L&H その他
名前変更
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「あの!」
ソファに正座をした泉は夫に迫る。
「どうした?」
「……もし、気分を害されたらごめんなさい。火傷の跡、触ってもいいですか?」
「…別にそれくらい気にしねぇだろ。…ほら」
轟は左の髪の毛を持ち上げた。
「ゔっ…」
泉は心臓を押さえて俯く。
「どうした?」
「…髪…」
「髪?」
「…髪をかきあげるの反則です…かっこよすぎる…」
「いつも思うけど、お前のそれ、紛らわしい」
「…すみません。轟さんが…」
「名前」
名前を呼び間違えたことに気がついて顔を赤くした。
「…焦凍さん」
「なんだ」
微笑むので、また心臓を撃ち抜かれた。
「泉も轟だろ。間違えるな」
「まだ慣れません…」
「まだって、もう3年も経つぞ」
「わたしにはまだ3年なんです!」
「…先が思いやられるな」
「がっ…頑張りますよ!?」
「それで、どうすんだ」
「え?」
「…泉が触りたいって言ったんだろ。火傷の跡」
怪訝そうに眉を寄せた轟に泉ははっとした。
「そうでした!触らせてください!」
泉はバッと手を伸ばした。が、勢いが良すぎた、と触れる寸前に手を止めて、深呼吸をした。
泉の温かい手で、そっと触れられた轟は目を細めた。
「…熱かったですか…?」
「…まぁ、そうだな。…でも、お母さんのが痛そうだった」
火傷をしたときの話は聞いていたが、実際に火傷痕に触れるのは初めてだ。
…続かない!