『？ …なあ、あそこにいる女子二人はどうしたんだ？何であんな隅っこにいるんだあいつら』


そう私が聞くと、三人の目つきが変わった

二人は怒りに満ちている様に

一人は怯えている様に


『……？』

「あいつらには関わらない方が良いぜ」

「あいつらは姫花をイジメた奴らだからな！」


その声は怒りに満ちていた

………これは……


「…………」


ツナは一言も話さない

まるで、何かに怯えている様に見える

……まあ、私の予想は当たってるだろうな

隼人と武の瞳の色を見れば解る

ここで解いてやってもいいんだが……

そんな事を考えていたら、あの声が聞こえてきた


「あの時は…本当に怖い思いをしたわ……」


突然会話に割って入って来た愛崎

案の定、こいつが元凶か


「大丈夫だぜ！姫花！」

「何かあったら、俺達が守ってやるからな！」

「二人とも…どうもありがとう」


獄寺と山本の言葉に、にっこりと笑顔を見せる愛崎

……見てらんねぇな

そう思ったソラは、あの女子二人の方へと足を向けた


「おい！どこ行くんだよ！」

『どこって、あいつらんとこ』

「な！？お前話聞いてなかったのか！！？」

『聞いてたけど……私はイジメとか気にしない質なんだよ』


そう言うと、今までポーカーフェイスだった愛崎の顔が、一瞬ピクリと歪んだ

それに気付かないフリをしつつ、未だに何か言っている隼人を無視して私は女子二人の所へと近付いて行った