霧の中で
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目を覚ましてみると、見たことも無い部屋の中にいて、傍にはなまえが眠っていた。状況が分からないので取り敢えず彼女を起こしてみることにする。
「んっ……?あれ、ジャック……?どうしたの?」
「それが、よく分からないんです。目覚めたらこの部屋にいて、貴女が傍で寝てて……何か知ってます?」
私がそう言うとなまえは暫く辺りをきょろきょろと見渡した。
「うーん……分からないわ」
そう言った後、なまえはあ、と声を出して後ろを指さした。
「あそこにドアがある」
なまえは立ち上がってドアまで行きノブに手をかけたが、それはカチャカチャと音を出すだけで開く気配はない。
「見た感じ鍵穴もないし閉じ込められちゃった?」
「そうかもしれません……どうしましょう」
訳の分からない出来事に頭を抱えていた私だったが、ある壁に書いてある文字を見つけた。
「あそこに何か書いてあります。『お互いの好きなところを言わないと出られない部屋』……?」
「え?」
「まあ、そのくらい余裕ですしやってみましょうか」
私がそう言うと彼女は恥ずかしそうに少し俯いてうん、と呟いた。可愛い。
「では私から。なまえの可愛らしい、愛らしいところを言えばいいんでしょうそこが好きなんですから。すべてが好きに決まっているじゃないですかその声も体も表情も…ええ普段は勿論のことベッドの上ではあんなに乱れるところも愛らしいと思っていますよ?こんなに可愛らしい生き物がいていいのかと思うくらいにですね、日々可愛らしいと思っていますし当たり前ですが愛しています。私はなまえの全てを愛しているんですよ?ねぇ、なまえ?」
なまえは顔を赤く染め、消え入りそうなほどの声であ、ありがとう、と言っていた。そんな所も愛らしいし好きだと改めて感じる。
「次は貴女の番ですよ、なまえ」
「えっと、えっと、ジャックの好きなところは……」
「好きなところは?」
口篭るなまえに思わず急かすように問いかける。
「腰」
「え?」
カチャリ、と鍵の開くような音がした。
「あ、か、鍵も開いたみたいだし、も、もういいよね?」
言葉の真意を問おうと立ち上がって逃げ出そうとするなまえを捕まえる。
「ちょっと、どういう意味なんですか?」
「だって好きなんだもん」
口を尖らせて言うなまえも愛らしい。いや、そうじゃなくて……
「もっとこう、性格についてとか……ないんですか?」
僅かどころではない不安を感じつつ問いかけた。
「それはその、なんて言うか、全部好きだから選べないの……」
真逆そんな答えが返ってくるとは。
「私って貴方と違って口下手だしあんまり上手く言えないの。じゃあね!」
私の腕を振りほどいて慌てて出ていくなまえを呆気に取られながら見つめることしか出来なかった。
「んっ……?あれ、ジャック……?どうしたの?」
「それが、よく分からないんです。目覚めたらこの部屋にいて、貴女が傍で寝てて……何か知ってます?」
私がそう言うとなまえは暫く辺りをきょろきょろと見渡した。
「うーん……分からないわ」
そう言った後、なまえはあ、と声を出して後ろを指さした。
「あそこにドアがある」
なまえは立ち上がってドアまで行きノブに手をかけたが、それはカチャカチャと音を出すだけで開く気配はない。
「見た感じ鍵穴もないし閉じ込められちゃった?」
「そうかもしれません……どうしましょう」
訳の分からない出来事に頭を抱えていた私だったが、ある壁に書いてある文字を見つけた。
「あそこに何か書いてあります。『お互いの好きなところを言わないと出られない部屋』……?」
「え?」
「まあ、そのくらい余裕ですしやってみましょうか」
私がそう言うと彼女は恥ずかしそうに少し俯いてうん、と呟いた。可愛い。
「では私から。なまえの可愛らしい、愛らしいところを言えばいいんでしょうそこが好きなんですから。すべてが好きに決まっているじゃないですかその声も体も表情も…ええ普段は勿論のことベッドの上ではあんなに乱れるところも愛らしいと思っていますよ?こんなに可愛らしい生き物がいていいのかと思うくらいにですね、日々可愛らしいと思っていますし当たり前ですが愛しています。私はなまえの全てを愛しているんですよ?ねぇ、なまえ?」
なまえは顔を赤く染め、消え入りそうなほどの声であ、ありがとう、と言っていた。そんな所も愛らしいし好きだと改めて感じる。
「次は貴女の番ですよ、なまえ」
「えっと、えっと、ジャックの好きなところは……」
「好きなところは?」
口篭るなまえに思わず急かすように問いかける。
「腰」
「え?」
カチャリ、と鍵の開くような音がした。
「あ、か、鍵も開いたみたいだし、も、もういいよね?」
言葉の真意を問おうと立ち上がって逃げ出そうとするなまえを捕まえる。
「ちょっと、どういう意味なんですか?」
「だって好きなんだもん」
口を尖らせて言うなまえも愛らしい。いや、そうじゃなくて……
「もっとこう、性格についてとか……ないんですか?」
僅かどころではない不安を感じつつ問いかけた。
「それはその、なんて言うか、全部好きだから選べないの……」
真逆そんな答えが返ってくるとは。
「私って貴方と違って口下手だしあんまり上手く言えないの。じゃあね!」
私の腕を振りほどいて慌てて出ていくなまえを呆気に取られながら見つめることしか出来なかった。