L&H 学生編(本編)
名前変更
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日はお兄ちゃんとお昼ご飯を食べる日!
前に、突撃訪問した後にお兄ちゃんから「日付は前もって連絡してほしい」と言われてしまったので、今日はちゃんと事前連絡をしてからの訪問だ。
まあ突然訪問したところで、お兄ちゃんは私に甘いから「連絡してって言ったよね?」なんてちょっと怒ったように言いながらも、私を追い返したりしないに決まってる。
ルンルン気分で、スキップをしながら2-Aの教室へ向かう。
「あ!かっちゃん!!」
2-Aの教室前に切島さんと一緒にいるかっちゃんを見つけ、後姿に突進する。
私の声に気が付いて振り向くと、しっかりと受け止めてくれた。
「つかまえたっ!」
受け止めてくれはしたが、すぐに剥がされた。
曰く、「高校生にもなって、幼馴染に抱きつくな」
かっちゃんはお兄ちゃんと同じお兄ちゃん枠なのにねー?変なのー。
「デクか」
「そうよー」
「今日は随分と機嫌いいなー!」
切島さんがいつもの元気な調子で話しかけてきた。
「はいっ!今日はお兄ちゃんと一緒にお昼ごはんなんです!」
「仲いいな!」
「ふふっ!とっても仲いいんです!」
かっちゃんはとても微妙な顔をしていた。
なので「勝己お兄ちゃんとも、とっても仲がいいんですよ!」と付け足してあげる。
そうだろうなあ!と切島さんが笑った。
「変な呼び方すんじゃねぇ」
「かっちゃんって呼ばれる方が好きだった?」
舌をペロッと出しておどけて見せた。
「…んな訳あるか!うるせえから、さっさとデクのとこ行け!」
そう言って、歩きだしてしまった。
「かっちゃん、待ってよ…!」
その背中に慌てて呼びかけて、自分の足でつまずいて転んでしまった。そして、転んだ先が最悪だった。
とっさにかっちゃんのズボンを掴んだ。
腰パンをしていたかっちゃんのズボンは、簡単にずり落ちてしまった。
カラフルな水玉模様のパンツが見えた。
水色、黄色、ピンク、黄緑……。
「あっ…!」
「なっ…!」
切島さんは「見てない見てない!」と目を隠した。かっちゃんは勢いよくズボンを引っ張り上げると、振り返った。
「テ、メェ…!!」
「私があげたパンツだっ!!!!穿いてくれてるんだねっ!」
床に寝そべったままの私が喜んで言うと、怒鳴り返された。
「うるせぇ!黙れ!」
恥ずかしさで顔は赤くなり、目にはうっすらと涙を浮かべていた。切島さんも後を追うが、来るな!と威嚇されていた。
あ…。謝りそびれちゃった。
それに、今度お昼一緒に食べようって言おうと思ってたのに…。
「大丈夫?」
お兄ちゃんが教室から出てきて、手を差し出した。
「泉はだいじょーぶ!かっちゃんはそうじゃなさそうだけど」
お兄ちゃんの手を掴んで立ち上がる。スカートについた汚れをはたき落とした。
「ねえ、かっちゃんのパンツ…どういうこと?」
今のを見ていたらしい。
ちらりと教室を見ると、何人かいた。あっちゃー…。今の見られちゃったなー。
上鳴さん瀬呂さんがめっちゃ笑ってる。
かっちゃん!ゴメンネ。心の中で手を合わせて謝っておく。
「パンツ?誕プレだよ!なんでもいいって言うから、実用的なものでパンツにしたんだ~!可愛かったでしょ!?」
「…実用的なものにパンツはどうかと思うよ…しかも水玉で…」
お兄ちゃんは苦笑いだ。
「じゃなくて!!僕聞いてないし」
「なんでお兄ちゃんに言うの?」
「…たしかにその通りなんだけど…!くれるなら僕にもちょうだいよ、パンツ」
「えっ!?泉のパンツ!?マニアックだね?」
「違うよ!何言ってるんだ!妹のパンツが欲しいわけじゃ…って!!何を言わせるんだよ!」
わかりやすく慌てるお兄ちゃん。可愛い。顔を赤くしながら、そうじゃない!と怒っていた。
「やだなあ、わかってるよ~。お兄ちゃんはオールマイトグッズがいいかと思ってたんだけど…。そっか、じゃあ次はパンツにするね!」
ちなみに後日、かっちゃんのパンツはしばらくの間、話のネタにされたらしい。
でも、私のあげたパンツを穿くのを止めなかったあたり、妹思いの優しいお兄ちゃんだな~。
血は繋がってないけど!
あと、お兄ちゃんの誕生日には、オールマイトパンツをプレゼントしたら、すっごく喜んでました。
2020.12.18 加筆修正
最後でパンツを欲しがるのを、お付き合いしていたら轟くんで書きたかったです