『………』


いつもの様に朝目覚めると、テーブルの上に手紙が置いてあった

差出人は、リボーンと書かれている


『……何だ？』


訝しげに手紙を拾い上げるソラ

それには、こう書かれていた


《今日の朝、中山外科医院に来い。リボーン》


『(これだけかよ)』


朝といっても、今は午前4時

行くにはまだ早すぎるだろう


『んー…少し修行でもするか』


ソラは鬼鮫が作った朝食を食べ、着替えてから外に出た


『さぁて、何すっかなぁ』


修行と言ったものの、ここはただの町

修行出来る場所なんてどこにも無い訳だが

そう考えつつ歩いていると、少し広めの公園に行き着いた

時間も時間なだけあって、人の影は無い

よし、ここにするか


『ンじゃまあ…早速やるか』


そう呟くと、目の前に丁度鳥が飛んで来た

それを見て、素早く印を結ぶ


『時空間の術』


すると鳥がいる場所に、紫色のドーム状の“何か”が表れた

まるでガラスドームの様な透明度を誇ったそれは、すっぽりと鳥を包み込んでいる

外から様子は窺えるが、鳥は全く動かない

ただ鳴き声だけが耳に届く


『鈍っちゃいないみてぇだな』


そう言って、ソラは術を解く

その瞬間、鳥は慌てた様に空へと飛んで行った

時空間の術

それは、時空を歪ませ相手の動きを止める術

その範囲は限られてはおらず、ソラが得意とする術の一つだ

それからというものの、ソラは時間の許す限り修行に専念した

久々に身体を動かしたからか、普段よりも楽しげに鍛錬をする

次は他の奴らも誘ってみるか…と思いながら、昇りつつある太陽の位置を確認してからソラはその場を後にした