始まりの物語
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第一話 夜明け
パチパチと聞きなれない火のはぜる音に目が覚めた
ほの暗く、ぼんやりした視界には、やはり見慣れない火の揺らめく姿が映る
どこだろうここは…知らない場所だ
ゆっくり体を起こしてみる
ああ、自分はベッドで寝ていたのかと遅ればせながら理解した
服は…着ている。なぜか制服だった
ブレザータイプの制服で首元のネクタイは緩められ、ブラウスのボタンが一つ、外されていた
「あ、目が覚めましたか?」
唐突な人の声にびっくりした
なぜすぐ気づかなかったのだろうかと不思議になるほど近くから、女性の声
見ると、そこには目鼻立ちの整った可憐な美少女が椅子に腰かけていた
癖のないまっすぐな茶髪のロングストレートに、宝石のようにキラキラしたみどりの瞳の彼女は、じっと私の様子を見ると、今度はにっこりと笑って立ち上がった
「人を呼んできますね!少し待っていてください!」
はきはきと、しかし落ち着く柔らかな声音で少女は言うと勢いよく部屋から出て行ってしまった
…え…あの……状況が呑み込めないんですけど…?
私はブラウスのボタンを留め、ネクタイをきゅっと引き上げ、ひとまずベッドから降りた
足元にはローファーが置かれていたのでとりあえず履いておく
軽く部屋を見渡してみた。物が少なく、シンプルな部屋だ
家具が机、椅子、小さな本棚に、クローゼット
天井には照明もなく、暖炉の明かりでかろうじて部屋の中が見渡せるレベルだ
ほかに明かりとして使えそうなものは、机の上に置かれたランタンくらいのようだ
しかも電池式ではない、ガスランタンのようだ。実物初めて見た
カーテンの隙間から窓の外を見てみるが夜遅いのか、あまり家の明かりが見えず町の全容はわからなかった
…あれ、意外と自分冷静…?
などと自画自賛してみるが、いや逆に全然冷静じゃないでしょ!と自分で突っ込みを入れてみる
だって、起きたら知らない部屋で、知らない女の子いて、部屋見渡してみても見慣れないものしかない
これで冷静でいられるわけがない、不安要素のオンパレードである
しかし、外は暗く、家に帰るにしても現在地がわからなければ動きようがない
ひとまず誰かを呼びに行った女の子と、朝が来るのを待って行動するほうが良いかもしれない
はぁ…私はこれからどうなるのだろうか…
慣れないネクタイをもう一度きゅっと上に引き上げた
首が苦しかった