霧の中で
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なに、これ……
朝起きて顔を洗おうと洗面台に向かい、鏡を見たら私の頭には白い猫のような耳がついていた。
驚いて触ってみると触られた感触がある。しかも引っ張ると痛いので衣装とかではなく本当に生えているようだ。
さらに腰の辺りにも違和感を感じたので見てみるとしっぽまで生えていたのだ。
本当になんなんだ、これは……
たまにあるバグというやつだろうか?つくづくこの荘園のことはよく分からない。
今日はジャックも私も今日休みでデートする約束をしてたのにこれじゃあ恥ずかしくて外に出られない。困ったなぁ……でもジャックには会いたいし、耳としっぽを隠してみよう。
しっぽは上手くワンピースの中にしまえた。耳は丁度よさそうな帽子があったのでそれで隠すことにした。ちょっと浮いて見えるけどまあ大丈夫だろう。
ジャックの部屋まで歩いて行き、ノックをした。
「ジャック?」
「なまえ!」
彼は私の名前を呼ぶとドアを開けた。
「おや、可愛らしい服ですね」
「ありがとう。……デートだから、ね」
ジャックはふふ、と笑った。
「それにしても帽子なんて珍しい」
「え!?ああ、そうね。たまには被ろうかと」
ジャックは顎に指を当てて考え込んでいる。そのポーズ、かっこよさに磨きがかかってるな。
「もう少し深く被った方がいいのでは?」
「あ!」
そういったジャックは帽子に手を伸ばし、深く被せようとした。しかし、耳が生えている頭では当然深く被れるはずもなく……
「おや?頭に何か……」
帽子の隙間からちらりと覗いた白い毛を見てジャックは私の帽子を取ってしまった。
「ふ、ふふ。これはまた、随分と。新衣装ですか?」
彼は笑いが堪えきれない様子だ。恥ずかしい……
「分かんない。起きたら生えてたの。恥ずかしいから出かけるの辞めようかと思ったけどデートの約束してたから……」
ジャックはへえ、と気の抜けた声を出しながら私の耳を触っている。少し擽ったいが、何だか心地がいい。
「なまえ」
突然、ジャックが耳元で私の名前を囁いた。いつもより低めの下腹部に響くような声で呼ばれて体をビクリと跳ねさせてしまう。
「その様子だと聞こえているようですね」
そして彼は猫を撫でるような手つきで私の頭を撫で始めた。
「どこかに出かけようかと思ってましたが……貴女は恥ずかしいようですし、部屋で過ごしましょうか。私だってそんな可愛らしい貴女を無闇に他の輩に見せたくないのでね」
「うん。ありがとう」
「それにしても不思議なこともあるもんですねぇ。しっぽとかは無いんですか?」
「……!しっぽ!?そんなのある訳ないじゃない」
ジャックはへぇ、と疑うような視線を向けた。そして突然私の腰を抱き寄せた。
「じゃあ、これはなんでしょう?」
彼の手は紛れもなく私のしっぽを触っていた。
「うぅ……しっぽも生えてきたの」
彼が優しくしっぽを撫でてくるので全身にぞわぞわとした感覚が駆け巡る。身体をビクビクと跳ねさせる私を彼は愉快そうに見つめていた。
「ふふ、とても似合ってますよ。可愛らしい。…ああ、そうだ」
何かを思いつた様子の彼は机からリボンを取ってきて、私の目の前でひらひらと振り始めた。
「こんなのはどうです?」
本物の猫じゃあるまいしそんなものに引っかかるわけないだろう。最初はそう思っていたが、どうも気になって仕方がない。捕まえたい……ついにその気持ちを抑える事が出来ず、思い切り手を伸ばしてリボンを握ってしまった。
「ははは。まるで本物の猫のようだ」
「からかわないでよ!」
「すみません。つい、楽しくて」
それから一日中私はジャックに遊ばれてしまった。性格まで猫に寄ってしまったのかジャックが構ってくれなくなると嫌で構ってと言わんばかりの行動をしてしまうし、無意識に膝の上に座っていたこともあった。その度に彼は可笑しそうに笑っていて、今日は今までで一番恥ずかしかったかもしれない。
辺りはずっと前に暗くなっていた。そろそろ寝る時間になる。泊まっていこうか。どうしよう。
「泊まりますか?」
「どうしようかな」
「帰るなんて寂しいこと言わないでください、なまえ」
しっぽを撫でられながら耳元で囁かれる。その手つきと低い声に身体が反応してしまう。
「せっかくこんなに素敵な姿なんですから。もっと楽しませてください」
耳を指ですりすりと擦られ、すっかり出来上がってしまった私はジャックに縋り付くように返事をした。
朝起きて顔を洗おうと洗面台に向かい、鏡を見たら私の頭には白い猫のような耳がついていた。
驚いて触ってみると触られた感触がある。しかも引っ張ると痛いので衣装とかではなく本当に生えているようだ。
さらに腰の辺りにも違和感を感じたので見てみるとしっぽまで生えていたのだ。
本当になんなんだ、これは……
たまにあるバグというやつだろうか?つくづくこの荘園のことはよく分からない。
今日はジャックも私も今日休みでデートする約束をしてたのにこれじゃあ恥ずかしくて外に出られない。困ったなぁ……でもジャックには会いたいし、耳としっぽを隠してみよう。
しっぽは上手くワンピースの中にしまえた。耳は丁度よさそうな帽子があったのでそれで隠すことにした。ちょっと浮いて見えるけどまあ大丈夫だろう。
ジャックの部屋まで歩いて行き、ノックをした。
「ジャック?」
「なまえ!」
彼は私の名前を呼ぶとドアを開けた。
「おや、可愛らしい服ですね」
「ありがとう。……デートだから、ね」
ジャックはふふ、と笑った。
「それにしても帽子なんて珍しい」
「え!?ああ、そうね。たまには被ろうかと」
ジャックは顎に指を当てて考え込んでいる。そのポーズ、かっこよさに磨きがかかってるな。
「もう少し深く被った方がいいのでは?」
「あ!」
そういったジャックは帽子に手を伸ばし、深く被せようとした。しかし、耳が生えている頭では当然深く被れるはずもなく……
「おや?頭に何か……」
帽子の隙間からちらりと覗いた白い毛を見てジャックは私の帽子を取ってしまった。
「ふ、ふふ。これはまた、随分と。新衣装ですか?」
彼は笑いが堪えきれない様子だ。恥ずかしい……
「分かんない。起きたら生えてたの。恥ずかしいから出かけるの辞めようかと思ったけどデートの約束してたから……」
ジャックはへえ、と気の抜けた声を出しながら私の耳を触っている。少し擽ったいが、何だか心地がいい。
「なまえ」
突然、ジャックが耳元で私の名前を囁いた。いつもより低めの下腹部に響くような声で呼ばれて体をビクリと跳ねさせてしまう。
「その様子だと聞こえているようですね」
そして彼は猫を撫でるような手つきで私の頭を撫で始めた。
「どこかに出かけようかと思ってましたが……貴女は恥ずかしいようですし、部屋で過ごしましょうか。私だってそんな可愛らしい貴女を無闇に他の輩に見せたくないのでね」
「うん。ありがとう」
「それにしても不思議なこともあるもんですねぇ。しっぽとかは無いんですか?」
「……!しっぽ!?そんなのある訳ないじゃない」
ジャックはへぇ、と疑うような視線を向けた。そして突然私の腰を抱き寄せた。
「じゃあ、これはなんでしょう?」
彼の手は紛れもなく私のしっぽを触っていた。
「うぅ……しっぽも生えてきたの」
彼が優しくしっぽを撫でてくるので全身にぞわぞわとした感覚が駆け巡る。身体をビクビクと跳ねさせる私を彼は愉快そうに見つめていた。
「ふふ、とても似合ってますよ。可愛らしい。…ああ、そうだ」
何かを思いつた様子の彼は机からリボンを取ってきて、私の目の前でひらひらと振り始めた。
「こんなのはどうです?」
本物の猫じゃあるまいしそんなものに引っかかるわけないだろう。最初はそう思っていたが、どうも気になって仕方がない。捕まえたい……ついにその気持ちを抑える事が出来ず、思い切り手を伸ばしてリボンを握ってしまった。
「ははは。まるで本物の猫のようだ」
「からかわないでよ!」
「すみません。つい、楽しくて」
それから一日中私はジャックに遊ばれてしまった。性格まで猫に寄ってしまったのかジャックが構ってくれなくなると嫌で構ってと言わんばかりの行動をしてしまうし、無意識に膝の上に座っていたこともあった。その度に彼は可笑しそうに笑っていて、今日は今までで一番恥ずかしかったかもしれない。
辺りはずっと前に暗くなっていた。そろそろ寝る時間になる。泊まっていこうか。どうしよう。
「泊まりますか?」
「どうしようかな」
「帰るなんて寂しいこと言わないでください、なまえ」
しっぽを撫でられながら耳元で囁かれる。その手つきと低い声に身体が反応してしまう。
「せっかくこんなに素敵な姿なんですから。もっと楽しませてください」
耳を指ですりすりと擦られ、すっかり出来上がってしまった私はジャックに縋り付くように返事をした。