3話
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『……た、助かった…のか…?』
命からがら旅立ちの祠に飛び込んだソラ達は、青白く美しい光に包み込まれたかと思うと、次の瞬間には別の祠へとワープしていた
『なるほどなぁ、だから“旅立ち”の祠なのか…あっという間に別の場所まで来れちまった…』
「………そ、うだな…」
感心するように何度か頷きながら呟くソラに、カミュがどこかぎこちなく応える
その声が、あまりにも近くから聞こえた気がした
「……あー、ところで……そろそろ離れてもいいんじゃないか?」
『ん?』
若干頬を染めながら、控えめに言うカミュの方へと顔を向ける
グレイグから逃げ延びる為に、ソラ達は旅立ちの祠へと飛び込んだ
その際、ソラは遅れて来たカミュの手を引っ張って祠へと入ったのだが……
『……おお?』
カミュを引っ張る際、力を入れ過ぎたのだろう
半ば抱き寄せる様な形で、ソラはカミュの手を引っ張っていた
つまり、二人は今“抱き合った状態”で祠の中にいた
それに気付いたソラは、さほど気にしていないのかあっけらかんと笑う
『ははは、悪い悪い!必死だったせいで気づかなかった!』
「は、はは…まあ、お前がいいなら俺は全然構わねぇんだけどな…」
ソラのあまりの通常運転具合にどこか引っ掛かっている様な笑顔を見せるカミュだったが、存外満更でもないのか自分から離れようとはしない
すると、そんな二人の間に横から伸びてきたシドーの腕が割り込まれる
そしてそのままシドーはカミュの首元に片腕を回し、青筋を立てながらカミュのこめかみ部分をもう片方の手でグリグリと押した
「オイ、なにずっと引っ付いてるんだ!!いい加減ソラから離れろ!!」
「うわっ、おいシドー!離せっ……イテェ、イテェっての!!」
『あーあー…あんま力入れんなよシドー?手加減してやれ』
「加減どうこうよりまず止めてくれ!!」
止める気のないソラにカミュがツッコミを入れていると、イレブンがスススッ…とソラの方へ寄って来た
「……ソラ、大丈夫だった?怪我はない?」
『ん?ああ、私は大丈夫だぞ。イレブンは?シドーの力強かったろ』
「うん、確かにすごい勢いで引っ張られたから危うく転びそうになったけど…でも、僕も大丈夫だよ」
未だにギャアギャアと喧嘩─もとい、じゃれ合っているシドーとカミュを眺めながら、イレブンはどこか気落ちしながら呟くように言う
「……ごめんね。デルカダールから追われてる話はしてたとはいえ…早速こんな事になっちゃって…」
『! ……気にすんなよ。こんなハプニング、“旅”には付き物だろ?』
にっこりと優しく笑うソラに、イレブンは一瞬何かを言いかけたが、グッと口を噤んでそれを吞み込む
そして少し弱々しくも同じように優しく笑い、そっとソラの手を握って言った
「……うん、ありがとう。そうやってソラに励まされると…なんだか、勇気が湧いてくるよ」
『! お、おう…そうか…?』
あまりにも真っ直ぐ見詰めてくるイレブンに、若干ドギマギするソラ
だがそんな“良い感じの雰囲気”を、シドーが許すはずもなく
ベリッ
「油断も隙も無いなオマエ達はッ!!!」
二人の手を引き剝がしたシドーの怒鳴り声が、祠の中で響き渡った
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命からがら旅立ちの祠に飛び込んだソラ達は、青白く美しい光に包み込まれたかと思うと、次の瞬間には別の祠へとワープしていた
『なるほどなぁ、だから“旅立ち”の祠なのか…あっという間に別の場所まで来れちまった…』
「………そ、うだな…」
感心するように何度か頷きながら呟くソラに、カミュがどこかぎこちなく応える
その声が、あまりにも近くから聞こえた気がした
「……あー、ところで……そろそろ離れてもいいんじゃないか?」
『ん?』
若干頬を染めながら、控えめに言うカミュの方へと顔を向ける
グレイグから逃げ延びる為に、ソラ達は旅立ちの祠へと飛び込んだ
その際、ソラは遅れて来たカミュの手を引っ張って祠へと入ったのだが……
『……おお?』
カミュを引っ張る際、力を入れ過ぎたのだろう
半ば抱き寄せる様な形で、ソラはカミュの手を引っ張っていた
つまり、二人は今“抱き合った状態”で祠の中にいた
それに気付いたソラは、さほど気にしていないのかあっけらかんと笑う
『ははは、悪い悪い!必死だったせいで気づかなかった!』
「は、はは…まあ、お前がいいなら俺は全然構わねぇんだけどな…」
ソラのあまりの通常運転具合にどこか引っ掛かっている様な笑顔を見せるカミュだったが、存外満更でもないのか自分から離れようとはしない
すると、そんな二人の間に横から伸びてきたシドーの腕が割り込まれる
そしてそのままシドーはカミュの首元に片腕を回し、青筋を立てながらカミュのこめかみ部分をもう片方の手でグリグリと押した
「オイ、なにずっと引っ付いてるんだ!!いい加減ソラから離れろ!!」
「うわっ、おいシドー!離せっ……イテェ、イテェっての!!」
『あーあー…あんま力入れんなよシドー?手加減してやれ』
「加減どうこうよりまず止めてくれ!!」
止める気のないソラにカミュがツッコミを入れていると、イレブンがスススッ…とソラの方へ寄って来た
「……ソラ、大丈夫だった?怪我はない?」
『ん?ああ、私は大丈夫だぞ。イレブンは?シドーの力強かったろ』
「うん、確かにすごい勢いで引っ張られたから危うく転びそうになったけど…でも、僕も大丈夫だよ」
未だにギャアギャアと喧嘩─もとい、じゃれ合っているシドーとカミュを眺めながら、イレブンはどこか気落ちしながら呟くように言う
「……ごめんね。デルカダールから追われてる話はしてたとはいえ…早速こんな事になっちゃって…」
『! ……気にすんなよ。こんなハプニング、“旅”には付き物だろ?』
にっこりと優しく笑うソラに、イレブンは一瞬何かを言いかけたが、グッと口を噤んでそれを吞み込む
そして少し弱々しくも同じように優しく笑い、そっとソラの手を握って言った
「……うん、ありがとう。そうやってソラに励まされると…なんだか、勇気が湧いてくるよ」
『! お、おう…そうか…?』
あまりにも真っ直ぐ見詰めてくるイレブンに、若干ドギマギするソラ
だがそんな“良い感じの雰囲気”を、シドーが許すはずもなく
ベリッ
「油断も隙も無いなオマエ達はッ!!!」
二人の手を引き剝がしたシドーの怒鳴り声が、祠の中で響き渡った
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