体育祭その一
そんな時――
「ねぇ、その賭けに僕も参加していいかな?」
「その前に春原。何故全身に包帯を巻いてミイラ男になっている?」
「いや~演劇部の為にミイラ男にでもなろ「今朝智代の胸を掴んで、挙げ句のはてに杏の妹に発情して飛び掛かった瞬間、杏に鉄拳制裁を喰らったようだ」……少し違いますよ!」
春原の言葉を遮って朋也が長々と説明すると春原は一気に敵を作ってしまった。
女子に至っては冷めた目付きをしている。
春原陽平――
安らかな眠りを――
「……って!死んでませんけど!?」
『チッ!』
「まさかの全員による舌打ち!?」
「それで、ヘタレキングは何で智代の胸を掴んだ?」
「アイツは絶対男だから確かめたのさ!あれは偽物だと思ってね」
「変態ね」
「グズね」
「本当に人間なのか?」
「誰だーー!!人間なのかって言った奴はーー!!」
上から――
眞子・麻弓・ショウの三人がボロクソに言うと春原が激しくツッコンだ。
「それで藤林の妹に発情したのは?」
「あれは岡崎が悪いんだ!!僕と岡崎以外の人間が杏の妹に操られてるって言うから僕が世界を救うために戦ったというのに…」
春原の言葉に岡崎がキョトンとした表情で首を傾げた。
「お前何言ってんだ?」
「助言した人が言うセリフですか!?しかもほぼ全てお前のせいだろ!」
「古河~!春原が早苗さんのパンを食べたいってよ。今日もあるだろ?」
「人の話を聞け!しかも渚ちゃんも嬉しそうに持ってこないでください!」
アホ毛を揺らしながら走ってくる渚を止めるべく春原が立ち上がった瞬間、
「純一!」
「おう!」
純一と稟が春原の両手両足を掴んで拘束した。
そして渚の持つパンの袋から一つのパンが取り出されて、朋也がピッチャーのフォームでパンを投げて春原の口に入っていった。
「…………ウッ!」
次の瞬間、春原の顔色が青色から茶色に変わり最後は真っ白になってしまった。
「ちなみに何パンだ?」
「今回はドリアンをふんだんに使ったパンです。お父さんはこのパンを兵器と言ってましたが最終的には泣きながら食べてました」
(おっさん…いまだに出番はないが可哀想としか言えないな)
「ところでハヤテは?」
ふといつもならナギの側にいるハヤテの姿がそこにはなくナギに至っては膨れっ面だった。
おそらく原因は――
「どうやら花菱二等兵と朝風二等兵が昼休みに流したボイスが原因ようだな」
△▼△▼△▼
それは昼休みに起こった自業自得の物語だ。
『ピンポンパンポーン』
美希の声からハヤテの死へのカウントダウンが始まったのだ。
『全校生徒にお知らせだ。今からとあるルートで手に入れたボイスがここにある』
『このボイスはある学生Aの生声である。全校生徒の諸君!心して聴いてくれたまえ』
美希と理沙の放送に呆れるものもいれば、期待して待っている者もいてハヤテだけは嫌な予感しかしていなかった。
『では…スタート』
『……………』
全校生徒が息を呑んで待っていると、
『ヒナギクさん…ハァ…ハァ…』
「ブフッ!」
「ナナナ!?」
「おいおい、死ぬわハヤテ」
上から―――
ハヤテ・ナギ・ショウの順にリアクションしているが殆んどの生徒がハヤテの怪しげな声に固まっていたがヒナギクだけは顔を真っ赤にしてプルプル震えている。
『この声どこかで聞いた事があるな』
『うむ。私達のクラスのあ『お前らーーー!!ここで何してるーーー!?』ウワッ!』
『理沙!逃げるぞ!』
『ラジャー!』
放送をしていた二人の元に紅女史が現れて、鬼のような顔をして二人に歩み寄った為に二人は逃げるのに時間がかかり捕獲されてしまて。
『全くお前らは昼休みになんてものを流してる!?』
『いえ、全校生徒の皆さんに心休まる言葉を『休めるか!』…ウッ』
『二人とも体育祭まで私と強制デートだ!』
『そんな!』
『馬鹿なぁぁぁぁーーー!!』
放送中にもかかわらず二人は紅女史の鉄拳を喰らってしかもデートの約束までされたのだった。
「なんでもいいけどよ、相手がナギじゃなくてヒナギクだったなんてな」
「たいしたものだな」
稟とショウはついに一線越えたのかとハヤテに視線を向ける。
「ヒナギクもナギ同様気が強いタイプだからな。ハヤテも我慢できなかったんだろう」
稟とショウによりクラスいる者達が何故か納得したように頷いていた。
放送を聴いていた全校生徒がどんな気持ちでいたかは置いといて、この放送で被害を受けたとある二人がゆっくり席から立ち上がっていた。
「ハヤテ~!」
「ハヤテ君…!」
「ひぃぃぃぃぃ~!!」
席から立ち上がり教室では拳を握り締めたナギと顔を真っ赤にして木刀を持っているヒナギクによりハヤテが壁に追い詰められていた。
ちなみに変態集団は動く前にナギとヒナギクのコンビネーションアタックにより屍とかしていた。
「ハヤテ、私というものがありながらお前は!」
「とりあえず殴らせてね」
女二人に追い詰められるハヤテを麻弓が写真を撮りショウと稟は手を合わせてハヤテを見守っていた。
「あれは僕じゃないですよ!そう…あれはもう一人の僕の「どこの遊○王だぁぁぁーーー!!」ゴハッ!」
ナギとヒナギクに謝るつもりがナギにストレートパンチを喰らってハヤテは気絶した。
しかも―――
「ちょっとハヤテ君を借りるわね」
ヒナギクがハヤテを引き摺って廊下にいた智代と一緒に消えると暫くしてハヤテの悲鳴が学園中に響き渡っていた。
△▼△▼△▼
「あれは自業自得だろ?」
「まぁ、美希も理沙も可哀想だったけどね」
ワタルと麻弓の言葉に皆が小さく頷いていたが、
「…って!そろそろ昼食を終わらせないと間に合わないぞ」
『…えっ?』
ショウの言葉に稟やシア達に純一達は急いで口に運んだ。
「しっかし誰がボイスを?」
まさか親友がやったとはショウが知るよしもなかった。
「ちなみに土見君や朝倉君達のボイスもあるわよ」
「待て麻弓!そいつをこっちに渡すんだ!」
「身に覚えがないのに何故こんなにも震えが止まらないんだ?」
麻弓達の秘蔵コレクションにある稟や純一達のボイス。
もちろんショウやクルスもあるがこれが今後昼休みに流されたらたまったもんじゃない。
「大丈夫よ!よっぽどの事がない限りは流さないから」
そのよっぽどがこの学園では起こるだがと稟達は戦慄して、昼休みに食べた鍋の味を忘れてしまうほど衝撃的事実を聞かされてしまうのだった。
【2年2組】
「さて体育祭まで1ヶ月あるが今日は種目を決めるぞ」
「なっちゃん!その前に気になる事があるのですよ!」
「何だ麻弓?」
「あの人は誰ですか!?」
麻弓の視線の先には東宮の木刀で変態集団をバンバンと吹っ飛ばす青年がいた。
その青年は太陽を思わせる金糸の髪で尻尾みたいに髪をきびって伊達眼鏡をかけていた。
「あ~あれはな」
「まだまだ飛べ」
「うわぁぁぁぁぁーーー!!」
変態集団は星となり散々に外国に旅立っていった。
その中に東宮と樹もいて東宮はアフリカに樹はオーストラリアに飛ばされた。
「樹さん…」
飛ばされた樹を追って神楽が教室を飛び出したのは余談である。
「さて…」
青年は眼鏡をクイッと上げて皆の方へ視線を向けて言った。
「今日からこのクラスの副担任になった神爪勇人だ。呼び方は好きにしていいが、あまりに変な名前を言ったら「勇ちゃん!」…」
クラスの中で唯一飛ばされなかった生徒がそう口にした瞬間、勇人はニヤリと笑ってその生徒を気絶させて天井に突き刺した。
「分かったかお前ら」
『イエッサー!!』
ここはどこの軍だよ?
「とりあえず種目はこれぐらいだな」
【種目】
・玉入れ(男子全員)
・100m走(女子3人)
・200m走(男子3人)
・二人三脚(男女ペア一組)
・リアルサバイバル走(男子4人)
・フリーダム走(男女ペア3組)
・お姫様を守れ!(一クラス男女一組)
・応援合戦(各クラス)
・大告白大会(クラス代表一名)
~お昼休み~
・借り物競争(男子3人)
・コスプレリレー(女子4人)
・1500mリレー(男子5人)
「もいちょい派手な競技がほしいよなー」
「例えばどんな競技ですか?」
勇人の言葉にショウが首を傾げながら聞くと、
「やっぱり命をかけた障害物競走とか」
「ちなみにどんな障害物を?」
次は悠季の問い掛けに勇人は当たり前のように答えていく。
「踏んだらどっかに転移させる魔法陣があったり、空から爆弾や魔法が降ってきたり、食べたら状態異常になるパンがあったりとか?」
このときこのクラスの心は一つになった。
どう考えてもそれは――
『殺す気か!?』
「もう結束力高まってんのか?凄いなこのクラスは…」
「じゃあ、ここからは麻弓とヒナギクに頼もうか」
「了解なのですよ!」
「分かりました」
勇人には任せられないと紅女史は二人に頼み二人が前に来ると麻弓はチョークを持ってヒナギクは皆に聞いていく事にした。
「まずは女子100m走から」
『………………』
こうして種目についての話し合いが始まった。
目指すはもちろん優勝!
今回の体育祭は優勝に理事からプレゼントがあり、優勝したクラスの担任や副担任には給料アップに先生達からの奢りもあるのだ。
その為、一年の担任であるヒナギクの姉桂雪路の目には炎が宿っているらしい。
「フリーダム走はやっぱり……ハヤテとナギか将輝とコレットか稟とネリネにする?」
ショウの推薦に近くの席の悠季が首を傾げて口を開いた。
「確かフリーダム走ってこの学園を一週だろ?この学園合併したせいで無駄に広くなったし森まであるが」
「あの杉並ですら未確認の場所があるからな…。まぁだからこそチャンスなんだよ」
確かにあの杉並ですら把握できないなら勝てるチャンスはある。
複数のルートを走れば必ずゴールはあるはずだ。
「だけど何故この組み合わせを?」
「咲夜とキキョウに聞いたらこうな「何で咲夜ちゃんやキキョウちゃんなん!?」…」
ショウの言葉を遮るようにはやてが立ち上がり口を開いた。
「たまたま二人が「教えてあげるわ。ショウが昼休みにこっそり私の所に来て、大切な話があるからって言われたのよ」…オイッ!」
全く身に覚えがないショウは悪戯っ子のような笑みを浮かべたキキョウにツッコムが、さらに咲夜がニヤリと笑ってはやてにトドメの一撃を与えた。
「すまんなぁ。ショウが空き教室でウチに迫ってくるから「捏造するなーーー!!」…」
頬を染めてトドメの一撃を与えた咲夜に、ショウはハリセンで頭を叩いたがそれよりも危険な事が起ころうとしていた。
「ショウ君の…」
「ははは…はやて!!落ち着け!今のは二人の「浮気ものーーーーーー!!」ギャァァァァァーーー!!」
はやてのラグナロクブレイカーにより教室は大破して、はやては美希と理沙同様に紅女史のデートに強制参加でさらにショウの治療費を払うのだった。
「ねぇ、その賭けに僕も参加していいかな?」
「その前に春原。何故全身に包帯を巻いてミイラ男になっている?」
「いや~演劇部の為にミイラ男にでもなろ「今朝智代の胸を掴んで、挙げ句のはてに杏の妹に発情して飛び掛かった瞬間、杏に鉄拳制裁を喰らったようだ」……少し違いますよ!」
春原の言葉を遮って朋也が長々と説明すると春原は一気に敵を作ってしまった。
女子に至っては冷めた目付きをしている。
春原陽平――
安らかな眠りを――
「……って!死んでませんけど!?」
『チッ!』
「まさかの全員による舌打ち!?」
「それで、ヘタレキングは何で智代の胸を掴んだ?」
「アイツは絶対男だから確かめたのさ!あれは偽物だと思ってね」
「変態ね」
「グズね」
「本当に人間なのか?」
「誰だーー!!人間なのかって言った奴はーー!!」
上から――
眞子・麻弓・ショウの三人がボロクソに言うと春原が激しくツッコンだ。
「それで藤林の妹に発情したのは?」
「あれは岡崎が悪いんだ!!僕と岡崎以外の人間が杏の妹に操られてるって言うから僕が世界を救うために戦ったというのに…」
春原の言葉に岡崎がキョトンとした表情で首を傾げた。
「お前何言ってんだ?」
「助言した人が言うセリフですか!?しかもほぼ全てお前のせいだろ!」
「古河~!春原が早苗さんのパンを食べたいってよ。今日もあるだろ?」
「人の話を聞け!しかも渚ちゃんも嬉しそうに持ってこないでください!」
アホ毛を揺らしながら走ってくる渚を止めるべく春原が立ち上がった瞬間、
「純一!」
「おう!」
純一と稟が春原の両手両足を掴んで拘束した。
そして渚の持つパンの袋から一つのパンが取り出されて、朋也がピッチャーのフォームでパンを投げて春原の口に入っていった。
「…………ウッ!」
次の瞬間、春原の顔色が青色から茶色に変わり最後は真っ白になってしまった。
「ちなみに何パンだ?」
「今回はドリアンをふんだんに使ったパンです。お父さんはこのパンを兵器と言ってましたが最終的には泣きながら食べてました」
(おっさん…いまだに出番はないが可哀想としか言えないな)
「ところでハヤテは?」
ふといつもならナギの側にいるハヤテの姿がそこにはなくナギに至っては膨れっ面だった。
おそらく原因は――
「どうやら花菱二等兵と朝風二等兵が昼休みに流したボイスが原因ようだな」
△▼△▼△▼
それは昼休みに起こった自業自得の物語だ。
『ピンポンパンポーン』
美希の声からハヤテの死へのカウントダウンが始まったのだ。
『全校生徒にお知らせだ。今からとあるルートで手に入れたボイスがここにある』
『このボイスはある学生Aの生声である。全校生徒の諸君!心して聴いてくれたまえ』
美希と理沙の放送に呆れるものもいれば、期待して待っている者もいてハヤテだけは嫌な予感しかしていなかった。
『では…スタート』
『……………』
全校生徒が息を呑んで待っていると、
『ヒナギクさん…ハァ…ハァ…』
「ブフッ!」
「ナナナ!?」
「おいおい、死ぬわハヤテ」
上から―――
ハヤテ・ナギ・ショウの順にリアクションしているが殆んどの生徒がハヤテの怪しげな声に固まっていたがヒナギクだけは顔を真っ赤にしてプルプル震えている。
『この声どこかで聞いた事があるな』
『うむ。私達のクラスのあ『お前らーーー!!ここで何してるーーー!?』ウワッ!』
『理沙!逃げるぞ!』
『ラジャー!』
放送をしていた二人の元に紅女史が現れて、鬼のような顔をして二人に歩み寄った為に二人は逃げるのに時間がかかり捕獲されてしまて。
『全くお前らは昼休みになんてものを流してる!?』
『いえ、全校生徒の皆さんに心休まる言葉を『休めるか!』…ウッ』
『二人とも体育祭まで私と強制デートだ!』
『そんな!』
『馬鹿なぁぁぁぁーーー!!』
放送中にもかかわらず二人は紅女史の鉄拳を喰らってしかもデートの約束までされたのだった。
「なんでもいいけどよ、相手がナギじゃなくてヒナギクだったなんてな」
「たいしたものだな」
稟とショウはついに一線越えたのかとハヤテに視線を向ける。
「ヒナギクもナギ同様気が強いタイプだからな。ハヤテも我慢できなかったんだろう」
稟とショウによりクラスいる者達が何故か納得したように頷いていた。
放送を聴いていた全校生徒がどんな気持ちでいたかは置いといて、この放送で被害を受けたとある二人がゆっくり席から立ち上がっていた。
「ハヤテ~!」
「ハヤテ君…!」
「ひぃぃぃぃぃ~!!」
席から立ち上がり教室では拳を握り締めたナギと顔を真っ赤にして木刀を持っているヒナギクによりハヤテが壁に追い詰められていた。
ちなみに変態集団は動く前にナギとヒナギクのコンビネーションアタックにより屍とかしていた。
「ハヤテ、私というものがありながらお前は!」
「とりあえず殴らせてね」
女二人に追い詰められるハヤテを麻弓が写真を撮りショウと稟は手を合わせてハヤテを見守っていた。
「あれは僕じゃないですよ!そう…あれはもう一人の僕の「どこの遊○王だぁぁぁーーー!!」ゴハッ!」
ナギとヒナギクに謝るつもりがナギにストレートパンチを喰らってハヤテは気絶した。
しかも―――
「ちょっとハヤテ君を借りるわね」
ヒナギクがハヤテを引き摺って廊下にいた智代と一緒に消えると暫くしてハヤテの悲鳴が学園中に響き渡っていた。
△▼△▼△▼
「あれは自業自得だろ?」
「まぁ、美希も理沙も可哀想だったけどね」
ワタルと麻弓の言葉に皆が小さく頷いていたが、
「…って!そろそろ昼食を終わらせないと間に合わないぞ」
『…えっ?』
ショウの言葉に稟やシア達に純一達は急いで口に運んだ。
「しっかし誰がボイスを?」
まさか親友がやったとはショウが知るよしもなかった。
「ちなみに土見君や朝倉君達のボイスもあるわよ」
「待て麻弓!そいつをこっちに渡すんだ!」
「身に覚えがないのに何故こんなにも震えが止まらないんだ?」
麻弓達の秘蔵コレクションにある稟や純一達のボイス。
もちろんショウやクルスもあるがこれが今後昼休みに流されたらたまったもんじゃない。
「大丈夫よ!よっぽどの事がない限りは流さないから」
そのよっぽどがこの学園では起こるだがと稟達は戦慄して、昼休みに食べた鍋の味を忘れてしまうほど衝撃的事実を聞かされてしまうのだった。
【2年2組】
「さて体育祭まで1ヶ月あるが今日は種目を決めるぞ」
「なっちゃん!その前に気になる事があるのですよ!」
「何だ麻弓?」
「あの人は誰ですか!?」
麻弓の視線の先には東宮の木刀で変態集団をバンバンと吹っ飛ばす青年がいた。
その青年は太陽を思わせる金糸の髪で尻尾みたいに髪をきびって伊達眼鏡をかけていた。
「あ~あれはな」
「まだまだ飛べ」
「うわぁぁぁぁぁーーー!!」
変態集団は星となり散々に外国に旅立っていった。
その中に東宮と樹もいて東宮はアフリカに樹はオーストラリアに飛ばされた。
「樹さん…」
飛ばされた樹を追って神楽が教室を飛び出したのは余談である。
「さて…」
青年は眼鏡をクイッと上げて皆の方へ視線を向けて言った。
「今日からこのクラスの副担任になった神爪勇人だ。呼び方は好きにしていいが、あまりに変な名前を言ったら「勇ちゃん!」…」
クラスの中で唯一飛ばされなかった生徒がそう口にした瞬間、勇人はニヤリと笑ってその生徒を気絶させて天井に突き刺した。
「分かったかお前ら」
『イエッサー!!』
ここはどこの軍だよ?
「とりあえず種目はこれぐらいだな」
【種目】
・玉入れ(男子全員)
・100m走(女子3人)
・200m走(男子3人)
・二人三脚(男女ペア一組)
・リアルサバイバル走(男子4人)
・フリーダム走(男女ペア3組)
・お姫様を守れ!(一クラス男女一組)
・応援合戦(各クラス)
・大告白大会(クラス代表一名)
~お昼休み~
・借り物競争(男子3人)
・コスプレリレー(女子4人)
・1500mリレー(男子5人)
「もいちょい派手な競技がほしいよなー」
「例えばどんな競技ですか?」
勇人の言葉にショウが首を傾げながら聞くと、
「やっぱり命をかけた障害物競走とか」
「ちなみにどんな障害物を?」
次は悠季の問い掛けに勇人は当たり前のように答えていく。
「踏んだらどっかに転移させる魔法陣があったり、空から爆弾や魔法が降ってきたり、食べたら状態異常になるパンがあったりとか?」
このときこのクラスの心は一つになった。
どう考えてもそれは――
『殺す気か!?』
「もう結束力高まってんのか?凄いなこのクラスは…」
「じゃあ、ここからは麻弓とヒナギクに頼もうか」
「了解なのですよ!」
「分かりました」
勇人には任せられないと紅女史は二人に頼み二人が前に来ると麻弓はチョークを持ってヒナギクは皆に聞いていく事にした。
「まずは女子100m走から」
『………………』
こうして種目についての話し合いが始まった。
目指すはもちろん優勝!
今回の体育祭は優勝に理事からプレゼントがあり、優勝したクラスの担任や副担任には給料アップに先生達からの奢りもあるのだ。
その為、一年の担任であるヒナギクの姉桂雪路の目には炎が宿っているらしい。
「フリーダム走はやっぱり……ハヤテとナギか将輝とコレットか稟とネリネにする?」
ショウの推薦に近くの席の悠季が首を傾げて口を開いた。
「確かフリーダム走ってこの学園を一週だろ?この学園合併したせいで無駄に広くなったし森まであるが」
「あの杉並ですら未確認の場所があるからな…。まぁだからこそチャンスなんだよ」
確かにあの杉並ですら把握できないなら勝てるチャンスはある。
複数のルートを走れば必ずゴールはあるはずだ。
「だけど何故この組み合わせを?」
「咲夜とキキョウに聞いたらこうな「何で咲夜ちゃんやキキョウちゃんなん!?」…」
ショウの言葉を遮るようにはやてが立ち上がり口を開いた。
「たまたま二人が「教えてあげるわ。ショウが昼休みにこっそり私の所に来て、大切な話があるからって言われたのよ」…オイッ!」
全く身に覚えがないショウは悪戯っ子のような笑みを浮かべたキキョウにツッコムが、さらに咲夜がニヤリと笑ってはやてにトドメの一撃を与えた。
「すまんなぁ。ショウが空き教室でウチに迫ってくるから「捏造するなーーー!!」…」
頬を染めてトドメの一撃を与えた咲夜に、ショウはハリセンで頭を叩いたがそれよりも危険な事が起ころうとしていた。
「ショウ君の…」
「ははは…はやて!!落ち着け!今のは二人の「浮気ものーーーーーー!!」ギャァァァァァーーー!!」
はやてのラグナロクブレイカーにより教室は大破して、はやては美希と理沙同様に紅女史のデートに強制参加でさらにショウの治療費を払うのだった。