体育祭その一

~??~

「おや?今ごろ帰ってきましたか」

「別に俺がいつ帰ってきてもいいだろ。お前に関係あるのか?」

「別に。ただ珍しくてね…………それが」


マルスの視線の先にはメルトでクルスと戦った男がいてその男の頬から血が流れていた。


「あの男が俺達の仲間を殺したのはどうやら本当のようだな」

「貴方が原因ですけどね。それで…クルス・アサヅキはどうしました?」


マルスの問いに男はフンッと鼻で笑って会議室から姿を消した。


「マルス」

「アズール。そろそろ動きますか?」

「あぁ!やっとか!やっと戦えるんだな!」


マルスはフッと笑って会議室を出ると、アズールは嬉しそうに笑いながらマルスについていった。









△▼△▼△▼

~放課後~


「少しは懲りたか?」

「はい。すいませんでした」


教室爆破により神王がすぐに部下に頼んで修理をしているがショウははやてにデコピンをして笑っていた。


「まぁ種目は決まったからいいけど、はやては当分反省の意味で紅女史と一緒だな」

「まぁ私が悪いから仕方ないけど、ショウ君だって浮気したやんか」

「何でだよ!?キキョウと咲夜に体育祭について相談しただけなのにか!?」

「それやったら私にしてくれてもよかったやん」

「まぁまぁ。はやてちゃんの気持ちも分かるけど、教室で魔法は使っちゃダメだよ」

「ハァァァ~。クロノ君に怒られてまう」


般若のような顔をしたクロノに怒られる事を想像してはやての顔色が一気に悪くなっていく。

すると―――


(ショウ!)


(んっ、クロノか?どうしたそんなに慌てて?まさかはやてに説教を…)

(今はそんな事どうでもいい!)


いいのか?

いや管理局の事がバレるからダメだろ?

いや、それよりも嫌に胸騒ぎがする。

こんなにクロノが焦って通信を飛ばしてくるなんて――

まるで何かが起こったのかと………まさか!


ショウの頭に浮かぶ親友の顔。

アイツに何かあったんじゃ――


(今から急いで本局に来てくれ!)

(いいけど、何でそんなに慌ててんだよ?何か(クルスが意識不明の重体で運ばれて来たんだ!)…えっ?)


クロノの言葉にショウは驚きのあまり鞄を落としてしまった。


「ショウ君どうしたの?」


なのはがショウに呼び掛けるがショウは反応せず固まっていた。


(クルスが…)


過去の歯車がゆっくり回り始めた。











次回予告

ショウ
「過去の因縁の末敗北したクルス…」

はやて
「そしてレンから語られた楽園大戦の全て…」

なのは
「昔の優しさを忘れてしまったクルス君にフェイトちゃんが…」

フェイト
「次回S.H.D.C.――
第16話――
【復讐者】」


クルス
「もう僕は…」

フェイト
「それでも私は…」
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