例え、脇役だとしても
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「……ソラさんの事ッスか?」
「!? なっ、何故それを…!!?」
図星を突かれたヒースは、顔を真っ赤に染めて慌てた声を上げる
一方ポンペはというと、“何を今更”とでも言いたげに片方の眉を上げた
「いやいや、事ある毎に“ソラ殿、ソラ殿”って言っておいて何驚いてんスか。度々目で追ってるし、さすがに気付くッスよ」
「……そ、そんなに言ってましたか、私は…」
「そりゃあもう、“緑の開拓地 ”で気付いてないのはあの二人くらいじゃないッスか?」
ポンペはそう言いながら、顎でソラとシドーの方を指す
……まさか、自分がそこまで解りやすかったなんて
羞恥心から頭を抱えるヒースを見て、ポンペは首の後ろを掻きながら一つ息を吐いた
「……本当は、本人から釘を刺されてたんスけど…」
「……? 何をですか…?」
「……俺が言ったってこと、ソラさんには言わないで下さいね?」
若干涙目になっているヒースを横目に、ポンペは遠くで未だ釣りをしているソラを眺めながら話し出す
「……ヒババンゴの魔の手からモンゾーラを救った後、“からっぽ島にみんなで行こう”っていうソラさんの誘いを、ヒースさん断ったじゃないッスか」
「! ……はい…」
ポンペの言う通り、今でこそからっぽ島に移り住んでいるヒースだが、最初はモンゾーラからの移住を断っていた
理由としては、その時既にソラへ恋心を抱いていたから
ソラとシドーが仲睦まじくしているところを見続けていたら、いつかきっと後悔する事になる
そう思い、“ソラが作ってくれたモンゾーラの農園を守っていく”と銘打って、その誘いを断ったのだ
「ソラさんとシドーさんが世界を…“幻”を“現実”にしてくれて、今はみんな一緒にこの島で暮らす事が出来てるッスけど…モンゾーラやオッカムル、ムーンブルクに残してきた人達をからっぽ島に連れて来れるって知った時のソラさん、何て言ったと思います?」
「……?」
ポンペの言わんとしている事が分からず、ヒースは遠慮がちに首を傾げる
そんなヒースに、ポンペは優し気に、だがどこか可笑しそうに笑って言った
「“ヒースのこと呼べるのか!?”って言ったんスよ!」
「!! ……え!!?」
予想だにしなかったその言葉に、ヒースはまたもや大声を上げる
遠巻きにこちらを気にしていたチャコやドルトンの視線すら気にならない程、ヒースの頭の中でソラの発言がグルグルと繰り返されていた
「もちろん他の人の事も言ってたッスけど、真っ先にヒースさんの名前が出てくるなんて……随分気にしていたんスかねぇ~?」
「……そっ…それは本当ですか、ポンペ殿…!!」
「本当ッスよ、何なら他の人にも聞いてみます?まあ聞くまでもないとは思うッスけど」
そう言うポンペにつられ、周りを見渡す
畑仕事をしながらも“うんうん”と頷いているチャコやドルトンに、漸く気付いた
「何に悩んでるのか知らないッスけど、自分の気持ちに嘘を吐く必要はないんじゃないッスか?最初から“自分はこうだ” “相手はこうだ”って決めつけて遠慮するなんて、もったいないじゃないッスか」
「!!」
目から、鱗が落ちた
ポンペ殿の言う通りだ
ソラ殿にはシドー殿がいると
自分はビルダー教の信者なのだと
私は、なにを遠慮しているんだ
私の、この気持ちは、決して
嘘なんかじゃない
その時ふと視線を感じ、ヒースはそちらへ顔を向ける
その先には、シドーと一緒に釣りを楽しんでいるソラがいて
だがソラの目は、真っ直ぐこちらを向いていて
一瞬驚いた様な表情の後、あの眩しい笑顔で、にっこりと笑ってくれて
「……ッ!!」
二人の視線が、交わった
その瞬間、堪らず走り出していた
……少し照れている様な、あんな笑顔を向けられて
歯止めが利く訳、ないでしょう
「ソラさん!!!」
『! ヒース……』
「わっ、私……!!私は…ッ!!」
例え、脇役だとしても
end
(貴女の事を、愛しています)
「!? なっ、何故それを…!!?」
図星を突かれたヒースは、顔を真っ赤に染めて慌てた声を上げる
一方ポンペはというと、“何を今更”とでも言いたげに片方の眉を上げた
「いやいや、事ある毎に“ソラ殿、ソラ殿”って言っておいて何驚いてんスか。度々目で追ってるし、さすがに気付くッスよ」
「……そ、そんなに言ってましたか、私は…」
「そりゃあもう、“
ポンペはそう言いながら、顎でソラとシドーの方を指す
……まさか、自分がそこまで解りやすかったなんて
羞恥心から頭を抱えるヒースを見て、ポンペは首の後ろを掻きながら一つ息を吐いた
「……本当は、本人から釘を刺されてたんスけど…」
「……? 何をですか…?」
「……俺が言ったってこと、ソラさんには言わないで下さいね?」
若干涙目になっているヒースを横目に、ポンペは遠くで未だ釣りをしているソラを眺めながら話し出す
「……ヒババンゴの魔の手からモンゾーラを救った後、“からっぽ島にみんなで行こう”っていうソラさんの誘いを、ヒースさん断ったじゃないッスか」
「! ……はい…」
ポンペの言う通り、今でこそからっぽ島に移り住んでいるヒースだが、最初はモンゾーラからの移住を断っていた
理由としては、その時既にソラへ恋心を抱いていたから
ソラとシドーが仲睦まじくしているところを見続けていたら、いつかきっと後悔する事になる
そう思い、“ソラが作ってくれたモンゾーラの農園を守っていく”と銘打って、その誘いを断ったのだ
「ソラさんとシドーさんが世界を…“幻”を“現実”にしてくれて、今はみんな一緒にこの島で暮らす事が出来てるッスけど…モンゾーラやオッカムル、ムーンブルクに残してきた人達をからっぽ島に連れて来れるって知った時のソラさん、何て言ったと思います?」
「……?」
ポンペの言わんとしている事が分からず、ヒースは遠慮がちに首を傾げる
そんなヒースに、ポンペは優し気に、だがどこか可笑しそうに笑って言った
「“ヒースのこと呼べるのか!?”って言ったんスよ!」
「!! ……え!!?」
予想だにしなかったその言葉に、ヒースはまたもや大声を上げる
遠巻きにこちらを気にしていたチャコやドルトンの視線すら気にならない程、ヒースの頭の中でソラの発言がグルグルと繰り返されていた
「もちろん他の人の事も言ってたッスけど、真っ先にヒースさんの名前が出てくるなんて……随分気にしていたんスかねぇ~?」
「……そっ…それは本当ですか、ポンペ殿…!!」
「本当ッスよ、何なら他の人にも聞いてみます?まあ聞くまでもないとは思うッスけど」
そう言うポンペにつられ、周りを見渡す
畑仕事をしながらも“うんうん”と頷いているチャコやドルトンに、漸く気付いた
「何に悩んでるのか知らないッスけど、自分の気持ちに嘘を吐く必要はないんじゃないッスか?最初から“自分はこうだ” “相手はこうだ”って決めつけて遠慮するなんて、もったいないじゃないッスか」
「!!」
目から、鱗が落ちた
ポンペ殿の言う通りだ
ソラ殿にはシドー殿がいると
自分はビルダー教の信者なのだと
私は、なにを遠慮しているんだ
私の、この気持ちは、決して
嘘なんかじゃない
その時ふと視線を感じ、ヒースはそちらへ顔を向ける
その先には、シドーと一緒に釣りを楽しんでいるソラがいて
だがソラの目は、真っ直ぐこちらを向いていて
一瞬驚いた様な表情の後、あの眩しい笑顔で、にっこりと笑ってくれて
「……ッ!!」
二人の視線が、交わった
その瞬間、堪らず走り出していた
……少し照れている様な、あんな笑顔を向けられて
歯止めが利く訳、ないでしょう
「ソラさん!!!」
『! ヒース……』
「わっ、私……!!私は…ッ!!」
例え、脇役だとしても
end
(貴女の事を、愛しています)
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