2round
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何で、勝己が怒るってわかってて、こんなことをしてしまうんだろうか。
一回戦、二回戦は勝った。
個性使って人を傷つけたらたぶん勝己に迷惑がかかるから、個性はあくまで“身を守る時”だけあとは相手が勝手に自滅するのを待つか、素手で気絶させる。
もちろん血生臭い試合を期待してる観客からは大ブーイング。
知るか。
ただ個性使って潰すなんて簡単だ。
こっちの方が技術も経験も勘も必要なんだぞ。
さて、決勝はいつなのか。
この戦い方で何とかなる相手ばかりならいいが…。正直ここまでは運が良かったと思う。
今日はもう試合はねぇのかな。
そう思っていた時だった。
次の対戦の情報になるものはないかと、観客席の方へ近づこうとしたら誰かが俺の肩を叩いた。
振り返ればスーツを着た男が頭を下げて立っていた。
「…名前様ですか?」
「え?誰?」
本当に誰?
この場に不釣り合いなほど紳士的な所作の男。
俺の知り合いにはいない。
「ボスがお呼びです」
「…ボスって?」
正直、心の中でガッツポーズをとった。
本命が向こうから来てくれたのだ。
ひとまず全くわからないといった風に振る舞う。
「私共のボスはあなたとお話がしたいそうです。名前様の試合は今日はもうございませんのでので、ご心配なく」
「…」
あえて黙って考えているふりをすると、男はそっと俺の背中を押して「こちらです」と言ってエスコートしてくれた。
俺はそっとバレないようにずっとOFFにしてあった発信器をONにした。
これは最初の偵察の段階で勝己に付けるように言われてたやつだ。
さて、このまま蛇の巣穴に単身で潜り込んで大丈夫だろうか…?
しかしチャンスに違いない。
そのボスってのが勝己たちの追っている敵 なら、接触して何らかの情報でもゲットできるかもしれない。
もっと上手くいけば居場所を特定できるかもしれない。
俺は促されるまま闘技場の奥へ奥へと進んで行った。
いくつ扉を潜り抜けただろう。
迷路のように枝分かれした通路。
記憶力は自信あるが、これ以上はちょっと自信無くなってきた。
そう思った頃、階段が突然目の前に現れた。
螺旋階段になっていて、さらに地下に行けるようだ。
前を歩いていた男は、その螺旋階段をゆっくり降りていく。俺もその後に続く。
さらに深い闇にと潜っていくようだった。
…発信器の信号は恐らくこれ以上届かないだろう。
螺旋階段を降り切ったところは広い空間があった。その先には今までの雰囲気とは全く違って、鉄でできた重厚な扉が見えた。
スーツの男は言った。
「この先です。くれぐれも…ボスには失礼のないようお願い致します」
一回戦、二回戦は勝った。
個性使って人を傷つけたらたぶん勝己に迷惑がかかるから、個性はあくまで“身を守る時”だけあとは相手が勝手に自滅するのを待つか、素手で気絶させる。
もちろん血生臭い試合を期待してる観客からは大ブーイング。
知るか。
ただ個性使って潰すなんて簡単だ。
こっちの方が技術も経験も勘も必要なんだぞ。
さて、決勝はいつなのか。
この戦い方で何とかなる相手ばかりならいいが…。正直ここまでは運が良かったと思う。
今日はもう試合はねぇのかな。
そう思っていた時だった。
次の対戦の情報になるものはないかと、観客席の方へ近づこうとしたら誰かが俺の肩を叩いた。
振り返ればスーツを着た男が頭を下げて立っていた。
「…名前様ですか?」
「え?誰?」
本当に誰?
この場に不釣り合いなほど紳士的な所作の男。
俺の知り合いにはいない。
「ボスがお呼びです」
「…ボスって?」
正直、心の中でガッツポーズをとった。
本命が向こうから来てくれたのだ。
ひとまず全くわからないといった風に振る舞う。
「私共のボスはあなたとお話がしたいそうです。名前様の試合は今日はもうございませんのでので、ご心配なく」
「…」
あえて黙って考えているふりをすると、男はそっと俺の背中を押して「こちらです」と言ってエスコートしてくれた。
俺はそっとバレないようにずっとOFFにしてあった発信器をONにした。
これは最初の偵察の段階で勝己に付けるように言われてたやつだ。
さて、このまま蛇の巣穴に単身で潜り込んで大丈夫だろうか…?
しかしチャンスに違いない。
そのボスってのが勝己たちの追っている
もっと上手くいけば居場所を特定できるかもしれない。
俺は促されるまま闘技場の奥へ奥へと進んで行った。
いくつ扉を潜り抜けただろう。
迷路のように枝分かれした通路。
記憶力は自信あるが、これ以上はちょっと自信無くなってきた。
そう思った頃、階段が突然目の前に現れた。
螺旋階段になっていて、さらに地下に行けるようだ。
前を歩いていた男は、その螺旋階段をゆっくり降りていく。俺もその後に続く。
さらに深い闇にと潜っていくようだった。
…発信器の信号は恐らくこれ以上届かないだろう。
螺旋階段を降り切ったところは広い空間があった。その先には今までの雰囲気とは全く違って、鉄でできた重厚な扉が見えた。
スーツの男は言った。
「この先です。くれぐれも…ボスには失礼のないようお願い致します」