質問とラバーズ結成
~教室~
「それでは!第一回!転校生クルス君とイヴちゃんへの質問ターイム!」
オッドアイの少女がそう宣言した瞬間、何故か生徒達が興奮しだした。
廊下にも観客がいるらしく騒がしい。
えっ?他のクラスも授業中だよね?
気にするな?わかった。
「まぁ、アレは麻弓の病気みたいなもんだから諦めろ」
同情するように稟がクルスの肩に手を置いて溜め息を吐いた。
「まぁ、騒がしいのは慣れてるからいいけど」
渇いた笑みを浮かべながらクルスは稟に返す。
「じゃあ、イヴちゃんはクルス君の隣に座って」
イヴがちょこんとクルスの横に座っただけで、男子達が歓喜の声を上げる状況で麻弓がオモチャのマイクを取り出してクルスにズイッと向けてきた。
「じゃあいくのですよ!クルス君が入ってきた時に土見君やショウ君がビックリしてたけどどういう関係?」
「……親友だよ。」
小さく答えるクルスに稟やショウは頷いている。
「次の質問です!先程神王様と魔王様に魔法を放ってたようですがクルス君は人族では?」
その質問は麻弓からと言うより近くにいるシアとネリネからだろう、
「確かに僕は人族だよ。だけど魔法なんて使おうと思えば誰だって使えるんじゃ?」
皆に見せるようにクルスは指先に魔力を溜めて廊下に向けて放った。
「「ぎゃぁぁぁぁぁ~!!」」
廊下で数人の犠牲者が出たが誰も追求はしなかった。
「それじゃあ、次の質問です!イヴちゃんと同じ名字ですがどういった関係で?」
「イヴ?イヴとは仲「恋人です」…んっ?」
What?
誰が誰の恋人?
「やはりそうだったか」
「ウム!私達の予想もたまには当たるな」
イヴの言葉に自分達の予想が当たって嬉しかったのか笑っている美希と理沙だが、
(ムッ!何だこの嫌な予感は!?)
いち早く何かに気付いたショウはその矛先を探していた。
「イヴ、恋人って僕はそんな事言った覚えは…」
「だって、ジェノスやトレインが誰が見たって恋人って言ってたから」
あの二人はイヴに何て事を言うんだ。帰ったらどうしてやろうか――
「フハハハハ!!やはりクルス!キミは稟同様にロリ…」
高笑いしながら樹が窓から現れたがクルスはすぐに氷像にして窓を閉めた。
(アイツ…何しに来たんだ?)
呆れながら稟は氷像の樹を見つめていた。
「えっと、緑葉君のせいで話がずれちゃったけど二人はそういう関係?」
もう一度確認するように麻弓が尋ねるとクルスは溜め息を吐きながら答えた。
「イヴとは仕事仲間なだけ。まぁ、一緒にいる時間が仲間の中で一番多いからそう見られるのかもね」
クルスがそう答えると急に肩をつつかれて確認しようと振り返ろうとしたが、その時クラスメートが全員顔を真っ青にしている事に気づいて首を傾げる。
「久しぶりクルス…」
クルスが振り返った先にはニッコリ笑っているフェイトがいた。
何故だろう――
フェイトの笑顔が怖い――
あと笑顔なのに目が笑ってない気がする。
「ひひひ…久し振りだね!フェイト」
そんなフェイトに動揺しすぎるクルスにショウが可哀想な人を見るような目で見ていた。
「うん。……本当に久しぶり。それでクルスは今まで何してたのかな?」
笑みを崩さず物凄い威圧感で聞いてくるフェイトにクルスは、
「麻弓、少しだけ席外すから質問止めといて。あと……稟とショウ」
「「なんだ?」」
「僕が戻ってくる間イヴを男子達から守ってて、特に樹には要注意を!」
それだけ言ってクルスはフェイトの腕を掴んで教室から消えていった。
「…っ!これはスクープの予感!こうしちゃいられないのですよ!スクープ一団………出撃なのですよ!」
「「「おぉ~!」」」
麻弓に続いて泉と美希と理沙まで教室からいなくなった。
「一応授業中なんだけど分かってるのかしら?」
自由時間なので自習をしながら質問コーナーを聞いていたヒナギクがポツリと呟いていた。
~屋上~
「ここなら誰も聞かないかな」
クルスはフェイトの腕をゆっくり離して一息つく。
「……クルス」
急に二人っきりなったのかフェイトは先程と変わって声に元気がない。
「クルス、あのね!」
俯いていたフェイトが顔を上げた瞬間、フェイトはクルスにギュッと抱き締められていた。
「フェイト会いたかった」
クルスのいきなりの行動に驚いていたが、クルスの温もりにフェイトは目頭が熱くなった。
「ずっと気になってた」
ポツリポツリと呟きながらクルスは話し出した。
「フェイトがあの日泣いてた顔が忘れられなくて」
フェイトはクルスの言葉に答えなかったが瞳が潤んでいく。
「だから僕はフェイトに会いたくて必死になってこっちに戻る方法を探して時間がかかったけどその方法をやっと見つけた」
今は制服で見えないがクルスの身体は傷だらけだった。
フェイトはクルスの身体を強く抱き締めながら、
「…バカァ!私…ずっと待ってたんだよ!クルスがきっと帰ってくるって信じて今まで……」
フェイトはクルスの制服を掴み涙を流しながら顔を上げる。
フェイトの瞳にずっと会いたかったクルスの顔が映る。
夢じゃない。
本当に今目の前にクルスがいる。
「もう離れたくないよ。あんな別れもう二度としたくない」
フェイトが口にした大切な人がもういなくならないように言った言葉。
「フェイト、僕はもう帰ったりしないよ。これ以上、フェイトを悲しませたくないんだ」
フェイトの涙を指で拭いクルスが強く抱き締めるとフェイトは顔を胸に埋めながら幸せそうに笑っていた。
(お帰りクルス)
「こっ!これは衝撃のスクープなのですよ!」
二人の様子を眺めていた麻弓が興奮しながら写真を撮り美希達に話している。
「ふむ、あの様子からしてあの二人は相思相愛だな」
「イヴちゃんは報われないよ~」
イヴが可哀想だと思う泉に理沙が親指を立てて言った。
「バカだなキミ達は。この世界を一夫多妻制にすればいいじゃないか!」
「成る程!理沙ちゃん頭良い~」
泉が拍手をして理沙を褒めると、理沙は鼻を伸ばして偉そうにする。
「…とりあえず!教室に戻って皆に報告だな!」
~教室~
閉じていたドアが開いて皆がそこに視線を向ける。
「ごめん、待たせたね」
クルスとフェイトは帰ってきたのだが先程と違う事が起きていた――
それは――
「貴様ーーー!!」
「授業中でフェイトちゃんと二人っきりなっただけでなく!腕を組んでるとは許さーーん!!」
「天誅ー!!」
「ヒョヘヘヘーー!!」
腕を抱き締められているクルスを見てFFF親衛隊が怒鳴りまくる。
一人狂ったように笑っている親衛隊もいるようだ。
(フェイトちゃん!どこいってたの!?)
(屋上だよ!クルスと話して………その後ね)
こちらでは念話をしながら話しているらしくフェイトは嬉しそうになのはを見ていた。
そこに――
「クルス殴っていいかい?この拳が真っ赤になるまで」
またもや樹が氷像から戻って現れたが、
「返り討ちにしていい?」
「ちょっ…!?」
樹が断ろうとしたが返事を聞く前にクルスが樹を凍らせて掃除ロッカーにぶち込んだ。
クルスは再び椅子に座り麻弓が質問を開始させようとしたが、
ギュッ!
「イヴ…」
イヴがクルスの腕に抱き着いてクルスは両手に花状態になった。
するとまたもや――
「クルス・アサヅキーー!!貴様それほどまでに消えたいかーー!!」
「両手に花とは許してたまるかーー!!」
「消えくされー!!」
嫉妬に燃えた男子生徒が飛びかかってきたが、
「うるせー!!」
ショウが炎の球体を出して男子生徒を燃やし尽くした。
プスプスと音を立てながら燃える男子生徒を一箇所に集めショウはその頂上に登る。
「…全く!別に誰が何をしようと勝手だろうが」
頂上に登って男子生徒の一人を踏みながらショウは言うがその踏まれていたのが樹だったのは余談である。
「えっと、何やらゴタゴタでしたが質問を復活させるのですよ!!クルス君は今恋人はいますか?」
麻弓の最後の質問に教室中が一瞬で静まり返った。
しかし、イヴとフェイトだけは腕を掴む力を強くしている。
「想像に任せるよ…」
「「えぇ~!!」」
クルスの回答に不満の声が上がったが気にしないでおこう。
~昼休み~
昼休みになりクルスは椅子にもたれ掛かっていた。
「初日からハードだね」
質問が終わった後も色々な事が起きてクルスはかなり疲れている。
「クルス、今から屋上に行くけど来るか?」
弁当を持ったショウが現れてクルスを誘った。
「いいの?」
「当然だ。それに誘ってるのは俺だけじゃなく稟やハヤテもだしな」
「そっか。じゃあ行くよ」
クルスも弁当を持っていこうとしたが、
「…ん?どした?」
「弁当が無い………やられた」
朝弁当を持ったがいつの間にか無くなっていた。
そういえばジェノスがエクセリオンはめていたっけ。
「忘れたのかよ?そういう所はかわんねーな」
ショウは呆れながらクルスに言いながら襟首を掴んだ。
「まぁ…とりあえず来い!わけてやったから」
「嬉しいけど何で襟首?」
「そっちが楽しいから」
こうして、ショウと襟首を掴まれたクルスとその後についていくようにイヴは屋上に向かったのだった。
△▼△▼△▼
~屋上~
三人が屋上に着くと他のメンバーはすでに全員揃っていた。
「色々言いたいんだがとりあえず、クルスの頭のコブは何だ?」
「ここに来る途中でぶつけただけだよ」
何とも無様な姿のクルスに稟は小さく笑っている。
「ショウちゃん遅いよ!女の子を待たせるのはいけないんだぞ」
「すみません亜沙先輩。親友を連れてくるのに時間がかかって」
「あぁ~キミが転校生の子だね。ボクは3年の「とりあえず皆の所に行こう。自己紹介はそこでしようぜ」……」
亜沙の言葉をショウが遮ってクルス達を連れていくと、
「ショウちゃんの……バカ者!」
亜沙がショウの背中を叩き先を越された。
「亜沙先輩は相変わらず容赦ねぇ~な」
ショウは危うく倒れそうになったのを踏み止まったが少しだけ痛かったようだ。
「それでは!第一回!転校生クルス君とイヴちゃんへの質問ターイム!」
オッドアイの少女がそう宣言した瞬間、何故か生徒達が興奮しだした。
廊下にも観客がいるらしく騒がしい。
えっ?他のクラスも授業中だよね?
気にするな?わかった。
「まぁ、アレは麻弓の病気みたいなもんだから諦めろ」
同情するように稟がクルスの肩に手を置いて溜め息を吐いた。
「まぁ、騒がしいのは慣れてるからいいけど」
渇いた笑みを浮かべながらクルスは稟に返す。
「じゃあ、イヴちゃんはクルス君の隣に座って」
イヴがちょこんとクルスの横に座っただけで、男子達が歓喜の声を上げる状況で麻弓がオモチャのマイクを取り出してクルスにズイッと向けてきた。
「じゃあいくのですよ!クルス君が入ってきた時に土見君やショウ君がビックリしてたけどどういう関係?」
「……親友だよ。」
小さく答えるクルスに稟やショウは頷いている。
「次の質問です!先程神王様と魔王様に魔法を放ってたようですがクルス君は人族では?」
その質問は麻弓からと言うより近くにいるシアとネリネからだろう、
「確かに僕は人族だよ。だけど魔法なんて使おうと思えば誰だって使えるんじゃ?」
皆に見せるようにクルスは指先に魔力を溜めて廊下に向けて放った。
「「ぎゃぁぁぁぁぁ~!!」」
廊下で数人の犠牲者が出たが誰も追求はしなかった。
「それじゃあ、次の質問です!イヴちゃんと同じ名字ですがどういった関係で?」
「イヴ?イヴとは仲「恋人です」…んっ?」
What?
誰が誰の恋人?
「やはりそうだったか」
「ウム!私達の予想もたまには当たるな」
イヴの言葉に自分達の予想が当たって嬉しかったのか笑っている美希と理沙だが、
(ムッ!何だこの嫌な予感は!?)
いち早く何かに気付いたショウはその矛先を探していた。
「イヴ、恋人って僕はそんな事言った覚えは…」
「だって、ジェノスやトレインが誰が見たって恋人って言ってたから」
あの二人はイヴに何て事を言うんだ。帰ったらどうしてやろうか――
「フハハハハ!!やはりクルス!キミは稟同様にロリ…」
高笑いしながら樹が窓から現れたがクルスはすぐに氷像にして窓を閉めた。
(アイツ…何しに来たんだ?)
呆れながら稟は氷像の樹を見つめていた。
「えっと、緑葉君のせいで話がずれちゃったけど二人はそういう関係?」
もう一度確認するように麻弓が尋ねるとクルスは溜め息を吐きながら答えた。
「イヴとは仕事仲間なだけ。まぁ、一緒にいる時間が仲間の中で一番多いからそう見られるのかもね」
クルスがそう答えると急に肩をつつかれて確認しようと振り返ろうとしたが、その時クラスメートが全員顔を真っ青にしている事に気づいて首を傾げる。
「久しぶりクルス…」
クルスが振り返った先にはニッコリ笑っているフェイトがいた。
何故だろう――
フェイトの笑顔が怖い――
あと笑顔なのに目が笑ってない気がする。
「ひひひ…久し振りだね!フェイト」
そんなフェイトに動揺しすぎるクルスにショウが可哀想な人を見るような目で見ていた。
「うん。……本当に久しぶり。それでクルスは今まで何してたのかな?」
笑みを崩さず物凄い威圧感で聞いてくるフェイトにクルスは、
「麻弓、少しだけ席外すから質問止めといて。あと……稟とショウ」
「「なんだ?」」
「僕が戻ってくる間イヴを男子達から守ってて、特に樹には要注意を!」
それだけ言ってクルスはフェイトの腕を掴んで教室から消えていった。
「…っ!これはスクープの予感!こうしちゃいられないのですよ!スクープ一団………出撃なのですよ!」
「「「おぉ~!」」」
麻弓に続いて泉と美希と理沙まで教室からいなくなった。
「一応授業中なんだけど分かってるのかしら?」
自由時間なので自習をしながら質問コーナーを聞いていたヒナギクがポツリと呟いていた。
~屋上~
「ここなら誰も聞かないかな」
クルスはフェイトの腕をゆっくり離して一息つく。
「……クルス」
急に二人っきりなったのかフェイトは先程と変わって声に元気がない。
「クルス、あのね!」
俯いていたフェイトが顔を上げた瞬間、フェイトはクルスにギュッと抱き締められていた。
「フェイト会いたかった」
クルスのいきなりの行動に驚いていたが、クルスの温もりにフェイトは目頭が熱くなった。
「ずっと気になってた」
ポツリポツリと呟きながらクルスは話し出した。
「フェイトがあの日泣いてた顔が忘れられなくて」
フェイトはクルスの言葉に答えなかったが瞳が潤んでいく。
「だから僕はフェイトに会いたくて必死になってこっちに戻る方法を探して時間がかかったけどその方法をやっと見つけた」
今は制服で見えないがクルスの身体は傷だらけだった。
フェイトはクルスの身体を強く抱き締めながら、
「…バカァ!私…ずっと待ってたんだよ!クルスがきっと帰ってくるって信じて今まで……」
フェイトはクルスの制服を掴み涙を流しながら顔を上げる。
フェイトの瞳にずっと会いたかったクルスの顔が映る。
夢じゃない。
本当に今目の前にクルスがいる。
「もう離れたくないよ。あんな別れもう二度としたくない」
フェイトが口にした大切な人がもういなくならないように言った言葉。
「フェイト、僕はもう帰ったりしないよ。これ以上、フェイトを悲しませたくないんだ」
フェイトの涙を指で拭いクルスが強く抱き締めるとフェイトは顔を胸に埋めながら幸せそうに笑っていた。
(お帰りクルス)
「こっ!これは衝撃のスクープなのですよ!」
二人の様子を眺めていた麻弓が興奮しながら写真を撮り美希達に話している。
「ふむ、あの様子からしてあの二人は相思相愛だな」
「イヴちゃんは報われないよ~」
イヴが可哀想だと思う泉に理沙が親指を立てて言った。
「バカだなキミ達は。この世界を一夫多妻制にすればいいじゃないか!」
「成る程!理沙ちゃん頭良い~」
泉が拍手をして理沙を褒めると、理沙は鼻を伸ばして偉そうにする。
「…とりあえず!教室に戻って皆に報告だな!」
~教室~
閉じていたドアが開いて皆がそこに視線を向ける。
「ごめん、待たせたね」
クルスとフェイトは帰ってきたのだが先程と違う事が起きていた――
それは――
「貴様ーーー!!」
「授業中でフェイトちゃんと二人っきりなっただけでなく!腕を組んでるとは許さーーん!!」
「天誅ー!!」
「ヒョヘヘヘーー!!」
腕を抱き締められているクルスを見てFFF親衛隊が怒鳴りまくる。
一人狂ったように笑っている親衛隊もいるようだ。
(フェイトちゃん!どこいってたの!?)
(屋上だよ!クルスと話して………その後ね)
こちらでは念話をしながら話しているらしくフェイトは嬉しそうになのはを見ていた。
そこに――
「クルス殴っていいかい?この拳が真っ赤になるまで」
またもや樹が氷像から戻って現れたが、
「返り討ちにしていい?」
「ちょっ…!?」
樹が断ろうとしたが返事を聞く前にクルスが樹を凍らせて掃除ロッカーにぶち込んだ。
クルスは再び椅子に座り麻弓が質問を開始させようとしたが、
ギュッ!
「イヴ…」
イヴがクルスの腕に抱き着いてクルスは両手に花状態になった。
するとまたもや――
「クルス・アサヅキーー!!貴様それほどまでに消えたいかーー!!」
「両手に花とは許してたまるかーー!!」
「消えくされー!!」
嫉妬に燃えた男子生徒が飛びかかってきたが、
「うるせー!!」
ショウが炎の球体を出して男子生徒を燃やし尽くした。
プスプスと音を立てながら燃える男子生徒を一箇所に集めショウはその頂上に登る。
「…全く!別に誰が何をしようと勝手だろうが」
頂上に登って男子生徒の一人を踏みながらショウは言うがその踏まれていたのが樹だったのは余談である。
「えっと、何やらゴタゴタでしたが質問を復活させるのですよ!!クルス君は今恋人はいますか?」
麻弓の最後の質問に教室中が一瞬で静まり返った。
しかし、イヴとフェイトだけは腕を掴む力を強くしている。
「想像に任せるよ…」
「「えぇ~!!」」
クルスの回答に不満の声が上がったが気にしないでおこう。
~昼休み~
昼休みになりクルスは椅子にもたれ掛かっていた。
「初日からハードだね」
質問が終わった後も色々な事が起きてクルスはかなり疲れている。
「クルス、今から屋上に行くけど来るか?」
弁当を持ったショウが現れてクルスを誘った。
「いいの?」
「当然だ。それに誘ってるのは俺だけじゃなく稟やハヤテもだしな」
「そっか。じゃあ行くよ」
クルスも弁当を持っていこうとしたが、
「…ん?どした?」
「弁当が無い………やられた」
朝弁当を持ったがいつの間にか無くなっていた。
そういえばジェノスがエクセリオンはめていたっけ。
「忘れたのかよ?そういう所はかわんねーな」
ショウは呆れながらクルスに言いながら襟首を掴んだ。
「まぁ…とりあえず来い!わけてやったから」
「嬉しいけど何で襟首?」
「そっちが楽しいから」
こうして、ショウと襟首を掴まれたクルスとその後についていくようにイヴは屋上に向かったのだった。
△▼△▼△▼
~屋上~
三人が屋上に着くと他のメンバーはすでに全員揃っていた。
「色々言いたいんだがとりあえず、クルスの頭のコブは何だ?」
「ここに来る途中でぶつけただけだよ」
何とも無様な姿のクルスに稟は小さく笑っている。
「ショウちゃん遅いよ!女の子を待たせるのはいけないんだぞ」
「すみません亜沙先輩。親友を連れてくるのに時間がかかって」
「あぁ~キミが転校生の子だね。ボクは3年の「とりあえず皆の所に行こう。自己紹介はそこでしようぜ」……」
亜沙の言葉をショウが遮ってクルス達を連れていくと、
「ショウちゃんの……バカ者!」
亜沙がショウの背中を叩き先を越された。
「亜沙先輩は相変わらず容赦ねぇ~な」
ショウは危うく倒れそうになったのを踏み止まったが少しだけ痛かったようだ。