2話
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各々が食事に満足しているのを見計らって、ソラはシドーに問い掛けた
『シドー、食後にルビーラでも飲むか?』
「おっ、いいな!じゃあもらうぜ」
「ルビーラ?何だそりゃ」
『なんだ、こっちの世界には無いのか?』
ルビーラという聞き慣れない単語に食いついたカミュを見て、それならとソラは腰にさげていた袋から酒樽を取り出した
「お前、そんな物持ってたのかよ…」
『まあな。大体の素材や作業台なんかは常に持ち歩いてる』
「これ、酒樽だよね?ルビーラってお酒なの?」
『そう、ツタの実や果物で作るんだ』
酒樽に手際良くツタの実や果物を入れ醸造していく
酒樽の口の部分を捻り、グラスにそれを注いだ
「わあ…綺麗なお酒だね」
「その名の通り、まるでルビーみたいだな……」
『だろ?これ、シドーの好物なんだよ』
ルビー色に輝くお酒を見て、イレブンとカミュは感嘆の息を漏らす
注ぎ終わったルビーラをシドーに手渡し、ソラはイレブンとカミュに向けて言う
『お前らも飲むか?度数もそこまでキツくないし、酒にしては甘めだから飲みやすいと思うけど』
「お、それなら一杯もらうか!」
「僕、お酒って飲んだ事ないんだけど…」
『あ、そうなのか?じゃあこれが“初めての酒”だな』
「ソラが作るルビーラは美味いぞ、オマエも飲め!」
「う、うん…!」
“無理しなくてもいいぞ?”と言うソラに、イレブンは“いや、僕も飲む!”とどこか意気込みながら言った
そこまで気合を入れて飲む様なものでもないんだが…と思ったが、何となく微笑ましく感じたので二つ返事でルビーラを手渡す
シドーとカミュは意気揚々と、イレブンはどこか緊張気味にルビーラを口にした
「! ……美味しい…」
「へぇ、こいつは確かに美味いな。甘過ぎず飲みやすい酒だ」
「だから言っただろ?美味いって」
『飲みやすくても一応酒だからな。あんま飲み過ぎんなよ?』
「大丈夫だって、これぐらいじゃ俺は酔わねぇよ。まあ初めての酒である勇者様はどうだか知らねぇけどな」
「うん、僕もこれなら大丈夫だと思う。……でも、お酒ってこんな味なんだね。甘いけどちょっと苦いような…不思議な感じ…」
『ははっ、そうだな。初めて飲むとちょっと混乱するよなぁ』
そんな他愛もない会話を交わしつつ、各々ルビーラを楽しんだ
そして会話も落ち着いた頃、そろそろ寝ようかと準備をし始めた
「そういえばソラ、テントがまだ一つしかなくて…僕達と一緒に寝る事になっちゃうけど、どうする?」
『ん?ああ、私は別に構わねぇよ』
「え、いいのか?」
別に同じテントでもいいと言うソラに対し、イレブンとカミュは若干目を見開いて驚いた
「……ソラも女の子だし、嫌がるかと思ったんだけど…」
『ははは!なんだ、気使ってくれたのか?そんなん気にすんなよ』
今までシドーと一緒に色んな島を旅してきて、寝る場所に困った事なんて沢山あった
今となっては良い思い出だが、野宿なんかも平気でやってたし、テントがあるだけ有難い程だ
『それに、小さな部屋にシドーや大勢のあらくれ達とぎゅうぎゅうになって寝た事もあったしな』
「そ、それはどんな状況なんだよ……」
「ああ、オッカムルの時か?」
『そう!あの時はあらくれ達のイビキがうるさくて大変だったなぁ~』
“部屋を造るのが間に合わなくて、仕方なく一つの宿屋に全員押し込んだんだよなぁ”と、思い出話をするソラとシドーに、イレブンとカミュは苦笑いを浮かべた
「ま、まあ大丈夫ならいいんだけど…」
『あ、でもお前らが嫌だってんなら私は外でも…』
「い、いやいや!嫌だって訳じゃないよ!全然!」
「ああ、何なら俺達は大歓迎だぜ?」
「ちょ、ちょっとカミュ!?」
「はははっ、冗談だよ!」
ニヤリと笑うカミュに、イレブンは“何言ってんの!?”と顔を真っ赤にした
それを見てシドーはどこか心がモヤついたが、その理由が分からず首を捻っていた
「まあとにかく、明日も朝早い。とっとと寝ちまおうぜ」
「う、うん…… (ビックリした…カミュの冗談、心臓に悪いよ……)」
『じゃあ寝る場所決めないとな。私は端っこでいいから…』
「それならオレはここだ」
『うおっ』
ソラが端っこに座ったと同時に、シドーがその隣を陣取った
狭いテント内という事もあり、ソラに少しもたれ掛かるようにして座ってきた為、ソラの身体が反対側に傾いた
「おいおいシドー、真っ先に隣キープかぁ?」
「当たり前だ。オレとソラはいつも隣で寝てるからな」
「え!?い、いつも…!?」
『ああ、まあそうだな。からっぽ島でも一緒に住んでるし…』
「「一緒に!?」」
驚きの声を上げる二人に、何をそんなに驚く事があるんだと不思議そうに首を傾げるソラとシドー
それを見て、イレブンとカミュはクルッと二人に背を向けて小さな声で話し出した
「ね、ねぇカミュ…もしかしてソラとシドーって、こ、恋人だったりする…!?」
「い、いや、それはないだろ…現にソラはシドーの事を“相棒”だって言ってたしな…あいつらの態度を見るに、恋人って感じもしねぇしよ…!」
「だ、だよね!そんな訳ない…気のせいだよね…!」
「おいオマエ達!何を堂々とコソコソ話してるんだ!」
「あ、あー、いや!悪い!こっちの話だ気にすんな!」
“ハハハハ…”と乾いた笑みを浮かべる二人に、疑問符を飛ばすシドー
そんな中、ソラは“堂々とコソコソ話すって矛盾してるよなぁ…”と、場違いな事を考えていたのだった
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『シドー、食後にルビーラでも飲むか?』
「おっ、いいな!じゃあもらうぜ」
「ルビーラ?何だそりゃ」
『なんだ、こっちの世界には無いのか?』
ルビーラという聞き慣れない単語に食いついたカミュを見て、それならとソラは腰にさげていた袋から酒樽を取り出した
「お前、そんな物持ってたのかよ…」
『まあな。大体の素材や作業台なんかは常に持ち歩いてる』
「これ、酒樽だよね?ルビーラってお酒なの?」
『そう、ツタの実や果物で作るんだ』
酒樽に手際良くツタの実や果物を入れ醸造していく
酒樽の口の部分を捻り、グラスにそれを注いだ
「わあ…綺麗なお酒だね」
「その名の通り、まるでルビーみたいだな……」
『だろ?これ、シドーの好物なんだよ』
ルビー色に輝くお酒を見て、イレブンとカミュは感嘆の息を漏らす
注ぎ終わったルビーラをシドーに手渡し、ソラはイレブンとカミュに向けて言う
『お前らも飲むか?度数もそこまでキツくないし、酒にしては甘めだから飲みやすいと思うけど』
「お、それなら一杯もらうか!」
「僕、お酒って飲んだ事ないんだけど…」
『あ、そうなのか?じゃあこれが“初めての酒”だな』
「ソラが作るルビーラは美味いぞ、オマエも飲め!」
「う、うん…!」
“無理しなくてもいいぞ?”と言うソラに、イレブンは“いや、僕も飲む!”とどこか意気込みながら言った
そこまで気合を入れて飲む様なものでもないんだが…と思ったが、何となく微笑ましく感じたので二つ返事でルビーラを手渡す
シドーとカミュは意気揚々と、イレブンはどこか緊張気味にルビーラを口にした
「! ……美味しい…」
「へぇ、こいつは確かに美味いな。甘過ぎず飲みやすい酒だ」
「だから言っただろ?美味いって」
『飲みやすくても一応酒だからな。あんま飲み過ぎんなよ?』
「大丈夫だって、これぐらいじゃ俺は酔わねぇよ。まあ初めての酒である勇者様はどうだか知らねぇけどな」
「うん、僕もこれなら大丈夫だと思う。……でも、お酒ってこんな味なんだね。甘いけどちょっと苦いような…不思議な感じ…」
『ははっ、そうだな。初めて飲むとちょっと混乱するよなぁ』
そんな他愛もない会話を交わしつつ、各々ルビーラを楽しんだ
そして会話も落ち着いた頃、そろそろ寝ようかと準備をし始めた
「そういえばソラ、テントがまだ一つしかなくて…僕達と一緒に寝る事になっちゃうけど、どうする?」
『ん?ああ、私は別に構わねぇよ』
「え、いいのか?」
別に同じテントでもいいと言うソラに対し、イレブンとカミュは若干目を見開いて驚いた
「……ソラも女の子だし、嫌がるかと思ったんだけど…」
『ははは!なんだ、気使ってくれたのか?そんなん気にすんなよ』
今までシドーと一緒に色んな島を旅してきて、寝る場所に困った事なんて沢山あった
今となっては良い思い出だが、野宿なんかも平気でやってたし、テントがあるだけ有難い程だ
『それに、小さな部屋にシドーや大勢のあらくれ達とぎゅうぎゅうになって寝た事もあったしな』
「そ、それはどんな状況なんだよ……」
「ああ、オッカムルの時か?」
『そう!あの時はあらくれ達のイビキがうるさくて大変だったなぁ~』
“部屋を造るのが間に合わなくて、仕方なく一つの宿屋に全員押し込んだんだよなぁ”と、思い出話をするソラとシドーに、イレブンとカミュは苦笑いを浮かべた
「ま、まあ大丈夫ならいいんだけど…」
『あ、でもお前らが嫌だってんなら私は外でも…』
「い、いやいや!嫌だって訳じゃないよ!全然!」
「ああ、何なら俺達は大歓迎だぜ?」
「ちょ、ちょっとカミュ!?」
「はははっ、冗談だよ!」
ニヤリと笑うカミュに、イレブンは“何言ってんの!?”と顔を真っ赤にした
それを見てシドーはどこか心がモヤついたが、その理由が分からず首を捻っていた
「まあとにかく、明日も朝早い。とっとと寝ちまおうぜ」
「う、うん…… (ビックリした…カミュの冗談、心臓に悪いよ……)」
『じゃあ寝る場所決めないとな。私は端っこでいいから…』
「それならオレはここだ」
『うおっ』
ソラが端っこに座ったと同時に、シドーがその隣を陣取った
狭いテント内という事もあり、ソラに少しもたれ掛かるようにして座ってきた為、ソラの身体が反対側に傾いた
「おいおいシドー、真っ先に隣キープかぁ?」
「当たり前だ。オレとソラはいつも隣で寝てるからな」
「え!?い、いつも…!?」
『ああ、まあそうだな。からっぽ島でも一緒に住んでるし…』
「「一緒に!?」」
驚きの声を上げる二人に、何をそんなに驚く事があるんだと不思議そうに首を傾げるソラとシドー
それを見て、イレブンとカミュはクルッと二人に背を向けて小さな声で話し出した
「ね、ねぇカミュ…もしかしてソラとシドーって、こ、恋人だったりする…!?」
「い、いや、それはないだろ…現にソラはシドーの事を“相棒”だって言ってたしな…あいつらの態度を見るに、恋人って感じもしねぇしよ…!」
「だ、だよね!そんな訳ない…気のせいだよね…!」
「おいオマエ達!何を堂々とコソコソ話してるんだ!」
「あ、あー、いや!悪い!こっちの話だ気にすんな!」
“ハハハハ…”と乾いた笑みを浮かべる二人に、疑問符を飛ばすシドー
そんな中、ソラは“堂々とコソコソ話すって矛盾してるよなぁ…”と、場違いな事を考えていたのだった
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