穴に落ちたソラはと言うと


『(何で私はよく分かんねぇ物を突き付けられてんだ…？)』


目の前の赤ん坊に、黒い何かを突き付けられていた


「お前、何処から来やがった」

『(……何つったらいいんだよ…) ……あー…気付いたらここにいた』


ソラが落ちた場所、それはどこかの一室だった

生活感が溢れるその部屋に、気が付いたら倒れていたらしい

まあ、大分長いこと落ちたような気もするしな

もしかしたら、途中で気を失っていたのかもしれない


「……お前、名前は何ていうんだ？」


未だに黒い何かをこちらへと向けながら問う赤ん坊

直感で解る

あの黒い何かは、危険物なのだろうと

きっと武器か何かの類なんだろうな


『……自己紹介はまず自分から、だろ？赤ん坊』


黒い何か─拳銃を突き付けられていても尚、堂々とした態度をとっているソラ

それに対し赤ん坊は僅かに目を見開いた後、静かに微笑んだ


「(……この状況で言うとはな) フッ…それもそうだな。俺はヒットマンのリボーンだぞ」

『ヒットマン？』

「あぁ、それにダメツナのかてきょーだ。もうそろそろダメツナも帰ってくると思うぞ」

『(ダメツナ？)あー、そうか……私は海堂ソラだ。そんじゃ私はこれで』


何かよく分からんが、面倒な事になりそうな予感がする

サッサとこんな所からはおさらばしねぇと

そう思いつつ部屋から出ようと踵を返すソラだが、何故かリボーンが肩に跳び乗ってきた


『うわっ何だよ急に……』

「お前気に入ったぞ。ボンゴレに入らねぇか？」

『………は？』