リッパー短編集
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辺りが明るくなり、意識が浮上してきたのだが……どうもおかしい。腕の中が温かい。しかもなんだか柔らかくていい匂いがする。まるで女性でも抱いているような感覚だ。一人暮らしで恋人もいない私には到底ありえないことなのだが……まだ半分夢でも見ているのだろか。取り敢えず起きるか。
「……うわっ!?」
目を開けて腰が抜けるかと思った。なんと言ったって私の腕の中にはなまえがいたのだから───
「……?じゃっく、どうしたの?」
私の声で目覚めたらしき彼女が、寝ぼけているのだろう、呂律の回らない状態で問いかけてきた。
「ど、どうして貴女がここに……」
そう私が言うと彼女は恥ずかしそうに頬を染め、顔を背けた。さっきまで普通だったというのに何故理由を聞いた途端そんなに恥ずかしそうにしてるんだ……?しかもよく見ると彼女は私のシャツを着ている。あろうことか胸元が肌蹴ているではないか。もしかして……意識がない間に……真逆……
「ふふ、忘れちゃうなんて寝ぼけてるの?」
「そうかもしれません……」
何も分からないので曖昧な返事しかできない。
「私、とっても嬉しかったのよ。貴方と恋人になれるなんて」
そう言って微笑む彼女はとても美しかったが───こ、恋人に……なった……?
「え……!?恋人だなんて……」
ついそう口走ってしまった途端に彼女は今にも泣き出しそうになった。
「え……昨日貴方が……告白してくれたでしょ?それなのに……」
彼女は一度言葉をつまらせ、潤んだ瞳でこちらを見つめてきた。
「もしかして、昨日のは遊び、だった、とか……?」
あまりにも悲しそうな彼女の様子に軽率な自分の行動を恥じた。それに、不本意とはいえずっと思いを寄せていた彼女と恋人同士になれたことを無駄にしたくないという考えも浮かんできたのだ。
おおよそ、夜中に勝手にあいつが出てきて告白したのだろうと思う。自分で告白出来なかったのは癪に障るが、このチャンスは捨てたくない。自分で告白すべきだとは思うのでそんなことを考えている自分に嫌悪感すら感じてしまいそうだったが……結果を言うと私の心は弱かった。
「いえ。すみません。真逆貴女に受け入れて貰えるとは思っていなくて、夢のような出来事に動揺してしまって」
結局、恋人になったという事実を受け入れることにしたのだ。
「そう?なら良かった」
心底嬉しそうな彼女に愛しさを感じて彼女をぎゅっと抱きしめた。
いや、待てよ。彼女の格好の説明はついていないぞ……それ以前に恋人と一夜を過ごしているのだ。真逆……意識がない内に彼女に手を出してしまったなんて……そんな事が……
悩んでる私の心を読んだかのように彼女は話し始めた。
「ああ、それと服を貸してくれてありがとう。昨日遅くなって帰ろうとしたら酷い雨でびしょ濡れになっちゃってどうしようかと思ってたけど貴方がたまたまいてくれて助かったわ」
「どう、いたし、まして……」
「貴方のおかげでぐっすり眠れたわ」
「私もですよ」
知らないうちに手を出していたなんて事が無かったと分かって涙すら流してしまいそうだ。
「改めて、好き……好きです」
告白出来なかった分を取り戻したいと思い、そう言った。
「ふふ、私も貴方のことが好きよ」
好きな人から好きだと言って貰えるのはこんなにも嬉しいことなのか。正直、恋人になるまでの過程なんてどうでもいいと思えるほどにそれは甘美な響きであった。
「……うわっ!?」
目を開けて腰が抜けるかと思った。なんと言ったって私の腕の中にはなまえがいたのだから───
「……?じゃっく、どうしたの?」
私の声で目覚めたらしき彼女が、寝ぼけているのだろう、呂律の回らない状態で問いかけてきた。
「ど、どうして貴女がここに……」
そう私が言うと彼女は恥ずかしそうに頬を染め、顔を背けた。さっきまで普通だったというのに何故理由を聞いた途端そんなに恥ずかしそうにしてるんだ……?しかもよく見ると彼女は私のシャツを着ている。あろうことか胸元が肌蹴ているではないか。もしかして……意識がない間に……真逆……
「ふふ、忘れちゃうなんて寝ぼけてるの?」
「そうかもしれません……」
何も分からないので曖昧な返事しかできない。
「私、とっても嬉しかったのよ。貴方と恋人になれるなんて」
そう言って微笑む彼女はとても美しかったが───こ、恋人に……なった……?
「え……!?恋人だなんて……」
ついそう口走ってしまった途端に彼女は今にも泣き出しそうになった。
「え……昨日貴方が……告白してくれたでしょ?それなのに……」
彼女は一度言葉をつまらせ、潤んだ瞳でこちらを見つめてきた。
「もしかして、昨日のは遊び、だった、とか……?」
あまりにも悲しそうな彼女の様子に軽率な自分の行動を恥じた。それに、不本意とはいえずっと思いを寄せていた彼女と恋人同士になれたことを無駄にしたくないという考えも浮かんできたのだ。
おおよそ、夜中に勝手にあいつが出てきて告白したのだろうと思う。自分で告白出来なかったのは癪に障るが、このチャンスは捨てたくない。自分で告白すべきだとは思うのでそんなことを考えている自分に嫌悪感すら感じてしまいそうだったが……結果を言うと私の心は弱かった。
「いえ。すみません。真逆貴女に受け入れて貰えるとは思っていなくて、夢のような出来事に動揺してしまって」
結局、恋人になったという事実を受け入れることにしたのだ。
「そう?なら良かった」
心底嬉しそうな彼女に愛しさを感じて彼女をぎゅっと抱きしめた。
いや、待てよ。彼女の格好の説明はついていないぞ……それ以前に恋人と一夜を過ごしているのだ。真逆……意識がない内に彼女に手を出してしまったなんて……そんな事が……
悩んでる私の心を読んだかのように彼女は話し始めた。
「ああ、それと服を貸してくれてありがとう。昨日遅くなって帰ろうとしたら酷い雨でびしょ濡れになっちゃってどうしようかと思ってたけど貴方がたまたまいてくれて助かったわ」
「どう、いたし、まして……」
「貴方のおかげでぐっすり眠れたわ」
「私もですよ」
知らないうちに手を出していたなんて事が無かったと分かって涙すら流してしまいそうだ。
「改めて、好き……好きです」
告白出来なかった分を取り戻したいと思い、そう言った。
「ふふ、私も貴方のことが好きよ」
好きな人から好きだと言って貰えるのはこんなにも嬉しいことなのか。正直、恋人になるまでの過程なんてどうでもいいと思えるほどにそれは甘美な響きであった。