2話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ねぇ、みんな。旅立ちの祠まではまだ距離があるし、そろそろ暗くなりそうだから今日はここでキャンプにしない?」
『キャンプ?』
「あー、そうだな。夜になると魔物も増えるし、危険は冒さない方がいい」
イレブンの言葉に一つ頷いたカミュは、軽く空を見上げる
いつの間にか太陽は西に傾き、そろそろ夕暮れ時も終わりを告げる時刻になっていた
「オレは構わないが、オマエ達は追われる身じゃなかったのか?こんな所で時間を潰してもいいのか」
「う~ん、そうなんだけど…でもあまり切羽詰まって急いでも、身が保たないでしょ?」
「そうだぜ、“急がば回れ”って言うしな。それに夜は相手さんも休んでるだろうよ」
「“いそがばまわれ”…?」
『まあ、それもそうだよな。にしてもキャンプか~こういうの久々だな!』
カミュの言葉にあまりピンときてないシドーの隣で、ソラはどこかワクワクしながらキャンプ場へと入って行く
それに続いて各々荷物を下ろし、焚火に火を点けてその周りに腰掛けた
「そういえば、ソラとシドーは元の世界で旅をしてたんだっけ?」
『ああ、昔はな。私らが暮らしてるからっぽ島って所は、その名の通り何にも無くてさ。食う物にも困るような島だったんだ』
そんなからっぽ島を一から開拓する為には、他の島から何か使えそうな素材や食料、一緒にからっぽ島で暮らしてくれる人達を集める必要があった
『その為に、私らは旅をしてたんだ』
「なるほどな…島を一から開拓だなんて、ビルダーってのは考える規模の大きさが違ぇな」
「だから言っただろ、ソラは世界一のビルダーなんだ!」
『やめろやめろ照れんだろ!』
まるで自分の事かの様に自慢するシドーに、ソラは苦笑いをしながら薄っすらと頬を染めた
そしてふと視線を横にずらし、イレブンとカミュに問い掛けた
『……ところでさ、さっきから気になってたんだけど…あれ、何だ?』
「え?……ああ、あれは“不思議な鍛冶台”だよ」
ソラが指を差した先にあったのは、不思議な模様が描かれた鍛冶台だった
「カミュから貰ったものなんだけどね、あの鍛冶台に素材を乗せてハンマーで叩くと、材質を問わず色んな装備が作れるんだ」
『材質を問わずに!?へぇ~…そりゃすげぇな……』
「……ちょっと使ってみる?」
『えっ、いいのか!?』
興味津々に目を輝かせているソラにイレブンは一つ頷くと、立ち上がって鍛冶台の方へと移動した
それについて行くような形でいそいそとソラも移動する
そんな二人を見て、シドーとカミュは顔を見合わせてから同じ様に鍛冶台の方へと寄って行った
「それじゃあまずは、このレシピブックの通りに……」
イレブンの丁寧な説明を受けながら、ソラはイレブンから渡された素材を鍛冶台に置いてハンマーを振るう
……やっぱり、こうやって物作りをしてると落ち着くというか…楽しいよなぁ
こっちの世界に飛ばされてから初めての、しかも見た事もない鍛冶台での物作りに、ソラの気持ちは高揚していた
暫くトンカン叩いた後、出来上がった“聖なるナイフ”を掲げる
その出来は初めて作ったとは思えない程、精巧な作りだった
「わあ、すごい!僕でも始めは苦戦したのに、こんなに綺麗に作れちゃうなんて…!」
「ハッハッハ!ソラならこんなの“あさめしまえ”ってやつだ!」
「すげぇじゃねぇか!さすがは世界一のビルダー様だな!」
『カミュお前揶揄ってんだろ!?』
気恥ずかしさから頬を染めて怒るソラに、カミュは“悪い悪い”と謝りながら楽し気に笑う
そしてソラが手にしているそのナイフをひょいっと取ると、クルクルと手で弄びながら言った
「ところで、このナイフは俺が貰ってもいいか?ちょうど武器を新調しようと思ってた所だったんだ」
『ん?ああ、いいぞ。そんなので良けりゃな』
「へへっ、充分過ぎる程の代物だぜ。ありがとな」
嬉しそうにはにかんでお礼を言うカミュに、ソラもニッと笑った
そんな二人を、シドーとイレブンはどこか羨ましそうに見ているのだった
『キャンプ?』
「あー、そうだな。夜になると魔物も増えるし、危険は冒さない方がいい」
イレブンの言葉に一つ頷いたカミュは、軽く空を見上げる
いつの間にか太陽は西に傾き、そろそろ夕暮れ時も終わりを告げる時刻になっていた
「オレは構わないが、オマエ達は追われる身じゃなかったのか?こんな所で時間を潰してもいいのか」
「う~ん、そうなんだけど…でもあまり切羽詰まって急いでも、身が保たないでしょ?」
「そうだぜ、“急がば回れ”って言うしな。それに夜は相手さんも休んでるだろうよ」
「“いそがばまわれ”…?」
『まあ、それもそうだよな。にしてもキャンプか~こういうの久々だな!』
カミュの言葉にあまりピンときてないシドーの隣で、ソラはどこかワクワクしながらキャンプ場へと入って行く
それに続いて各々荷物を下ろし、焚火に火を点けてその周りに腰掛けた
「そういえば、ソラとシドーは元の世界で旅をしてたんだっけ?」
『ああ、昔はな。私らが暮らしてるからっぽ島って所は、その名の通り何にも無くてさ。食う物にも困るような島だったんだ』
そんなからっぽ島を一から開拓する為には、他の島から何か使えそうな素材や食料、一緒にからっぽ島で暮らしてくれる人達を集める必要があった
『その為に、私らは旅をしてたんだ』
「なるほどな…島を一から開拓だなんて、ビルダーってのは考える規模の大きさが違ぇな」
「だから言っただろ、ソラは世界一のビルダーなんだ!」
『やめろやめろ照れんだろ!』
まるで自分の事かの様に自慢するシドーに、ソラは苦笑いをしながら薄っすらと頬を染めた
そしてふと視線を横にずらし、イレブンとカミュに問い掛けた
『……ところでさ、さっきから気になってたんだけど…あれ、何だ?』
「え?……ああ、あれは“不思議な鍛冶台”だよ」
ソラが指を差した先にあったのは、不思議な模様が描かれた鍛冶台だった
「カミュから貰ったものなんだけどね、あの鍛冶台に素材を乗せてハンマーで叩くと、材質を問わず色んな装備が作れるんだ」
『材質を問わずに!?へぇ~…そりゃすげぇな……』
「……ちょっと使ってみる?」
『えっ、いいのか!?』
興味津々に目を輝かせているソラにイレブンは一つ頷くと、立ち上がって鍛冶台の方へと移動した
それについて行くような形でいそいそとソラも移動する
そんな二人を見て、シドーとカミュは顔を見合わせてから同じ様に鍛冶台の方へと寄って行った
「それじゃあまずは、このレシピブックの通りに……」
イレブンの丁寧な説明を受けながら、ソラはイレブンから渡された素材を鍛冶台に置いてハンマーを振るう
……やっぱり、こうやって物作りをしてると落ち着くというか…楽しいよなぁ
こっちの世界に飛ばされてから初めての、しかも見た事もない鍛冶台での物作りに、ソラの気持ちは高揚していた
暫くトンカン叩いた後、出来上がった“聖なるナイフ”を掲げる
その出来は初めて作ったとは思えない程、精巧な作りだった
「わあ、すごい!僕でも始めは苦戦したのに、こんなに綺麗に作れちゃうなんて…!」
「ハッハッハ!ソラならこんなの“あさめしまえ”ってやつだ!」
「すげぇじゃねぇか!さすがは世界一のビルダー様だな!」
『カミュお前揶揄ってんだろ!?』
気恥ずかしさから頬を染めて怒るソラに、カミュは“悪い悪い”と謝りながら楽し気に笑う
そしてソラが手にしているそのナイフをひょいっと取ると、クルクルと手で弄びながら言った
「ところで、このナイフは俺が貰ってもいいか?ちょうど武器を新調しようと思ってた所だったんだ」
『ん?ああ、いいぞ。そんなので良けりゃな』
「へへっ、充分過ぎる程の代物だぜ。ありがとな」
嬉しそうにはにかんでお礼を言うカミュに、ソラもニッと笑った
そんな二人を、シドーとイレブンはどこか羨ましそうに見ているのだった