2話 Story of beginning (2)
「そうすると・・・子供は関係ないかもしれないな。」
「関係あったとしても、思惑が見えません。アイツは確かにネーヴェに執着しているふしがありますが、そのためだけにブライアンを殺そうとは思わないはず。
それにやるなら自分でやるといいそうなヤツです。
それを、わざわざ痕跡消して、暗殺だなんて面倒なこと・・・私の知っている彼からは考えられません。
それが本当だったとしたら、何かそうさせた理由があるはずだし、最悪操られるようなことになっているとしか、、、。
父親の国王は、私より父上のほうが知っているとは思いますが、、、」
自分の思っていることを言い、最後は言葉を濁す。自分が知っている相手だとしても、本人が何を考えているかはわからない。ただ、自分が認識している範囲で相手が何か姑息な手を使うとも思えない。
「国王のほうは、親密な中ではないが、今の今まであまり大きな言い争いもしてこなかったようなヤツだしなぁ・・・うーん、本当にわからん。
王族では無く、他の貴族が裏で手を引いている可能性のほうが高い・・・か。
そうなると、やはり国内の様子も見てほしいところがあるから、ますます行って欲しいところだが」
ニコニコと笑顔でオルガを見ながら皇帝は言う。
「・・・わかった・・・わかりました・・・わかりましたよ!行きますから。その代わり、2~3週間時間をください。
こちらも何の準備もなしというわけにもいかんでしょう」
またもや大きく溜息をついて、オルガは言った。どうやら、意地でも自分とネーヴェを送り込みたいらしい事を悟ったようだ。
「ネーヴェには何か適当な理由つけて、父上からちゃんと命令してくださいよ?彼女だって公爵家の仕事があるんですから。それに・・・いえ、何でもありません。とにかく、時間をください。こちらも準備を始めます」
言いたいことがあったのか何かを言いかけてやめたオルガは、最後は早口に言葉を締めくくり、その場を後にした。
「ははは、心配なら心配って言えばいいのに。オルガも何だかんだこじらせてるなぁ」
楽しそうに笑う皇帝に、隣に立っていた秘書官が苦笑した。
「もしかして皇帝陛下はあのお二人をくっつけようとしてますか?」
「それは私がどうこう言う事じゃないさ。ま、彼女が私の娘になったら国の一つでもあげたくなるほど嬉しいけどねぇ。皇后もきっと同じことを言うだろうさ」
「物騒なことは言わないでください」
たとえそれが本心だとしても、とぼそりこつぶやく秘書官の声はその場で消えていった。
「関係あったとしても、思惑が見えません。アイツは確かにネーヴェに執着しているふしがありますが、そのためだけにブライアンを殺そうとは思わないはず。
それにやるなら自分でやるといいそうなヤツです。
それを、わざわざ痕跡消して、暗殺だなんて面倒なこと・・・私の知っている彼からは考えられません。
それが本当だったとしたら、何かそうさせた理由があるはずだし、最悪操られるようなことになっているとしか、、、。
父親の国王は、私より父上のほうが知っているとは思いますが、、、」
自分の思っていることを言い、最後は言葉を濁す。自分が知っている相手だとしても、本人が何を考えているかはわからない。ただ、自分が認識している範囲で相手が何か姑息な手を使うとも思えない。
「国王のほうは、親密な中ではないが、今の今まであまり大きな言い争いもしてこなかったようなヤツだしなぁ・・・うーん、本当にわからん。
王族では無く、他の貴族が裏で手を引いている可能性のほうが高い・・・か。
そうなると、やはり国内の様子も見てほしいところがあるから、ますます行って欲しいところだが」
ニコニコと笑顔でオルガを見ながら皇帝は言う。
「・・・わかった・・・わかりました・・・わかりましたよ!行きますから。その代わり、2~3週間時間をください。
こちらも何の準備もなしというわけにもいかんでしょう」
またもや大きく溜息をついて、オルガは言った。どうやら、意地でも自分とネーヴェを送り込みたいらしい事を悟ったようだ。
「ネーヴェには何か適当な理由つけて、父上からちゃんと命令してくださいよ?彼女だって公爵家の仕事があるんですから。それに・・・いえ、何でもありません。とにかく、時間をください。こちらも準備を始めます」
言いたいことがあったのか何かを言いかけてやめたオルガは、最後は早口に言葉を締めくくり、その場を後にした。
「ははは、心配なら心配って言えばいいのに。オルガも何だかんだこじらせてるなぁ」
楽しそうに笑う皇帝に、隣に立っていた秘書官が苦笑した。
「もしかして皇帝陛下はあのお二人をくっつけようとしてますか?」
「それは私がどうこう言う事じゃないさ。ま、彼女が私の娘になったら国の一つでもあげたくなるほど嬉しいけどねぇ。皇后もきっと同じことを言うだろうさ」
「物騒なことは言わないでください」
たとえそれが本心だとしても、とぼそりこつぶやく秘書官の声はその場で消えていった。