体育祭(後編)
~稟Side~
湊の告白からグラウンドは一気に騒がしくなっていた。
親衛隊は目を真っ赤にさせて武器を持っていたが、風紀委員と生徒会により屍へと変わっている。
『何故だぁぁぁぁ!!』
『実は俺も工藤が好きだったんだぁぁぁ!!』
『天は我を見捨てたと言うのか!?』
湊よ――
お前が残してくれた恨みや怒りはどうやら俺に向けられるようだ。
理不尽という言葉はこれから先の人生で使う時はおそらくないだろう。
本当に――
「……かったるい」
「それは俺のセリフだ!!」
今だけ許せ純一。
どうも今から言う言葉には勇気が必要なんだから。
胃が痛いのだって我慢してるんだぞ。
「……ハァァァァ~」
ため息を吐く稟に対して観客席にいる人達やクラス席にいる者達のボルテージは上がっていく。
本人の意思を無視して徐々に徐々に上がる。
『稟殿~!!』
『稟ちゃ~ん!!』
どこかの両王様が騒いでいますが本当に静かにしてください。
『稟!お前なら出来る!』
『皆!稟の告白を成功させる為にも応援するんだ!』
『おぉぉぉぉ!!』
やはりショウとクルスとは拳で語り合わないといけないようだ。
絶対に覚えていろ!
『それでは土見君!告白言っちゃってくださ~い!』
さくらの楽し気な声に稟は「ふぅ~」と一息吐いてマイクを強く握ってステージに向かっていく。
湊も覚悟を決めて気持ちを伝えていた。
俺も伝える時なのかもしれない。
俺も夏休みからずっと考えていた事がある。
このまま皆と変わらない日常を過ごしていこうと思っていた。
だけど戦いに巻き込まれ強くなりたいと願った。
その日から俺は――
「……よしっ!」
土見稟の中で決心がついたのか一息吐くとその表情はいつになく真剣なものへと変わっていた。
ステージに上がった稟は一心を落ち着かせるようにジッとしている。
何を伝えるのかは決まった。
自分が伝えたい気持ちやその気持ちを聞いてもらいたい人達も真剣な表情をしているようで稟はゆっくり口を開く。
『俺はつい最近まで普通の高校生だった。ショウみたいに魔法が使える訳でもないし、クルスみたいに強い訳でもないし、ハヤテみたいに不幸な訳でもない』
「不幸とか言わないでくださいよ!!」
「まぁまぁ、落ち着くのだハヤテ」
稟の言葉にハヤテが反論の声を上げるがナギが落ち着かせるように肩をポンポン叩いていた。
『けど俺は二人の王様が現れてからその生活が劇的に変わった。最初はやっぱり戸惑ったり驚いたりした…』
親衛隊の数が増えて鬼ごっこが酷くなったり神界や魔界の王様候補に選ばれたり命まで狙われる事になってしまった。
『だけどその王様が現れたおかげで…』
シアやネリネに出会えた。
麻弓やカレハ先輩ともさらに仲良くなれた。
クルスが戻ってきてくれて楓が笑ってくれるようにもなった。
さらにリコリスと再会まで出来た。
だから―――
『俺はその二人の王様に感謝と言えばいいのか、お礼を言いたいんです。そして…』
湊の大告白おかげで俺も前に進めた。
絶倫とかヒモとかダフラグとか言われてたが今伝えてやる!
誰かがゴクリと唾を飲み、普段は聞こえないはずの静かな音まで耳に入ってくる。
『俺はシアやネリネやリコリスや麻弓やカレハさんの事を幸『言わせてなるものかぁぁぁぁ!!』……』
『…………』
誰だ俺の言葉を遮ったのは?
稟がチラリと声のした方に視線を向けると、SSSを筆頭にRRR等の親衛隊が武器を手にして立っていたのだ。
親衛隊の中には血の涙を流す者や「ひゃははは!」と豹変している者までいるようだ。
「皆の者!今こそ決戦の時だ!剣を手にしろ!盾は不要だと思え!」
『了解です緑葉総帥!!』
「我らが親衛隊改め!プリンセスガーディアンズの力を見せてやれ!」
『分かってます東宮大将!』
「特攻隊は僕に続け!!」
『調子に乗るな春原陽平!!』
「何で僕だけ!?」
樹と東宮には忠誠心を見せる親衛隊だが春原が命令したとたんに全員が睨み付けて春原に怒鳴っていた。
春原は滝のように涙を流しているが、プリンセスガーディアンズはすでに武器を手にして戦闘体勢だった。
憎しみだけで殺されそうだが彼らは忘れています。
稟が決心して伝えようとした言葉を遮ったのだ。
つまり――
「まー坊、稟殿の邪魔をした野郎共を許せるか?」
「神ちゃん、久々に暴れたくなったと思わないかい?」
ゆらりと立ち上がる神王と魔王の二人。
魔力が溢れ出して一般生徒達や魔力に耐えられない人達がいるため、ショウとクルスが咄嗟に結界を張りガーディアンズと両王を中に閉じ込めた。
「……って!シア達まで中に入れちまった!」
「僕達が入れたんじゃなくシア達自ら入っていったような気もするけどね」
結界を張った二人は唖然とした表情のまま固まっていた。
((終わったな))
結界にいるガーディアンズに哀れみの言葉を残したまま二人だけではなく生徒や教師達は小さく頷いていた。
「そりゃ男の一世一代の告白を邪魔したんだからこうなるだろうな」
「せっかく録画していたのに無駄になったな」
「残念だったね~」
動画研究部の三人はせっかくのネタを邪魔されてため息を吐く。
麻弓からも極秘で頼まれていたのにな。
すまんな麻弓。
録画を止めた理沙と美希の二人は顔を見合せ苦笑していた。
~結界内~
「怯むな!数ではこちらが上なのだ!」
樹の言葉に皆の士気が高まっていくが、結界内はゆらゆらと揺れていた。
理由としては両王も原因なのだが最もの原因は彼女達である。
「よくも!よくも稟君の言葉を!」
「遮りましたね!」
「私達が真剣に聞いていたのに……」
「せっかくの土見君の言葉を!
「許しませんよ」
今だけ両王と並ぶ力を結界内に放出している土見ラバーズの方々。
大変な事である。
ガーディアンズの者達には彼女らの背後には修羅が見えているようだ。
普段は温厚なカレハまで修羅に見えるだけに本気らしい。
今から始まる惨劇――
愚かな者達が屍になる惨劇――
お子様には見せてはならない惨劇――
『覚悟…』
その言葉と同時に両王とラバーズが駆け出して結界内で爆音や打撃音が響き渡る。
それだけではなく、
『もっとぉぉぉぉ!!』
『シアちゃん!』
『麻弓様ぁぁぁぁ!!』
ガーディアンズの中には変態までいたようだが気にしてはいけません。
△▼△▼△▼
~グラウンド~
『あ…ははは…』
結界内で惨劇が起きている状況でさくらの渇いた笑みが聞こえてきて大告白大会は終わりを告げるのだった。
被害はガーディアンズだけだったので気にしなくていいことである。
ちなみに言葉を遮られた稟は溜め息を吐いていたが、何かが吹っ切れたようで表情が前より凛々しくなっていた。
自分の想いを口にする事は出来た。
確かに言えなかったけど気持ちは伝わっただろう。
もう誰にもヒモなんて言わせないぞ。
「稟…」
「何だよショウ?」
「鼻の下伸びてんぞ」
どうやら彼は理性まで吹き飛んだのか顔が狼のようになっていたのをショウだけが気付いていた。
土見稟――
彼が狼男と言われるのも案外近いかもしれない。
~昼休み~
あの血の惨劇から暫くして理事長不在の為に勇人先生が代表としてステージに立ち『今から昼休みに入る。午後の競技は昼休みが終わってから始めるから各自解散!!』との言葉を皆に伝えると、その言葉と同時に生徒達は『よっしゃぁぁぁぁ!!』と叫び解散をしていく。
稟は両王に連れていかれて、純一はまるで地獄に行くかのような顔をして音夢達のいる場所に連れていかれ、ハヤテはナギが用意した特別部屋へと向かい、岡崎は『だりぃ~』と言いながら何処かへ消えようとしたが杏の鉄拳制裁により強制連行。
将輝とコレットや直樹と姫や悠季とシリアは屋上に向かい、デニスと勇と奏也は三人で何処かに向かって、ショウは八神家や高町家が用意した場所にラバーズと向かって、クルスはセフィリア達やハラオウン一家がいる場所へと向かっていくのだった。
そこでまさか爆弾投下をされるとも知らずに。
△▼△▼△▼
~ショウSide~
「ショウ君、最近家に遊びに来なくなったけど忙しいのかい?」
「まぁいろいろありまして、気持ちが落ち着いたら遊びに行こうかと思います」
高町家の大黒柱でもある士郎と話しているショウ。
なのはやはやて達はワイワイ騒いでいて、ショウの傍には士郎の他にも桃子に真っ白になっている恭也がいた。
何故恭也が真っ白になっているかは今さら説明しなくてもいいがなのはによるものである。
「私達が学生の時は体育祭でこんなにも賑やかにはならなかったよ」
「いえっ、この体育祭がおかしいだけです。士郎さん達の体育祭が正しいと思います」
普通の体育祭と違いすぎるこの学園の体育祭。
玉入れからカオスだっただけに普通の体育祭を見てみたくなった。
「ショウ君、あ~んや」
「あっ…あぁ…」
士郎と桃子と話していると、はやてがやって来ておかずを箸に挟んでショウの口に運んでいた。
ショウは一瞬驚いていたが口を開けてはやてが差し出したおかずを食べると、先程までワイワイ話していた者達が一斉に動き出した。
湊の告白からグラウンドは一気に騒がしくなっていた。
親衛隊は目を真っ赤にさせて武器を持っていたが、風紀委員と生徒会により屍へと変わっている。
『何故だぁぁぁぁ!!』
『実は俺も工藤が好きだったんだぁぁぁ!!』
『天は我を見捨てたと言うのか!?』
湊よ――
お前が残してくれた恨みや怒りはどうやら俺に向けられるようだ。
理不尽という言葉はこれから先の人生で使う時はおそらくないだろう。
本当に――
「……かったるい」
「それは俺のセリフだ!!」
今だけ許せ純一。
どうも今から言う言葉には勇気が必要なんだから。
胃が痛いのだって我慢してるんだぞ。
「……ハァァァァ~」
ため息を吐く稟に対して観客席にいる人達やクラス席にいる者達のボルテージは上がっていく。
本人の意思を無視して徐々に徐々に上がる。
『稟殿~!!』
『稟ちゃ~ん!!』
どこかの両王様が騒いでいますが本当に静かにしてください。
『稟!お前なら出来る!』
『皆!稟の告白を成功させる為にも応援するんだ!』
『おぉぉぉぉ!!』
やはりショウとクルスとは拳で語り合わないといけないようだ。
絶対に覚えていろ!
『それでは土見君!告白言っちゃってくださ~い!』
さくらの楽し気な声に稟は「ふぅ~」と一息吐いてマイクを強く握ってステージに向かっていく。
湊も覚悟を決めて気持ちを伝えていた。
俺も伝える時なのかもしれない。
俺も夏休みからずっと考えていた事がある。
このまま皆と変わらない日常を過ごしていこうと思っていた。
だけど戦いに巻き込まれ強くなりたいと願った。
その日から俺は――
「……よしっ!」
土見稟の中で決心がついたのか一息吐くとその表情はいつになく真剣なものへと変わっていた。
ステージに上がった稟は一心を落ち着かせるようにジッとしている。
何を伝えるのかは決まった。
自分が伝えたい気持ちやその気持ちを聞いてもらいたい人達も真剣な表情をしているようで稟はゆっくり口を開く。
『俺はつい最近まで普通の高校生だった。ショウみたいに魔法が使える訳でもないし、クルスみたいに強い訳でもないし、ハヤテみたいに不幸な訳でもない』
「不幸とか言わないでくださいよ!!」
「まぁまぁ、落ち着くのだハヤテ」
稟の言葉にハヤテが反論の声を上げるがナギが落ち着かせるように肩をポンポン叩いていた。
『けど俺は二人の王様が現れてからその生活が劇的に変わった。最初はやっぱり戸惑ったり驚いたりした…』
親衛隊の数が増えて鬼ごっこが酷くなったり神界や魔界の王様候補に選ばれたり命まで狙われる事になってしまった。
『だけどその王様が現れたおかげで…』
シアやネリネに出会えた。
麻弓やカレハ先輩ともさらに仲良くなれた。
クルスが戻ってきてくれて楓が笑ってくれるようにもなった。
さらにリコリスと再会まで出来た。
だから―――
『俺はその二人の王様に感謝と言えばいいのか、お礼を言いたいんです。そして…』
湊の大告白おかげで俺も前に進めた。
絶倫とかヒモとかダフラグとか言われてたが今伝えてやる!
誰かがゴクリと唾を飲み、普段は聞こえないはずの静かな音まで耳に入ってくる。
『俺はシアやネリネやリコリスや麻弓やカレハさんの事を幸『言わせてなるものかぁぁぁぁ!!』……』
『…………』
誰だ俺の言葉を遮ったのは?
稟がチラリと声のした方に視線を向けると、SSSを筆頭にRRR等の親衛隊が武器を手にして立っていたのだ。
親衛隊の中には血の涙を流す者や「ひゃははは!」と豹変している者までいるようだ。
「皆の者!今こそ決戦の時だ!剣を手にしろ!盾は不要だと思え!」
『了解です緑葉総帥!!』
「我らが親衛隊改め!プリンセスガーディアンズの力を見せてやれ!」
『分かってます東宮大将!』
「特攻隊は僕に続け!!」
『調子に乗るな春原陽平!!』
「何で僕だけ!?」
樹と東宮には忠誠心を見せる親衛隊だが春原が命令したとたんに全員が睨み付けて春原に怒鳴っていた。
春原は滝のように涙を流しているが、プリンセスガーディアンズはすでに武器を手にして戦闘体勢だった。
憎しみだけで殺されそうだが彼らは忘れています。
稟が決心して伝えようとした言葉を遮ったのだ。
つまり――
「まー坊、稟殿の邪魔をした野郎共を許せるか?」
「神ちゃん、久々に暴れたくなったと思わないかい?」
ゆらりと立ち上がる神王と魔王の二人。
魔力が溢れ出して一般生徒達や魔力に耐えられない人達がいるため、ショウとクルスが咄嗟に結界を張りガーディアンズと両王を中に閉じ込めた。
「……って!シア達まで中に入れちまった!」
「僕達が入れたんじゃなくシア達自ら入っていったような気もするけどね」
結界を張った二人は唖然とした表情のまま固まっていた。
((終わったな))
結界にいるガーディアンズに哀れみの言葉を残したまま二人だけではなく生徒や教師達は小さく頷いていた。
「そりゃ男の一世一代の告白を邪魔したんだからこうなるだろうな」
「せっかく録画していたのに無駄になったな」
「残念だったね~」
動画研究部の三人はせっかくのネタを邪魔されてため息を吐く。
麻弓からも極秘で頼まれていたのにな。
すまんな麻弓。
録画を止めた理沙と美希の二人は顔を見合せ苦笑していた。
~結界内~
「怯むな!数ではこちらが上なのだ!」
樹の言葉に皆の士気が高まっていくが、結界内はゆらゆらと揺れていた。
理由としては両王も原因なのだが最もの原因は彼女達である。
「よくも!よくも稟君の言葉を!」
「遮りましたね!」
「私達が真剣に聞いていたのに……」
「せっかくの土見君の言葉を!
「許しませんよ」
今だけ両王と並ぶ力を結界内に放出している土見ラバーズの方々。
大変な事である。
ガーディアンズの者達には彼女らの背後には修羅が見えているようだ。
普段は温厚なカレハまで修羅に見えるだけに本気らしい。
今から始まる惨劇――
愚かな者達が屍になる惨劇――
お子様には見せてはならない惨劇――
『覚悟…』
その言葉と同時に両王とラバーズが駆け出して結界内で爆音や打撃音が響き渡る。
それだけではなく、
『もっとぉぉぉぉ!!』
『シアちゃん!』
『麻弓様ぁぁぁぁ!!』
ガーディアンズの中には変態までいたようだが気にしてはいけません。
△▼△▼△▼
~グラウンド~
『あ…ははは…』
結界内で惨劇が起きている状況でさくらの渇いた笑みが聞こえてきて大告白大会は終わりを告げるのだった。
被害はガーディアンズだけだったので気にしなくていいことである。
ちなみに言葉を遮られた稟は溜め息を吐いていたが、何かが吹っ切れたようで表情が前より凛々しくなっていた。
自分の想いを口にする事は出来た。
確かに言えなかったけど気持ちは伝わっただろう。
もう誰にもヒモなんて言わせないぞ。
「稟…」
「何だよショウ?」
「鼻の下伸びてんぞ」
どうやら彼は理性まで吹き飛んだのか顔が狼のようになっていたのをショウだけが気付いていた。
土見稟――
彼が狼男と言われるのも案外近いかもしれない。
~昼休み~
あの血の惨劇から暫くして理事長不在の為に勇人先生が代表としてステージに立ち『今から昼休みに入る。午後の競技は昼休みが終わってから始めるから各自解散!!』との言葉を皆に伝えると、その言葉と同時に生徒達は『よっしゃぁぁぁぁ!!』と叫び解散をしていく。
稟は両王に連れていかれて、純一はまるで地獄に行くかのような顔をして音夢達のいる場所に連れていかれ、ハヤテはナギが用意した特別部屋へと向かい、岡崎は『だりぃ~』と言いながら何処かへ消えようとしたが杏の鉄拳制裁により強制連行。
将輝とコレットや直樹と姫や悠季とシリアは屋上に向かい、デニスと勇と奏也は三人で何処かに向かって、ショウは八神家や高町家が用意した場所にラバーズと向かって、クルスはセフィリア達やハラオウン一家がいる場所へと向かっていくのだった。
そこでまさか爆弾投下をされるとも知らずに。
△▼△▼△▼
~ショウSide~
「ショウ君、最近家に遊びに来なくなったけど忙しいのかい?」
「まぁいろいろありまして、気持ちが落ち着いたら遊びに行こうかと思います」
高町家の大黒柱でもある士郎と話しているショウ。
なのはやはやて達はワイワイ騒いでいて、ショウの傍には士郎の他にも桃子に真っ白になっている恭也がいた。
何故恭也が真っ白になっているかは今さら説明しなくてもいいがなのはによるものである。
「私達が学生の時は体育祭でこんなにも賑やかにはならなかったよ」
「いえっ、この体育祭がおかしいだけです。士郎さん達の体育祭が正しいと思います」
普通の体育祭と違いすぎるこの学園の体育祭。
玉入れからカオスだっただけに普通の体育祭を見てみたくなった。
「ショウ君、あ~んや」
「あっ…あぁ…」
士郎と桃子と話していると、はやてがやって来ておかずを箸に挟んでショウの口に運んでいた。
ショウは一瞬驚いていたが口を開けてはやてが差し出したおかずを食べると、先程までワイワイ話していた者達が一斉に動き出した。