1round
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あれから特に情報も掴めないまま数日が経った。
「おい爆豪ー。収穫なしか」
「あぁ?」
イレイザーヘッドがまた俺の事務所に尋ねてきた。
暇人かよ。もうあんたが行けよ。
「例の未成年のファイターとは接触したがそれっきりだ」
「使えねぇなお前ぇ。普通もうちょっと泳がせて胴元を特定するとか何か…」
「だっったらてめぇでやれよ!!!」
俺はデスクを掌で思い切り打ちつける。コーヒーの入ったマグカップが派手に揺れた。
「ま、お前には不向きだったわなぁ。別のヒーローに当たるわ」
「最初からそうしやがれ」
「お前ならガキに変に感情移入しなくてやりやすいと思ったんだわ」
「あ?」
イレイザーが何を言いいたいのかわからず俺の口から疑問符が飛び出した。
「おそらく胴元は烏丸って敵 だ。証拠はまだない。若いが色んな敵 を手懐けて裏社会で麻薬やら人身売買までやってる。未成年の売春まで斡旋してやがる」
「…それがなんだってんだ」
「そういう哀れな少年少女に同情して感情が先立って行動しちまう奴らには頼みにくくてな。できれば接触してても目立たない歳の近いヒーローの中で、淡々と情報収集できるやつに頼みたかった」
「俺がまるで血も涙もない悪魔みてぇな言い草だなぁ…?」
俺がデスクから身を乗り出してイレイザーを睨むが「…違うのか?」と、とぼけたふりをされるだけだった。
まぁ、同期のヒーローを思い出してもどれもお人好しばかりだ。
そもそもヒーローになりたいやつなんてそんな奴らばっかりだ。
「ま、こっちで適当に見繕うわ。邪魔して悪かったな」
「二度とくんなぁ」
俺はイレイザーを見送るとドカっと椅子に腰掛けた。
「人身売買…」
あいつもその烏丸って男に買われて、命がいつ無くなってもおかしくないようなファイトに身を投じているのだろうか?
それともこれからどこかに売られたりするのだろうか?
地下から出た瞬間。
日の光に照らされて忌々しそうに表情を歪めた少年。その時、薄暗い闘技場で戦う姿が印象的すぎて太陽の下が似合わないなんて…思っちまった。
「ま、俺には関係ねぇわ」
ちょっとした罪悪感を振り払うように、俺は担当地区の巡回に出かけた。
「おい爆豪ー。収穫なしか」
「あぁ?」
イレイザーヘッドがまた俺の事務所に尋ねてきた。
暇人かよ。もうあんたが行けよ。
「例の未成年のファイターとは接触したがそれっきりだ」
「使えねぇなお前ぇ。普通もうちょっと泳がせて胴元を特定するとか何か…」
「だっったらてめぇでやれよ!!!」
俺はデスクを掌で思い切り打ちつける。コーヒーの入ったマグカップが派手に揺れた。
「ま、お前には不向きだったわなぁ。別のヒーローに当たるわ」
「最初からそうしやがれ」
「お前ならガキに変に感情移入しなくてやりやすいと思ったんだわ」
「あ?」
イレイザーが何を言いいたいのかわからず俺の口から疑問符が飛び出した。
「おそらく胴元は烏丸って
「…それがなんだってんだ」
「そういう哀れな少年少女に同情して感情が先立って行動しちまう奴らには頼みにくくてな。できれば接触してても目立たない歳の近いヒーローの中で、淡々と情報収集できるやつに頼みたかった」
「俺がまるで血も涙もない悪魔みてぇな言い草だなぁ…?」
俺がデスクから身を乗り出してイレイザーを睨むが「…違うのか?」と、とぼけたふりをされるだけだった。
まぁ、同期のヒーローを思い出してもどれもお人好しばかりだ。
そもそもヒーローになりたいやつなんてそんな奴らばっかりだ。
「ま、こっちで適当に見繕うわ。邪魔して悪かったな」
「二度とくんなぁ」
俺はイレイザーを見送るとドカっと椅子に腰掛けた。
「人身売買…」
あいつもその烏丸って男に買われて、命がいつ無くなってもおかしくないようなファイトに身を投じているのだろうか?
それともこれからどこかに売られたりするのだろうか?
地下から出た瞬間。
日の光に照らされて忌々しそうに表情を歪めた少年。その時、薄暗い闘技場で戦う姿が印象的すぎて太陽の下が似合わないなんて…思っちまった。
「ま、俺には関係ねぇわ」
ちょっとした罪悪感を振り払うように、俺は担当地区の巡回に出かけた。