銀世界の戦い(後編)
「がっ…!」
さらにフェイトは双剣を再び双銃へと変えて銃口をボルキアの身体に押し付け、銃口にはフェイトの魔力が収束されていきフェイトはそのままゼロ距離でそれを放出したのだ。
「ボルティックツインバースト!!」
「あぁぁぁぁぁぁ!!」
ゼロ距離から放たれた雷の砲撃をまともに喰らいボルキアは氷の壁まで吹き飛ばされ、その身体を思い切り壁に叩きつけ地面に倒していく。
「はぁ…!はぁ…!」
ボルキアが倒れた姿を目にしフェイトは息を吐きながら地面に座り込む。
あれだけの砲撃をまともに喰らったのだ。
すぐには動けるはずがない。
「フェイトちゃん!」
「「フェイト!!」」
地面に座り込んだフェイトに駆け寄るなのはとショウと将輝の三人。
クロノはいまだに眠ったままで今は壁に寄りかかっている。
「すげぇなフェイト。クルスの魔法だけじゃなく戦い方まで似てたぜ。どうしたんだよ急に?」
将輝は先ほどの戦いを目にし思った事をそのままフェイトに問い掛けた。
あれは間違いなくクルスの力でありクルスの戦い方だった。
しかもフェイトの身体からはクルスの魔力まで感じられた。
「私にもわからない。でもどうしてかな?クルスが傍にいると思ったら使えちゃった」
フェイト自身も実のところよくわかっていなかった。
ただボルキアに勝ちたくて必死だったらしく勢いに任せて戦っていたようだ。
そんなフェイトになのはは苦笑してショウはため息を吐く。
「なんつーか本当に愛されてんな」
「えへへ~。だってクルスのパートナーは私だもん」
頬に手を当てて顔を赤らめるフェイトに色々と台無しだと将輝は肩を竦める。
クルスがフェイトバカならフェイトはクルスバカだな。
お似合いだこの二人は。
「あっ、ところでここってどこなの?私何が起こってるのかわからなくて…」
くねくね動いていたかと思うと急に真剣な顔で問いかけるフェイトに三人はやれやれとため息を吐く。
「あのねフェイトちゃん。実は――」
フェイトの問い掛けになのはが答えようとしたが、四人はボルキアが倒れた方から禍々しい魔力を感じて視線をそちらに向けた。
そこにはボロボロのボルキアが全身からバチバチと雷を放出し血だらけになりふらふらと立ち上がっていたのだ。
「まだ…。まだ終わってないわ…」
「ボルキア」
「私が、アンタみたいな人形に負けるものか…。私はジョーカーズの氷帝ボルキアよ。失敗作とは違う。私はアンタとは違う!」
薙刀を手にし刃を天に掲げ全ての魔力を込めるボルキア。
薙刀の形が巨大な刃に変わりボルキアは狂った笑みを浮かべそれを手にする。
その目に映るのはフェイトを殺すという思いだけ。
「死になさい!この失敗作がぁぁぁぁ!!」
「フェイトは失敗作じゃない。僕の自慢の義妹だ。地獄に言っても忘れるな。オーロラエクスキューション!!」
ボルキアの巨大な一撃が放たれた瞬間、皆の背後から力強い声が聞こえてそのまま氷結の砲撃魔法が放たれてボルキアを呑み込んでいった。
その一撃を喰らいながらボルキアは消えいく意識の中でフェイトに向かってこう叫んだ。
「幸せになれるなんて思わない事ね!!この人形が!!」
そう口にしたボルキアにフェイトは顔を歪める。
氷結魔法が消えた頃にはボルキアの姿は消え、地面に薙刀が刺さっているだけ。
それを放ったであろう人物はふらふらとした足取りで座り込むフェイトに近づいて声を掛けた。
「フェイト、お前は信じるんだろアイツが生きていると?」
「うん…」
「だったらその泣きそうな顔はやめるんだ。アイツが戻ってくるまでその涙は流すな」
「クロノ…」
フェイトは小さく頷いてクロノに目を向け、クロノはフッと笑いふらふらの身体を動かしショウの傍に足を運んだ。
「すまなかったな。どうやら僕が眠っていた間にいろいろあったみたいで」
「それぐらいはいいさ。それより休んでろよ。身体の方はまだキツいだろ?」
「まぁな。けど今は動力部に向かうのが先だ。すまないが肩を貸してくれショウ」
「あぁ…」
ショウに支えてもらいながら歩くクロノ。
それに続くようになのはと将輝も歩き出し、フェイトは足を進める前に薙刀を見つめゆっくり口を開いた。
「私はアナタの事を忘れません。絶対に……」
次回予告
はやて
「風を使うスパーダに苦戦する私達」
ヴィータ
「四柱破壊の為にも私らは負けらんねぇ」
シグナム
「主はやてと共に私達はスパーダに勝つ!」
シャマル
「次回S.H.D.C.第四十話―
『風の止まる日』に…』
ザフィーラ
「ドライブ――」
アインス&ツヴァイ
「「イグニッション!!」」
さらにフェイトは双剣を再び双銃へと変えて銃口をボルキアの身体に押し付け、銃口にはフェイトの魔力が収束されていきフェイトはそのままゼロ距離でそれを放出したのだ。
「ボルティックツインバースト!!」
「あぁぁぁぁぁぁ!!」
ゼロ距離から放たれた雷の砲撃をまともに喰らいボルキアは氷の壁まで吹き飛ばされ、その身体を思い切り壁に叩きつけ地面に倒していく。
「はぁ…!はぁ…!」
ボルキアが倒れた姿を目にしフェイトは息を吐きながら地面に座り込む。
あれだけの砲撃をまともに喰らったのだ。
すぐには動けるはずがない。
「フェイトちゃん!」
「「フェイト!!」」
地面に座り込んだフェイトに駆け寄るなのはとショウと将輝の三人。
クロノはいまだに眠ったままで今は壁に寄りかかっている。
「すげぇなフェイト。クルスの魔法だけじゃなく戦い方まで似てたぜ。どうしたんだよ急に?」
将輝は先ほどの戦いを目にし思った事をそのままフェイトに問い掛けた。
あれは間違いなくクルスの力でありクルスの戦い方だった。
しかもフェイトの身体からはクルスの魔力まで感じられた。
「私にもわからない。でもどうしてかな?クルスが傍にいると思ったら使えちゃった」
フェイト自身も実のところよくわかっていなかった。
ただボルキアに勝ちたくて必死だったらしく勢いに任せて戦っていたようだ。
そんなフェイトになのはは苦笑してショウはため息を吐く。
「なんつーか本当に愛されてんな」
「えへへ~。だってクルスのパートナーは私だもん」
頬に手を当てて顔を赤らめるフェイトに色々と台無しだと将輝は肩を竦める。
クルスがフェイトバカならフェイトはクルスバカだな。
お似合いだこの二人は。
「あっ、ところでここってどこなの?私何が起こってるのかわからなくて…」
くねくね動いていたかと思うと急に真剣な顔で問いかけるフェイトに三人はやれやれとため息を吐く。
「あのねフェイトちゃん。実は――」
フェイトの問い掛けになのはが答えようとしたが、四人はボルキアが倒れた方から禍々しい魔力を感じて視線をそちらに向けた。
そこにはボロボロのボルキアが全身からバチバチと雷を放出し血だらけになりふらふらと立ち上がっていたのだ。
「まだ…。まだ終わってないわ…」
「ボルキア」
「私が、アンタみたいな人形に負けるものか…。私はジョーカーズの氷帝ボルキアよ。失敗作とは違う。私はアンタとは違う!」
薙刀を手にし刃を天に掲げ全ての魔力を込めるボルキア。
薙刀の形が巨大な刃に変わりボルキアは狂った笑みを浮かべそれを手にする。
その目に映るのはフェイトを殺すという思いだけ。
「死になさい!この失敗作がぁぁぁぁ!!」
「フェイトは失敗作じゃない。僕の自慢の義妹だ。地獄に言っても忘れるな。オーロラエクスキューション!!」
ボルキアの巨大な一撃が放たれた瞬間、皆の背後から力強い声が聞こえてそのまま氷結の砲撃魔法が放たれてボルキアを呑み込んでいった。
その一撃を喰らいながらボルキアは消えいく意識の中でフェイトに向かってこう叫んだ。
「幸せになれるなんて思わない事ね!!この人形が!!」
そう口にしたボルキアにフェイトは顔を歪める。
氷結魔法が消えた頃にはボルキアの姿は消え、地面に薙刀が刺さっているだけ。
それを放ったであろう人物はふらふらとした足取りで座り込むフェイトに近づいて声を掛けた。
「フェイト、お前は信じるんだろアイツが生きていると?」
「うん…」
「だったらその泣きそうな顔はやめるんだ。アイツが戻ってくるまでその涙は流すな」
「クロノ…」
フェイトは小さく頷いてクロノに目を向け、クロノはフッと笑いふらふらの身体を動かしショウの傍に足を運んだ。
「すまなかったな。どうやら僕が眠っていた間にいろいろあったみたいで」
「それぐらいはいいさ。それより休んでろよ。身体の方はまだキツいだろ?」
「まぁな。けど今は動力部に向かうのが先だ。すまないが肩を貸してくれショウ」
「あぁ…」
ショウに支えてもらいながら歩くクロノ。
それに続くようになのはと将輝も歩き出し、フェイトは足を進める前に薙刀を見つめゆっくり口を開いた。
「私はアナタの事を忘れません。絶対に……」
次回予告
はやて
「風を使うスパーダに苦戦する私達」
ヴィータ
「四柱破壊の為にも私らは負けらんねぇ」
シグナム
「主はやてと共に私達はスパーダに勝つ!」
シャマル
「次回S.H.D.C.第四十話―
『風の止まる日』に…』
ザフィーラ
「ドライブ――」
アインス&ツヴァイ
「「イグニッション!!」」