恋人編
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後日談
次の日、たまたまヒーローインタビューを受けた轟さんは、やっぱり熱愛報道に関しての質問を受けた。
「雄英時代の後輩です」と答えたのは良かったんだけど、多分私とのやりとりを思い出したのか笑いながら言ったもんだからネットでは嘘なのでは!?と一次波紋が広がった。
とはいえ、同じように別場所でインタビューを受けた光が「んな訳あるか」とかなり苛ついた様子で一蹴したことで事態は収束することとなった。
私は隣でヒヤヒヤしながら聞いていた。その質問が私にまで飛び火してこないかと心配していたけど、光はさっさと私の手を引いて報道陣から離れた。
ちなみにあの写真が撮られた理由については「共通の友人へのプレゼント選び」と口裏を合わせることにしたらしい。
ちょっと違うけど、大体合ってるもんね。
私と轟さんは後日同じジュエリーショップに買い物に行って、それはそれは素敵なネックレスを買ってもらった。しかもペア。嬉しい。ニヤニヤしちゃう。
その日のことはパパラッチに撮られなかったから、「今日だったら良かったですね」と言うと轟さんは疲れた顔で「もう撮られたくない」と答えた。
そして、おまけ。
光と轟がジュエリーショップに行った経緯。
「泉に秘密でプレゼントを贈りたいんだが、何がいいか全く検討がつかない」
「だから?」
普段連絡を取ることはないが、泉のことで何かあればと渋々交換した連絡先。絶対に連絡は取りたくないと光は思っていたが、泉が出張に出かけたその日に「泉のことで話がある」と言われたら、話を聞かざるを得ないと思った。
しかし、実際に言われたのは冒頭の台詞で光はかなり苛立っていた。
「あたしはお前の相談なんぞ受け付けねぇんだよ」
「選ぶのを手伝ってほしい」
「話を聞けや!」
「泉の誕生日に何か記念になるようなものを贈りたいんだ」
轟は光の声が耳に届かないのか、続けて口を開く。
「お前だって泉が喜ぶ顔を見たいだろ」
そう言われて、光は言葉に詰まった。想像する。素敵なプレゼントを手にして、嬉しそうにはにかむ泉の顔。「素敵でしょ」なんて幸せそうに笑う泉は可愛いに決まってる。
「…頼む、お前のが泉の好みを良く知ってんだろ」
轟に力を貸してやるのはムカつくが、泉の喜ぶ顔は観たい。光は悩んだ末に結論を出した。
「…行くぞ」
歩き出した光に轟は嬉しそうに声をかけた。
「助かった」
「言っとくけど貸しだからな」
「分かった、何かで返す」
「…で?」
「で…?」
轟が聞き返したので、光は苛立って舌打ちをした。
「何をいいかくらい決まってんじゃねぇのかよ」
「あ!あぁ、決まってる。ネックレスがいいかと…」
「クソベタだな」
「ベタなのか?」
「…お前といると疲れる」
「悪かった」
「早く選んであたしは帰る」
そんなことを言っていた光だが、いざジュエリーショップで選び始めると泉に似合うものを探すのが楽しくなってしまった。轟は光の様子を見ながら、泉だったら…と考えてぼーっとしていた。
「これなんか泉に似合うんじゃないか⁉」
光はすっかり楽しんでいた。
ガラスケースの中のネックレスを指差して、弾んだ声で振り返ると、轟がとても優しい顔で笑っていた。その表情に光は我に返った。
「お前は見たのか」
「……泉がはしゃいでる姿を想像して何も見てなかった」
「は⁉なら2人で行けよ。…止めた。あたしが手伝ったら意味ねぇだろ」
光はすれ違い様にそう言って店から出て行ってしまった。轟は何かに気がついたようにはっとした。しばらく悩んだ末、何も買わずに店を後にした。
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爆豪妹についてちょっとだけこぼれ話
今回、爆豪妹書くの難しかったです。
夢主と爆豪妹はめちゃくちゃ仲良しの幼馴染。
夢主は普段「可愛い後輩」になるように書いているのですが、今回爆豪妹と絡ませるにあたって幼馴染に対しての喋り方が案外雑なのでびっくりしました。いい意味で遠慮ない感じがします。
爆豪妹はかっちゃんの口の悪さを少しマイルドにした感じなのですが、緑谷兄妹に対しては割と柔らかめな口調で喋ります。爆豪妹の口が悪いからつられて、夢主は雑な喋り方になったのかな…。それだけ信頼してるってことなんでしょうけど。
それと夢主を呼ぶときには、爆豪妹は絶対に名前で呼びます。間違っても「あんた」や「お前」などとは言いません。個人的にめちゃくちゃ好きなこだわりポイントです。
轟くんのことは認めていませんが、夢主が幸せでいるならそれで良いと思っています。
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次の日、たまたまヒーローインタビューを受けた轟さんは、やっぱり熱愛報道に関しての質問を受けた。
「雄英時代の後輩です」と答えたのは良かったんだけど、多分私とのやりとりを思い出したのか笑いながら言ったもんだからネットでは嘘なのでは!?と一次波紋が広がった。
とはいえ、同じように別場所でインタビューを受けた光が「んな訳あるか」とかなり苛ついた様子で一蹴したことで事態は収束することとなった。
私は隣でヒヤヒヤしながら聞いていた。その質問が私にまで飛び火してこないかと心配していたけど、光はさっさと私の手を引いて報道陣から離れた。
ちなみにあの写真が撮られた理由については「共通の友人へのプレゼント選び」と口裏を合わせることにしたらしい。
ちょっと違うけど、大体合ってるもんね。
私と轟さんは後日同じジュエリーショップに買い物に行って、それはそれは素敵なネックレスを買ってもらった。しかもペア。嬉しい。ニヤニヤしちゃう。
その日のことはパパラッチに撮られなかったから、「今日だったら良かったですね」と言うと轟さんは疲れた顔で「もう撮られたくない」と答えた。
そして、おまけ。
光と轟がジュエリーショップに行った経緯。
「泉に秘密でプレゼントを贈りたいんだが、何がいいか全く検討がつかない」
「だから?」
普段連絡を取ることはないが、泉のことで何かあればと渋々交換した連絡先。絶対に連絡は取りたくないと光は思っていたが、泉が出張に出かけたその日に「泉のことで話がある」と言われたら、話を聞かざるを得ないと思った。
しかし、実際に言われたのは冒頭の台詞で光はかなり苛立っていた。
「あたしはお前の相談なんぞ受け付けねぇんだよ」
「選ぶのを手伝ってほしい」
「話を聞けや!」
「泉の誕生日に何か記念になるようなものを贈りたいんだ」
轟は光の声が耳に届かないのか、続けて口を開く。
「お前だって泉が喜ぶ顔を見たいだろ」
そう言われて、光は言葉に詰まった。想像する。素敵なプレゼントを手にして、嬉しそうにはにかむ泉の顔。「素敵でしょ」なんて幸せそうに笑う泉は可愛いに決まってる。
「…頼む、お前のが泉の好みを良く知ってんだろ」
轟に力を貸してやるのはムカつくが、泉の喜ぶ顔は観たい。光は悩んだ末に結論を出した。
「…行くぞ」
歩き出した光に轟は嬉しそうに声をかけた。
「助かった」
「言っとくけど貸しだからな」
「分かった、何かで返す」
「…で?」
「で…?」
轟が聞き返したので、光は苛立って舌打ちをした。
「何をいいかくらい決まってんじゃねぇのかよ」
「あ!あぁ、決まってる。ネックレスがいいかと…」
「クソベタだな」
「ベタなのか?」
「…お前といると疲れる」
「悪かった」
「早く選んであたしは帰る」
そんなことを言っていた光だが、いざジュエリーショップで選び始めると泉に似合うものを探すのが楽しくなってしまった。轟は光の様子を見ながら、泉だったら…と考えてぼーっとしていた。
「これなんか泉に似合うんじゃないか⁉」
光はすっかり楽しんでいた。
ガラスケースの中のネックレスを指差して、弾んだ声で振り返ると、轟がとても優しい顔で笑っていた。その表情に光は我に返った。
「お前は見たのか」
「……泉がはしゃいでる姿を想像して何も見てなかった」
「は⁉なら2人で行けよ。…止めた。あたしが手伝ったら意味ねぇだろ」
光はすれ違い様にそう言って店から出て行ってしまった。轟は何かに気がついたようにはっとした。しばらく悩んだ末、何も買わずに店を後にした。
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爆豪妹についてちょっとだけこぼれ話
今回、爆豪妹書くの難しかったです。
夢主と爆豪妹はめちゃくちゃ仲良しの幼馴染。
夢主は普段「可愛い後輩」になるように書いているのですが、今回爆豪妹と絡ませるにあたって幼馴染に対しての喋り方が案外雑なのでびっくりしました。いい意味で遠慮ない感じがします。
爆豪妹はかっちゃんの口の悪さを少しマイルドにした感じなのですが、緑谷兄妹に対しては割と柔らかめな口調で喋ります。爆豪妹の口が悪いからつられて、夢主は雑な喋り方になったのかな…。それだけ信頼してるってことなんでしょうけど。
それと夢主を呼ぶときには、爆豪妹は絶対に名前で呼びます。間違っても「あんた」や「お前」などとは言いません。個人的にめちゃくちゃ好きなこだわりポイントです。
轟くんのことは認めていませんが、夢主が幸せでいるならそれで良いと思っています。
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