あれからマンションへと着いた御一行


「スッゲー！！広ェー！！」

「こんな広いマンションあんのか！？うん！？」

「現に目の前にあんじゃねぇか」


メンバー達が驚くのも無理はない

家具や装飾は豪華だし、設備もしっかり整っているし、人数分の部屋まである

まさに高級マンションと言ったところか


『いいのか？これ貰って……』

「ああ、ソラの為に用意したんだからな」

『マジかよ…ありがとな』

「別に構わねぇぞ。ただ…条件がある」

『条件？何だよ』


……まあ、予想はしてたけどな

リボーンの言葉に、今まではしゃいでいた他のメンバーもこちらを向いて静かになった

そんな中、リボーンはハッキリと言った


「ソラ、ボンゴレに入って“夜空の守護者”になれ」

『……は？』


少し目を見開き、驚きの声を上げるソラ

メンバー達は一体何を言っているのかと、眉を寄せた


『ちょっと待て、私が聞いたのは“大空・嵐・雨・晴・雲・雷・霧”の七種類だけなんだが……』


前に守護者について教えて貰った時に、夜空の守護者なんて無かったぞ？


『それに、私はボンゴレには入らねぇって……』

「暁なら心配いらねぇぞ。ただこっちの仲間にもなれ。それにお前らは、この世界じゃ任務なんか出来ねぇからな。この世界にいるまではボンゴレに入ってほしいんだ」

『……何で私を？』

「お前じゃないと駄目なんだ。……いや、正確には…お前なのかも分からねぇ」

『？ 何だそれ、どういう意味だ？』

「夜空のリングは少し特別でな、人を選ぶリングなんだ。だから適合していない奴が使っちまったら拒否反応を起こし、そいつを殺す…そんな代物だ。今まで初代から受け継がれてこなかったから、お前にも言わなかった」

『……へぇ…なるほどな』


リボーンの話を聞き、納得したかの様に腕を組む

そんな二人を見て、ペインが話に割って入った


「ね、ねぇ！ボンゴレとか守護者とかリングとか…一体何の話をしてるの？」

「……そうか、お前らはまだ知らなかったな」


リボーンはメンバーにボンゴレ、守護者、リング、そしてマフィアについて話をした


「そうなんだ……」

「それで、ソラに夜空の守護者になれって……」

「ああ、そう言う事だ」

「でも待てよ！そしたらもしソラが適合者じゃなかったら……」

「………死ぬな」

「な……！？」

『………』


その言葉を聞いたメンバーは、怒りを露にした


「ふざけんなよ！！」

「何でソラが犠牲になんなきゃいけねぇんだ！！うん！！」

「俺は反対だ」


即座に声を荒らげて反対するサソリとデイダラ、イタチ

声を上げずとも、全員同じ意見のようだ

ソラが犠牲になる必要なんて無い

そんな中、ソラはあっけらかんとした口調で言った


『まぁお前ら、ちょっと待てって』

「「！」」

『リボーン、何でお前は私を選んだんだ？』

「……夜空の守護者の使命…それは“影として生き、影として戦う、すべてを支える大いなる夜空”……お前にピッタリだしな。それに、お前にしか出来ねえんだ…あいつらを正気にさせるのは……」

『あいつら？』


あいつらが誰なのか分からず聞き返す

リボーンは重々しく口を開いた


「……獄寺と山本の事だ」

『ああ、あいつらか』


そういや、あいつらもボンゴレなんだったっけ

そんな事を考えていると、いきなりリボーンがソラに向かって深く土下座をした


「『！』」