拝啓、あの日のカウントダウン
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放課後、私は急ぎ気味にある場所へと向かう。
抱えた紙袋の中にあるものがちゃんと無事か確認して、コンコン、とノックする。
「はーい?開いてまーす」
直ぐに返ってきた聞きなれた声にやや緊張気味の声で答える。
「えと、入るね」
「あれ、どしたのなまえ」
朗読の途中だったらしく、スーはマイクの電源を落としてこっちを見た。机の上には開かれたままのパソコンや原稿、ストップウォッチが散乱していて、はっとそれに気づいたかと思うと急いでそれらを片付け始めた。
「ご、ごめんね…お待たせしました…」
「いや、こっちが急に来たのも悪いし…大会前だっけ」
「うん、秋の総合文化祭」
「そっか…ところで、リッパー、じゃなかったジャック先生は?」
「私らしかいないんだし、リッパーって呼んでも問題ないでしょ。えっと、さっき大会の要項が届いたらしいから取りに行ってもらってて…ほら、帰ってきた」
渡り廊下を歩いてきたリッパーが、こちらに気が付いて軽く微笑んで手を振った。手を振り返して、ぎゅうと抱きかかえたままの紙袋を机の上に置いた。すぐに扉が開かれ、紙の束を持ったリッパーが息をついて椅子に座る。
「こんにちはなまえ…今日は確か部活が休みでしたね」
「うん、今日は休み」
三人しかいないこともあって敬語ではなく普通に答え、私は本題に入ろうと腰を浮かせた。
「あの…その、今日調理実習でね…?」
紙袋からケーキを取り出す。家庭科の先生がいっぱい買い込んできたデコレーションの材料やラッピングをじっくりと選んで作り上げたケーキ。手先が比較的器用でよかったと思った。チョコレートのホイップクリームをベースにコーヒー風味のチョコレートソース、中央には真っ赤な薔薇のエディブルフラワー。我ながら会心の出来だと思う。
「凄く綺麗ですね…!」
「なまえすごーい…!というか調理実習でそのレベルって…噓でしょ来週私らなんですけど…」
「リッパーに、あげようと思って…」
「嬉しいです!ありがとうございます!」
「家庭科の先生も…好きな人にあげていいっていうから…」
「なまえ…!」
ありがとうございます、もう一度そう言ってリッパーは笑った。
抱えた紙袋の中にあるものがちゃんと無事か確認して、コンコン、とノックする。
「はーい?開いてまーす」
直ぐに返ってきた聞きなれた声にやや緊張気味の声で答える。
「えと、入るね」
「あれ、どしたのなまえ」
朗読の途中だったらしく、スーはマイクの電源を落としてこっちを見た。机の上には開かれたままのパソコンや原稿、ストップウォッチが散乱していて、はっとそれに気づいたかと思うと急いでそれらを片付け始めた。
「ご、ごめんね…お待たせしました…」
「いや、こっちが急に来たのも悪いし…大会前だっけ」
「うん、秋の総合文化祭」
「そっか…ところで、リッパー、じゃなかったジャック先生は?」
「私らしかいないんだし、リッパーって呼んでも問題ないでしょ。えっと、さっき大会の要項が届いたらしいから取りに行ってもらってて…ほら、帰ってきた」
渡り廊下を歩いてきたリッパーが、こちらに気が付いて軽く微笑んで手を振った。手を振り返して、ぎゅうと抱きかかえたままの紙袋を机の上に置いた。すぐに扉が開かれ、紙の束を持ったリッパーが息をついて椅子に座る。
「こんにちはなまえ…今日は確か部活が休みでしたね」
「うん、今日は休み」
三人しかいないこともあって敬語ではなく普通に答え、私は本題に入ろうと腰を浮かせた。
「あの…その、今日調理実習でね…?」
紙袋からケーキを取り出す。家庭科の先生がいっぱい買い込んできたデコレーションの材料やラッピングをじっくりと選んで作り上げたケーキ。手先が比較的器用でよかったと思った。チョコレートのホイップクリームをベースにコーヒー風味のチョコレートソース、中央には真っ赤な薔薇のエディブルフラワー。我ながら会心の出来だと思う。
「凄く綺麗ですね…!」
「なまえすごーい…!というか調理実習でそのレベルって…噓でしょ来週私らなんですけど…」
「リッパーに、あげようと思って…」
「嬉しいです!ありがとうございます!」
「家庭科の先生も…好きな人にあげていいっていうから…」
「なまえ…!」
ありがとうございます、もう一度そう言ってリッパーは笑った。