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EVEN

昔むかしあるところに、世界を創った神様がいました。

神様はまず、美しく誇り高い『天使』を創りました。
次に、天使の善や美を輝かせるために、善悪や美醜、表裏の概念を創り、天使の対となる『悪魔』を生み出しました。

そして、そんな完全な存在だけではつまらないと、不完全で表裏の両面を持つ『人間』を創ったのです。

神様は、不完全で利己的で献身的な人間をたいそう気に入り、天使や悪魔よりも大切に大切に愛しました。

ある時、天使・カインは、自分たちより劣っているにも関わらず、自分たちよりも愛される人間という存在を、酷く疎ましく思いました。

そして、美しく誇り高い天使でありながら、あろうことか人間たちを傷つけてしまったのでした。


神は激怒しました。


天使・カインは、『嫉妬』の罪で、天界から追放されました。

彼の美しい白い羽は黒く染まり、光り輝く金色の髪は漆黒に、青空のように澄んだ瞳は、醜い深紅になりました。

カインは悲しみに暮れ、幾年も幾年も泣き続けました。
そして、砕かれた誇りを捨て去りました。

自分をこのような目に遭わせた人間たちに復讐を誓い、彼は地上にのさばる悪魔たちを集めました。

人間たちを消し去り、神にもう一度愛されたい。
その願いを果たすためならば、仲間であった天使も、愛してやまない神様すらも、すべてが敵なのでした。


堕天使カインと、創造主の神様は、人間の未来を懸け、何十年、何百年と争い続けましたとさ。
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