「オレを鍛え直してくれるというのはまことか！！？」

『あ？誰だこいつ』

「きょっ京子ちゃんのお兄さんー！！？」

『えっ京子の兄さん？』

「む！？誰だお前は？」


突然現れた鼻の頭に傷バンドを付けた少年に、綱吉は顔を青ざめさせて絶叫する

見知らぬ少年に疑問符を飛ばしていると、少年もこちらに気付いたのかソラ方を振り返った

さっきツナが、京子の兄だって言ってたが……全然似てねぇな


『あー、私は海堂ソラ。京子のクラスメイトだ』

「お前が海堂ソラか！！俺の名前は笹川了平だ！俺の事は了平でいいからな！」


ソラの名前を聞いた途端、とても嬉しそうな表情で歯を見せて笑った


「話は京子から聞いたぞ、京子をイジメから救ったんだったな！！ありがとう！！」

『いや、私は別に何も……』


礼を言いながらソラの手を無理やり掴み、ブンブンと握手をする了平

こいつもテンション高ぇなオイ

そんな二人を見ていた綱吉が、焦りながら了平に聞いた


「待ってくださいお兄さん！！状況わかってるんですか！？」

「敵を迎え撃つのだろ！？相当緊迫してるらしいな！！昨日のできごと、10日後のこと、指輪の話も聞いたぞ……」


そう真剣な顔で言う了平

綱吉はそんな了平を見て、少し驚いているようだ


「え…… (ちゃんと…わかってる……)」


だが次の瞬間、了平が大声で言った


「全部忘れたがな！！」

「たちまち意味ねー！！」

『はははっ大丈夫かこいつ』


ソラは了平のまさかの返答に、面白い奴だと楽しげに笑った


「なんでよりによって京子ちゃんのお兄さんなの～！？」

『あー、それもそうだな。京子が心配するかもしれねぇぞ？』

「こいつはファミリーにかかせない、重要な役割があるからな」

「え？」


リボーンの言葉に、了平を見る綱吉とソラ

そこには、近くに太陽でもあるんじゃないかというぐらい、元気良く両拳を挙げる了平の姿があった


「極限まかせろ！！」

「(たしかに晴だよ…どっピーカンだよ……)」

『(何つーか…輝いてんなぁオイ……)』

「ところでパオパオ老師、今日はオレのために幼なじみを呼んでいただいたとか」

「え……？幼なじみ？」

『へぇ、誰だよ？』

「くされ縁だぞ」


リボーンがそう言った後、リボーンが首から下げているおしゃぶりが光りだした


「近いな」

「おしゃぶりが光ったってことは！」

『あーあれか、アルコバレーノって奴？』


確か前に、そんな奴らがいるってリボーンから教えてもらったんだよな

そう考えていると、どこからか鳥の羽音と共に男の子の声が聞こえた


「久し振りだな！コラ！！」

「こ……この声…！！」

『？』