」
「お前にばっかり付き合ってられないぞ」
「最初だけで、大丈夫」
「......いいだろう」
ピッコロは強めにソラの頭を撫でた。先程の彼女の強くなりたいという願い、聞いていたのは悟飯だけでは無い。ピッコロもまた、彼女に対する接し方を考え直していた。
暫くすると悟空が瞬間移動で戻ってきた。彼曰く今のままでは勝ち目が無いと判断したようだった。だからといってまた精神と時の部屋で修行をするのかと思えば、これからは下界で修行をすると言い放った。皆の頭の中にハテナが浮かび上がる。
「じゃ、お互い頑張ろうな! 武道大会でまた会おう!!」
「あ、あぁ」
「行こう、悟飯」
「あ! はい。 またねソラ」
「うん...?」
別れを告げた2人は早々と下界へ降りて行ってしまった。今の悟空達に勝機があるのか、無いのか、誰も分からなかった。