それからというものの、みんな私を恐がってか授業中は静かだった

こんなに静かなのも悪くないな

いっその事、このままずっと静かだったら……

そう思っていた、その時


「「ギャアアアアアアアア！！！」」


校庭の方から、突然誰かの叫び声が聞こえた

……声からして何人かいるみてぇだったな

何だよ、もう静かな時間は終了ってか？

全く、忙しねぇなぁ


「何だ何だ！？」

「何か聞こえたぞ！」

「叫び声だよ！！」

「校庭からだ！」

「ねぇちょっと！校庭に誰かいるよ！！」

「本当だ！コート着てるし……」


………ん？コート？

……そう言えば何か、聞き覚えのある声だったような

……気のせいだよな


「なあ～先生どっか行ったんだけど！」

「ほっとけ！！そんなの！」

「ねぇねぇ！すごくイケメンじゃない？」

「私赤髪の人好みー！」

「私は黄色くーん！」

「うわ！鮫みたいなのがいるぞ！！」

「魚人か！？」

「アロエっぽいのもいるー！」


……ちょっと待ってくれ


「だ、誰だろうね、ソラ…… ？ ソラ？どうし…ってうわっ！？」


おずおずと話しかけてきた綱吉を無視し、いきなり走り出したソラ

生徒を何人か蹴散らしつつ窓まで行き、そのままの勢いで


「え……？」


窓から外へ、跳び出した