どういう意味だよ
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『はぁ~~~……』
からっぽ島、青の開拓地にある城の一室で、ソラは盛大な溜息を吐きながらテーブルに突っ伏していた
「ちょっと、どうしたのよ?溜息なんか吐いて…アンタらしくないじゃない」
『ん…?……ああ…ルル……』
そこに丁度入って来たルルは、疑問符を浮かべながらソラが座っている正面の椅子に腰掛けた
そんなルルを見て、ソラは身体を起こし頬杖をつく
「何か悩み事でもあるの?なんだったら聞いてあげるわよ?」
『あー……悩みっつーか……んー………』
「なによ、歯切れが悪いわねぇ」
言おうか言うまいか悩んでいる様な声を出すソラに、ルルはテーブルに置いてあったティーセットのカップを二人分取り、ポットで紅茶を注いだ
そしてその片方をソラの前に置き、もう片方を手に取るとゆっくりと一口飲んだ
紅茶の良い香りが鼻をくすぐる中、聞き出すまで動かないであろう事を察したソラは、半ば仕方なく話し始めた
『……あー、いや…その…悩みって程じゃねぇんだけどさ……』
「(……そんなに思い詰めた顔しておいて、よく言うわね)いいわよ、話してみなさいって」
『うん……その、さ』
優しく促すルルに、ソラは頬杖を止めて真っ直ぐルルを見ながら、意を決して告げた
『……私、シドーの相棒失格かもしれない』
「…………は?」
大分間を置いてから素っ頓狂な声を上げたルルは、眉間にシワを寄せて片眉を上げた
そんなルルを他所に、ソラは拳を握り締めながら視線を下げて話を続ける
『最近ずっとおかしいんだ…シドーの事を考えると、こう…胸が締め付けられるっていうか、苦しくなるっていうか……』
「…………」
『あいつと目が合うだけでやけに緊張する時もあるし、この前なんか急に話し掛けられて吃っちまって、変な奴だって思われたかもしれねぇ…!』
「…………」
『前まではこんな事なかったのに、急にこんな…あからさまな態度しちまって…あいつも不安にっつーか、不審に思ってるかもって…!そう思ったらもう…堂々と相棒を名乗っていいものなのか、分かんなくなっちまって……』
もうどうすりゃいいんだよ…!と、頭を抱えるソラを、本気で言ってんのかこいつと言う様な目で見るルル
そして今度はルルが盛大に溜息を吐いたかと思うと、持っていたカップをテーブルに置き呆れた表情のまま言った
「……アンタねぇ…本当に分かってないの?」
『あ?な、何が……』
「そのアンタの“感情”がどんなものなのかって事よ!」
『………?』
ビシィッと人差し指を向けながら言うルルに、未だにハテナを飛ばしているソラ
っていうか、人を指差すなや
「……本当に分かってないようだから、ルルが教えてあげる」
『お、おう…?』
「ソラ!アンタのそれはズバリ…!」
ガタッと勢い良く立ち上がったルルは、キラキラと瞳を輝かせながら嬉々として言った
「“恋”よ!!!」
『…………こ……ッ!?』
高らかにそう宣言するルルの言葉を暫く頭の中で繰り返したソラは、やっと意味を理解したのか一気に顔を赤くして引きつった声を上げた
そこまでハッキリ言われて分からない程、さすがの私も馬鹿じゃない
『わ、私が!?あいつに!?なっ何でそうなんだよ!んな訳ねぇだろ!!』
「だってアンタ、シドーの事を想うと苦しくなるんでしょ?」
『そ、そりゃあ…!……まあ……』
「目が合うだけで緊張するんでしょ?」
『………ま、まあ……』
「いい?それは俗に言う“恋煩い”ってやつなのよ!そんな事も分からないなんて、アンタって思ってた以上に鈍感なのねぇ」
『ウグッ……』
やれやれといったポーズをとるルルに、何となく負けた気がして言葉に詰まる
っていうか、思ってた以上にって…私鈍感だと思われてたのか……
『……だ、だけど、あいつは大切な相棒であって…それ以上でもそれ以下でも……』
「もぉ~なに意地張ってんのよ!素直に認めなさいって!」
『いや、別に意地張ってるとかそういうんじゃ……』
「大体ねぇ、相棒の前に“大切な”って付く時点でもうお察しよ!島のみんな全員が気付いてるんだから!」
『ちょっと待て、今聞き捨てならない言葉が聞こえたんだが……』
「アンタ達二人を見てて気付かない方がおかしいわよ!いいじゃない、長きを共にした相棒との恋なんてロマンチックで!」
自覚が無いのはアンタだけよ!と、またもやビシィッと指を差される始末
恋多き年頃というか、只々恋愛話がしたいだけであろうルルを見て、ソラは未だに火照る顔を隠す様に下を向き腕で頭を覆った
『………あぁ~~…そうか……マジか……』
「!」
弱々しく、どこか情けない声を出したソラの腕の隙間から覗く顔を見て、ルルは小さく笑った
『私が……あいつを、なぁ………』
そこにあったのは、“恋する少女”の顔だった
「……まったく、まさか無自覚だったなんて思いもしなかったわ」
『いやぁ……まさか自分がって思うだろ……』
「はいはい、にしてもこれじゃ“アイツ”の方が余っ程自覚あるわね」
『………えっ』
スタスタと扉の方へ歩いて行くルルの背中を、ガバリと顔を上げて見詰める
目を見開いたまま固まっているソラに、ルルは顔だけ振り返りながらニヤリと笑った
「アイツは、“オッカムル島”でちゃーんと学んだみたいね」
『………そ、それって…!!』
どういう意味だよ
end
(おいちょっと待て!!ルル!!)
(ルル知~らないっ!)
からっぽ島、青の開拓地にある城の一室で、ソラは盛大な溜息を吐きながらテーブルに突っ伏していた
「ちょっと、どうしたのよ?溜息なんか吐いて…アンタらしくないじゃない」
『ん…?……ああ…ルル……』
そこに丁度入って来たルルは、疑問符を浮かべながらソラが座っている正面の椅子に腰掛けた
そんなルルを見て、ソラは身体を起こし頬杖をつく
「何か悩み事でもあるの?なんだったら聞いてあげるわよ?」
『あー……悩みっつーか……んー………』
「なによ、歯切れが悪いわねぇ」
言おうか言うまいか悩んでいる様な声を出すソラに、ルルはテーブルに置いてあったティーセットのカップを二人分取り、ポットで紅茶を注いだ
そしてその片方をソラの前に置き、もう片方を手に取るとゆっくりと一口飲んだ
紅茶の良い香りが鼻をくすぐる中、聞き出すまで動かないであろう事を察したソラは、半ば仕方なく話し始めた
『……あー、いや…その…悩みって程じゃねぇんだけどさ……』
「(……そんなに思い詰めた顔しておいて、よく言うわね)いいわよ、話してみなさいって」
『うん……その、さ』
優しく促すルルに、ソラは頬杖を止めて真っ直ぐルルを見ながら、意を決して告げた
『……私、シドーの相棒失格かもしれない』
「…………は?」
大分間を置いてから素っ頓狂な声を上げたルルは、眉間にシワを寄せて片眉を上げた
そんなルルを他所に、ソラは拳を握り締めながら視線を下げて話を続ける
『最近ずっとおかしいんだ…シドーの事を考えると、こう…胸が締め付けられるっていうか、苦しくなるっていうか……』
「…………」
『あいつと目が合うだけでやけに緊張する時もあるし、この前なんか急に話し掛けられて吃っちまって、変な奴だって思われたかもしれねぇ…!』
「…………」
『前まではこんな事なかったのに、急にこんな…あからさまな態度しちまって…あいつも不安にっつーか、不審に思ってるかもって…!そう思ったらもう…堂々と相棒を名乗っていいものなのか、分かんなくなっちまって……』
もうどうすりゃいいんだよ…!と、頭を抱えるソラを、本気で言ってんのかこいつと言う様な目で見るルル
そして今度はルルが盛大に溜息を吐いたかと思うと、持っていたカップをテーブルに置き呆れた表情のまま言った
「……アンタねぇ…本当に分かってないの?」
『あ?な、何が……』
「そのアンタの“感情”がどんなものなのかって事よ!」
『………?』
ビシィッと人差し指を向けながら言うルルに、未だにハテナを飛ばしているソラ
っていうか、人を指差すなや
「……本当に分かってないようだから、ルルが教えてあげる」
『お、おう…?』
「ソラ!アンタのそれはズバリ…!」
ガタッと勢い良く立ち上がったルルは、キラキラと瞳を輝かせながら嬉々として言った
「“恋”よ!!!」
『…………こ……ッ!?』
高らかにそう宣言するルルの言葉を暫く頭の中で繰り返したソラは、やっと意味を理解したのか一気に顔を赤くして引きつった声を上げた
そこまでハッキリ言われて分からない程、さすがの私も馬鹿じゃない
『わ、私が!?あいつに!?なっ何でそうなんだよ!んな訳ねぇだろ!!』
「だってアンタ、シドーの事を想うと苦しくなるんでしょ?」
『そ、そりゃあ…!……まあ……』
「目が合うだけで緊張するんでしょ?」
『………ま、まあ……』
「いい?それは俗に言う“恋煩い”ってやつなのよ!そんな事も分からないなんて、アンタって思ってた以上に鈍感なのねぇ」
『ウグッ……』
やれやれといったポーズをとるルルに、何となく負けた気がして言葉に詰まる
っていうか、思ってた以上にって…私鈍感だと思われてたのか……
『……だ、だけど、あいつは大切な相棒であって…それ以上でもそれ以下でも……』
「もぉ~なに意地張ってんのよ!素直に認めなさいって!」
『いや、別に意地張ってるとかそういうんじゃ……』
「大体ねぇ、相棒の前に“大切な”って付く時点でもうお察しよ!島のみんな全員が気付いてるんだから!」
『ちょっと待て、今聞き捨てならない言葉が聞こえたんだが……』
「アンタ達二人を見てて気付かない方がおかしいわよ!いいじゃない、長きを共にした相棒との恋なんてロマンチックで!」
自覚が無いのはアンタだけよ!と、またもやビシィッと指を差される始末
恋多き年頃というか、只々恋愛話がしたいだけであろうルルを見て、ソラは未だに火照る顔を隠す様に下を向き腕で頭を覆った
『………あぁ~~…そうか……マジか……』
「!」
弱々しく、どこか情けない声を出したソラの腕の隙間から覗く顔を見て、ルルは小さく笑った
『私が……あいつを、なぁ………』
そこにあったのは、“恋する少女”の顔だった
「……まったく、まさか無自覚だったなんて思いもしなかったわ」
『いやぁ……まさか自分がって思うだろ……』
「はいはい、にしてもこれじゃ“アイツ”の方が余っ程自覚あるわね」
『………えっ』
スタスタと扉の方へ歩いて行くルルの背中を、ガバリと顔を上げて見詰める
目を見開いたまま固まっているソラに、ルルは顔だけ振り返りながらニヤリと笑った
「アイツは、“オッカムル島”でちゃーんと学んだみたいね」
『………そ、それって…!!』
どういう意味だよ
end
(おいちょっと待て!!ルル!!)
(ルル知~らないっ!)