対峙する者達
代表決定戦スタジアム――
Aブロック・Bブロック・Cブロック・Dブロック・αブロックの全てが観戦できる巨大なスタジアム。
サトシ達の応援でこのスタジアムに来ていたセレナ達は、ホウキやタケシが一度は落ち着かせたのに再び睨み合いを初めて火花をぶつけ合っていた。
「「「むぅ~」」」
三人の睨み合いをタケシとホウキはすでに諦めたのか全く見ようとはせず、
「このスタジアムは本当に凄いな」
「あぁ。五つのフィールドが配置されて全てのブロック戦を観戦できるようにしている。しかし一戦一戦でフィールドを変えるとはイチカ達も大変だろうな」
「しかも使用ポケモンは三体でそれ以外は使用禁止だなんて…」
タケシとホウキとリトはこの大会のルールについて話をしてそのハードな条件に驚いていた。
一日で終わらせる為にかなり無茶をしている。
サトシ達は大丈夫なのかと。
「ちーちゃん!ちーちゃん!いっくんはどのブロックなの!」
「イチカはBブロックだそうだ。サトシ達は全員別々のブロックになったと言ってたがどうなるものか…」
「いっくん以外はどうでもいいや。あ~でもさっくんやあっくんもいい子だしな~」
シノノノタバネ――
プロトレーナーの一人で今回日本代表決定戦に出場しているサトシ達を一ヶ月鍛えた女性。
その実力はかなりのものなのだが、それゆえに自分を楽しませてくれるトレーナーと妹であるホウキ以外の生き物は眼中にないという性格をしている。
他人には興味がなくドライな女性だが、実は今親友であるチフユと同じ目標が掲げていた。
「それにしても、ライバルが代表決定戦に出場なんて。タバネさんも出場すればよかったかな~」
「お前も私もランカー達には一度も勝ててないからな。特にお前はあのランカーを倒したいんだろ?」
「序列六位【癒しの旋律】と言われてるグリム。あのランカーのミズゴロウにタバネさんのボーマンダが負けたんだよ!ミズゴロウにだよ!本当にポケモンなのかな?確かにランカー達のエースポケモンが普通じゃないのは知ってたけどさ…」
チフユもタバネも実力だけならかなりのレベルだ。
世界でも数少ないランカーに挑戦できるトレーナーで二つ名もち。
世間からも次代のランカーと言われているが、それでも二人は今現在届かないのだ。
二人がランカーについて話をしていた時、スタジアム内に音楽が鳴り響いて一人の男の声が聞こえてきた。
『レディース&ジェントルマン!!長らくお待たせしたな!今から日本代表決定戦を始めるぜ。実況はこのオレ【緋蝶】ことハイネ・ヴェステンフルスと…』
『フラワーズのルイコでやっていきまーす!』
スタジアム内に聞こえてきた男性と女性の声。
その二人の声にスタジアム内はかなり盛り上がり歓声が上がっていた。
何せハイネもルイコもアイドルでパフォーマーとして活躍している超有名人なのでファンも多い。
現にこのスタジアムにいる某何とか団の方々は応援席で踊っていたりする。
『観客の皆さんは知っていると思うが、このスタジアム内にある五つのフィールドはバトル開始と共に変化するようになっている。つまりトレーナーも開始までは知らない仕組みだ。そして各ブロックでバトルして優勝したトレーナーが日本代表決定となる』
『でもライバルさんだけは条件が違うんですよね?』
『ライバルって言うよりランカー達は全員この決定戦でハンデがあるんだよ。三位のランカーは使用ポケモン一体とか、二位のランカーは目を閉じた状態でバトルとかな。しかもランカーは百対一付きで』
『そっ、それはまた凄いですね。じゃあライバルさんもランカーとしてヤル気満々ですよね!』
『………多分な』
ちなみにこのランカー達のハンデバトルは事前にライバル以外は、全員が聞かされていてランカー達全員がかなり嫌な顔をしていた。
そして――
その場にいなかったライバルはこの事を直前に聞かされて、これはランカー達の罠だ!と最後まで叫んでいたが【紅い死神】こて紅月カレンによって沈められていた。
『さてと、どうやらαブロックがまだ準備中らしいしちょっと雑談でもするか。なぁ、ルイコ。今お前が注目しているトレーナーって誰だよ?今回の日本代表決定戦に出場しているトレーナーじゃなくてもいいぜ』
『ちょっ!?ハイネさん!』
『大丈夫、大丈夫。ルイコの事務所やマネージャーにはOKもらってるしよ。それにルイコだけじゃなくオレも言うんだし問題ないだろ?』
『う~』
バトルまで時間があるせいか雑談しているハイネとルイコの二人。
二人とも有名人なせいかスタジアム内が異様な空気に包まれている。
『いや~私はこれといって注目しているトレーナーさんは…』
『確かこの世界大会が発表されてから、ルイコが最初に仕事したのってイギリスだったよな。……そういやフラワーズのモモが言ってたんだがお前イギリスの決定戦に…』
『わぁぁぁぁ!!ダメです!それは言わないでー!』
ハイネとルイコのやり取りを聞いていたルイコファンに衝撃が走る。
ルイコが注目しているトレーナーはイギリスにいる?
しかも仕事をしていたと言うことはそのトレーナーもまた有名?
誰だ!誰だ!誰だー!
今スタジアム内にいるルイコファンが物凄いスピードで動き出したのは言うまでもない。
『つ、次はハイネさんですよ!早く言ってください!』
『オレか?オレはな――ってαブロックも準備が整ったらしいしまた今度な』
『ちょっ!?ハイネさん!』
これはヒドイ。
言わせるだけ言わせてまさかの裏切りにルイコは涙する。
後で絶対に復讐してやる、と固く誓うルイコを放置したままハイネは進行を始めていく。
『それじゃ、各ブロックの選手達に出てもらうか。まずはAブロック!マサラタウンからの出場者、サトシだーーー!』
「「「サトシー!!」」」
Aブロックと表示されているフィールドに現れたサトシの姿にセレナ達は仲良く叫ぶ。
先程までの睨み合いがまるで嘘のように息が合っていた。
「Aブロックの一回戦はサトシからか」
「相手は誰だろう?」
サトシの相手が一体誰なのかとタケシとリトはハイネの声に耳を傾ける。
『そしてサトシと戦うのはカントー地方からの出場者、ヒロシだーー!!』
「なっ、ヒロシだと!!」
「知ってるのタケシさん?」
「あぁ…。ヒロシはサトシのライバルだ」
まさかサトシの相手がかつてセキエイ大会で戦って、それから何回も戦ったライバルのヒロシだとはな。
まるで神様のイタズラのようだ。
「あれが…」
「サトシさんの」
タケシの言葉にリトとミカンはサトシと対峙しているヒロシをジッと見つめていた。
確かに普通のトレーナーと違って強者のオーラを出している。
だがサトシもかなり強くなっているんだ。
きっと凄いバトルになるはず。
~フィールド(A)~
「久しぶりだね、サトシ」
「あぁ…。ヒロシが相手なんて楽しみだぜ」
「ぼくもだよ」
サトシは自分と対峙するヒロシの姿に笑みを浮かべていた。
かつてサトシはセキエイ大会でヒロシに負けてしまった。
だけどあれから旅をして自分は強くなったのだ。
今こそリベンジの時である。
「それではAブロック一回戦を始めます。審判は私、佐々木志乃が担当します。両者準備はよろしいですか?」
「あぁ…!」
「いつでも!」
黒髪ロングの髪が風で靡きながらも審判である志乃は、サトシとヒロシの準備状態を確認して手を上にあげる。
「バトル開始!」
その言葉と同時にサトシとヒロシはボールを空中に投げる。
サトシのボールから現れたのは、いつも一緒に戦ったパートナーであるリザードン。
地面のフィールドに雄叫びを上げるリザードンの目の前に現れたのは、ヒロシがかつて捕まえたサナギラスの進化系バンギラスだった。
「いくぞヒロシ!」
「こい!サトシ!」
Aブロック一回戦――
サトシの戦いはかつてのライバルヒロシから始まっていく。
そして――
サトシとヒロシが対峙していた同時刻。
イチカ達もまた対戦相手と対峙していたのだ。
「今日こそ勝たせてもらうぜイチカ!」
「悪いが、サトシと約束したからな。負けられないんだよダン!」
イチカは幼馴染みでライバルのゴタンダダンと対峙して、イチカのジュカインとダンのブーバーが睨み合いをしている。
「オレのハッサムに勝てるか、お前の力を見せてみろシン!」
「アンタには負けられないよなアスラン!」
シンと同じ四天王のアスランかシンの前に立つ。
そしてシンのエアームドとアスランのハッサムが静かに闘気を燃やしていた。
「やれやれ。まさか僕の相手がキミとはね……リラ」
「お互いサトシと戦いたかったのにね」
シゲルが対峙している少女。
バトルタワーのフロンティアブレーンでタワータイクーンのリラ。
シゲルにとって相応しい相手でシゲルは無意識に笑みを浮かべていた。
「サトシと同じ代表になる為にもぼくは負けないよ」
「残念だけど僕はサトシと戦うまで負けるつもりはないからね。たとえ相手が誰であろうと」
シゲルのカメックスとリラのメタグロスが草のフィールドに現れると、審判の女の子の合図と同時に二体のポケモンは激しいバトルを始めていく。
最後にランカー一位のライバルは、
「教えてくれカレン。何で俺の相手は一体目にマルマインとゴローニャしか出していないのか」
ライバルのバシャーモの目の前に広がるかなりの数の丸いポケモン達。
何故かそのポケモン達が次に何をするか分かっているライバルはすでに逃げ出したい気分である。
「じゃあ、ライバル対百人のトレーナー達のバトルを開始するわよ!」
「待てよカレン!この状態はヤバイって!もう次の展開が分かるから!」
「バトル開始!」
「俺の話を聞けーー!」
バトル開始の合図と同時に光り出すマルマインと赤くなっていくゴローニャ。
まさしくこのポケモン達がやろうとしている事は、
『メガンテ』
「おいっ!それは違うモンス……」
ライバルのαブロックではかなり巨大な爆発が起こり、αブロックは大変な事になっていく。
Aブロック・Bブロック・Cブロック・Dブロック・αブロックの全てが観戦できる巨大なスタジアム。
サトシ達の応援でこのスタジアムに来ていたセレナ達は、ホウキやタケシが一度は落ち着かせたのに再び睨み合いを初めて火花をぶつけ合っていた。
「「「むぅ~」」」
三人の睨み合いをタケシとホウキはすでに諦めたのか全く見ようとはせず、
「このスタジアムは本当に凄いな」
「あぁ。五つのフィールドが配置されて全てのブロック戦を観戦できるようにしている。しかし一戦一戦でフィールドを変えるとはイチカ達も大変だろうな」
「しかも使用ポケモンは三体でそれ以外は使用禁止だなんて…」
タケシとホウキとリトはこの大会のルールについて話をしてそのハードな条件に驚いていた。
一日で終わらせる為にかなり無茶をしている。
サトシ達は大丈夫なのかと。
「ちーちゃん!ちーちゃん!いっくんはどのブロックなの!」
「イチカはBブロックだそうだ。サトシ達は全員別々のブロックになったと言ってたがどうなるものか…」
「いっくん以外はどうでもいいや。あ~でもさっくんやあっくんもいい子だしな~」
シノノノタバネ――
プロトレーナーの一人で今回日本代表決定戦に出場しているサトシ達を一ヶ月鍛えた女性。
その実力はかなりのものなのだが、それゆえに自分を楽しませてくれるトレーナーと妹であるホウキ以外の生き物は眼中にないという性格をしている。
他人には興味がなくドライな女性だが、実は今親友であるチフユと同じ目標が掲げていた。
「それにしても、ライバルが代表決定戦に出場なんて。タバネさんも出場すればよかったかな~」
「お前も私もランカー達には一度も勝ててないからな。特にお前はあのランカーを倒したいんだろ?」
「序列六位【癒しの旋律】と言われてるグリム。あのランカーのミズゴロウにタバネさんのボーマンダが負けたんだよ!ミズゴロウにだよ!本当にポケモンなのかな?確かにランカー達のエースポケモンが普通じゃないのは知ってたけどさ…」
チフユもタバネも実力だけならかなりのレベルだ。
世界でも数少ないランカーに挑戦できるトレーナーで二つ名もち。
世間からも次代のランカーと言われているが、それでも二人は今現在届かないのだ。
二人がランカーについて話をしていた時、スタジアム内に音楽が鳴り響いて一人の男の声が聞こえてきた。
『レディース&ジェントルマン!!長らくお待たせしたな!今から日本代表決定戦を始めるぜ。実況はこのオレ【緋蝶】ことハイネ・ヴェステンフルスと…』
『フラワーズのルイコでやっていきまーす!』
スタジアム内に聞こえてきた男性と女性の声。
その二人の声にスタジアム内はかなり盛り上がり歓声が上がっていた。
何せハイネもルイコもアイドルでパフォーマーとして活躍している超有名人なのでファンも多い。
現にこのスタジアムにいる某何とか団の方々は応援席で踊っていたりする。
『観客の皆さんは知っていると思うが、このスタジアム内にある五つのフィールドはバトル開始と共に変化するようになっている。つまりトレーナーも開始までは知らない仕組みだ。そして各ブロックでバトルして優勝したトレーナーが日本代表決定となる』
『でもライバルさんだけは条件が違うんですよね?』
『ライバルって言うよりランカー達は全員この決定戦でハンデがあるんだよ。三位のランカーは使用ポケモン一体とか、二位のランカーは目を閉じた状態でバトルとかな。しかもランカーは百対一付きで』
『そっ、それはまた凄いですね。じゃあライバルさんもランカーとしてヤル気満々ですよね!』
『………多分な』
ちなみにこのランカー達のハンデバトルは事前にライバル以外は、全員が聞かされていてランカー達全員がかなり嫌な顔をしていた。
そして――
その場にいなかったライバルはこの事を直前に聞かされて、これはランカー達の罠だ!と最後まで叫んでいたが【紅い死神】こて紅月カレンによって沈められていた。
『さてと、どうやらαブロックがまだ準備中らしいしちょっと雑談でもするか。なぁ、ルイコ。今お前が注目しているトレーナーって誰だよ?今回の日本代表決定戦に出場しているトレーナーじゃなくてもいいぜ』
『ちょっ!?ハイネさん!』
『大丈夫、大丈夫。ルイコの事務所やマネージャーにはOKもらってるしよ。それにルイコだけじゃなくオレも言うんだし問題ないだろ?』
『う~』
バトルまで時間があるせいか雑談しているハイネとルイコの二人。
二人とも有名人なせいかスタジアム内が異様な空気に包まれている。
『いや~私はこれといって注目しているトレーナーさんは…』
『確かこの世界大会が発表されてから、ルイコが最初に仕事したのってイギリスだったよな。……そういやフラワーズのモモが言ってたんだがお前イギリスの決定戦に…』
『わぁぁぁぁ!!ダメです!それは言わないでー!』
ハイネとルイコのやり取りを聞いていたルイコファンに衝撃が走る。
ルイコが注目しているトレーナーはイギリスにいる?
しかも仕事をしていたと言うことはそのトレーナーもまた有名?
誰だ!誰だ!誰だー!
今スタジアム内にいるルイコファンが物凄いスピードで動き出したのは言うまでもない。
『つ、次はハイネさんですよ!早く言ってください!』
『オレか?オレはな――ってαブロックも準備が整ったらしいしまた今度な』
『ちょっ!?ハイネさん!』
これはヒドイ。
言わせるだけ言わせてまさかの裏切りにルイコは涙する。
後で絶対に復讐してやる、と固く誓うルイコを放置したままハイネは進行を始めていく。
『それじゃ、各ブロックの選手達に出てもらうか。まずはAブロック!マサラタウンからの出場者、サトシだーーー!』
「「「サトシー!!」」」
Aブロックと表示されているフィールドに現れたサトシの姿にセレナ達は仲良く叫ぶ。
先程までの睨み合いがまるで嘘のように息が合っていた。
「Aブロックの一回戦はサトシからか」
「相手は誰だろう?」
サトシの相手が一体誰なのかとタケシとリトはハイネの声に耳を傾ける。
『そしてサトシと戦うのはカントー地方からの出場者、ヒロシだーー!!』
「なっ、ヒロシだと!!」
「知ってるのタケシさん?」
「あぁ…。ヒロシはサトシのライバルだ」
まさかサトシの相手がかつてセキエイ大会で戦って、それから何回も戦ったライバルのヒロシだとはな。
まるで神様のイタズラのようだ。
「あれが…」
「サトシさんの」
タケシの言葉にリトとミカンはサトシと対峙しているヒロシをジッと見つめていた。
確かに普通のトレーナーと違って強者のオーラを出している。
だがサトシもかなり強くなっているんだ。
きっと凄いバトルになるはず。
~フィールド(A)~
「久しぶりだね、サトシ」
「あぁ…。ヒロシが相手なんて楽しみだぜ」
「ぼくもだよ」
サトシは自分と対峙するヒロシの姿に笑みを浮かべていた。
かつてサトシはセキエイ大会でヒロシに負けてしまった。
だけどあれから旅をして自分は強くなったのだ。
今こそリベンジの時である。
「それではAブロック一回戦を始めます。審判は私、佐々木志乃が担当します。両者準備はよろしいですか?」
「あぁ…!」
「いつでも!」
黒髪ロングの髪が風で靡きながらも審判である志乃は、サトシとヒロシの準備状態を確認して手を上にあげる。
「バトル開始!」
その言葉と同時にサトシとヒロシはボールを空中に投げる。
サトシのボールから現れたのは、いつも一緒に戦ったパートナーであるリザードン。
地面のフィールドに雄叫びを上げるリザードンの目の前に現れたのは、ヒロシがかつて捕まえたサナギラスの進化系バンギラスだった。
「いくぞヒロシ!」
「こい!サトシ!」
Aブロック一回戦――
サトシの戦いはかつてのライバルヒロシから始まっていく。
そして――
サトシとヒロシが対峙していた同時刻。
イチカ達もまた対戦相手と対峙していたのだ。
「今日こそ勝たせてもらうぜイチカ!」
「悪いが、サトシと約束したからな。負けられないんだよダン!」
イチカは幼馴染みでライバルのゴタンダダンと対峙して、イチカのジュカインとダンのブーバーが睨み合いをしている。
「オレのハッサムに勝てるか、お前の力を見せてみろシン!」
「アンタには負けられないよなアスラン!」
シンと同じ四天王のアスランかシンの前に立つ。
そしてシンのエアームドとアスランのハッサムが静かに闘気を燃やしていた。
「やれやれ。まさか僕の相手がキミとはね……リラ」
「お互いサトシと戦いたかったのにね」
シゲルが対峙している少女。
バトルタワーのフロンティアブレーンでタワータイクーンのリラ。
シゲルにとって相応しい相手でシゲルは無意識に笑みを浮かべていた。
「サトシと同じ代表になる為にもぼくは負けないよ」
「残念だけど僕はサトシと戦うまで負けるつもりはないからね。たとえ相手が誰であろうと」
シゲルのカメックスとリラのメタグロスが草のフィールドに現れると、審判の女の子の合図と同時に二体のポケモンは激しいバトルを始めていく。
最後にランカー一位のライバルは、
「教えてくれカレン。何で俺の相手は一体目にマルマインとゴローニャしか出していないのか」
ライバルのバシャーモの目の前に広がるかなりの数の丸いポケモン達。
何故かそのポケモン達が次に何をするか分かっているライバルはすでに逃げ出したい気分である。
「じゃあ、ライバル対百人のトレーナー達のバトルを開始するわよ!」
「待てよカレン!この状態はヤバイって!もう次の展開が分かるから!」
「バトル開始!」
「俺の話を聞けーー!」
バトル開始の合図と同時に光り出すマルマインと赤くなっていくゴローニャ。
まさしくこのポケモン達がやろうとしている事は、
『メガンテ』
「おいっ!それは違うモンス……」
ライバルのαブロックではかなり巨大な爆発が起こり、αブロックは大変な事になっていく。