「あ…あれが……20年後の…？」


そこにいたのは、背の高い男性だった

大人ランボと同じ顔

この男性が、20年後のランボの姿なのだろう


「やれやれ、この現象……夢でないとすれば、ずいぶん久しぶりに10年バズーカで過去へ来たようだ」


そう穏やかに言うランボ

そんなランボを見て驚く面々


「ホントにアホ牛か…？」

「なんだかランボ…たのもしいよ……」

『確かに、普段のランボとは大違いだな』


そう話す声に気付いたのか、ソラ達の方へ振り返るランボ

そして目を見開き、小さく呟いた


「！ …ソラ……？」

『ん？』


その声を聞き、ランボと目を合わせる

するとランボは、少したどたどしい話し方で言った


「あなたに…また会えるとは……これは神に感謝しなければならないな……」

『……？』

「……ソラ…あなたには、もう会えないものだと思っていました。だがこれは、何かのチャンスなのだろう……だから、あなたに伝えたい事があります」


泣きそうに、それでいて穏やかに微笑むランボ

ランボの頬に滴が伝う

それは雨なのか、はたまた涙なのか

……いや、きっと雨のせいだろう

ソラはランボの言葉を黙って待つ

だがランボは暫くソラを見た後、顔を元に戻して言った


「……いや、やはりそれはまたの機会にしよう……いずれまた会える日が来るでしょう。その時に、必ず伝えます。俺の気持ちを…必ず」


そう言うランボの声は、どこか辛そうで

ソラはそれ以上の詮索はせずに、小さくそうかと呟いた

それを聞いたランボは、口角を上げた


「……それに今は、そんな場合ではなさそうだな。野蛮そうなのがひどくにらんでる」


そう言い、レヴィを見るランボ

レヴィはランボに睨みを利かせて言った


「おまえが誰だろうと、消すまでだ」

「……昔のオレは相当てこずったようだが…オレはそうはいかないぜ」

「ほざけ」


レヴィの背から、七つの傘が勢い良く発射される


「消えろ！！」


バババッ！！


「やばい！またあの技だ！」

「！」

「傘を開かせちゃったら、もう決まりだな」

「レヴィ・ボルタを回避することは不可能」


あの電気傘（パラボラ）は、全周囲を死角なく覆い

ひとたび攻撃が当たりだせば、七つの電気傘がおのおのに受けた電気を一気に叩き込む


「まさに一撃必殺の技。レヴィはこの技で、ヴァリアーの幹部の７人に引き上げられたんだからね」


そうマーモンが言った途端、傘に雷が落ち雷電が溜まっていく


「くっ…！」

「死ね」


レヴィの言葉に従ったかの様に、傘の雷電がランボに向かって落ちた