2round
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
追ってる敵 が俺の担当の地区で目撃されたと言う情報から、ある事務所から応援の要請が入った。
その事務所はエンデヴァーヒーロー事務所。
「悪いな、しばらく世話になる」
「…おー」
現地調査のため俺のところに派遣されてきたのは、言うまでもなく、轟焦凍だった。
元同級生同士なら連携がとりやすいだろうとの理由。
気怠げに返事をすれば轟が俺の方をじっと見る。
んだよ気色悪りぃ。
「んだょ気色悪りぃ」
思ったことがそのまま口から飛び出した。
「いや、わりぃ。…なんかお前、雰囲気変わったか?」
「はぁ??」
こいつはまた意味わかんなぇことを…。
「舐めプは相変わらずだな」
そう言うと轟はふぅと小さく息をつくと言った。
「…気のせいだな。何か丸くなったような気がしたんだけどな。爆豪も相変わらずで何よりだ」
「どぉゆう意味だぁ?」
轟はそれ以上そのことについては話を続ける気がないようで、早速デスクの上に幾つかの資料を載せてきた。写真も何枚かある。
「俺が探してる敵 」の今あるだけの情報だ。何人かの敵 が集まって、裏で悪どいことをいくつも行ってるようだ」
俺は資料にざっくりと目を通す。麻薬に暴力事件、裏賭博に殺人の容疑もあるようだ。色々書かれてはいるが…
「わかってんのこんだけかよ?」
どれも証拠や足取りを追えるような情報がない。
「なかなか尻尾を見せなくてな。隠密に向いてる個性を持った敵 でもいるんだろう」
「…ん?」
そして気になる一文字を見つける。
“違法格闘賭博”
その文字を指先でトントンと無意識に2回叩く。
脳裏に蘇る。忘れもしない、アイツの命を削るような闘い。
「とりあえず、この辺の地理詳しくねぇから、パトロールがてら行ってくる」
気づけば轟が出かける準備をしだしていた。
「おぅ。案内に誰かうちのやつ連れてけ。俺は今日は帰る。ここ4日家帰れてねぇんでな」
世の中はほとんどの人間が今から仕事や学校に向かうような時間帯であった。
が、俺は帰る。
ぜってぇ帰る。
以前は事務所で何日も寝泊まりすることを平気でしていたが、今では少しでも家にいたい。
「わかった。こちらで対処できることはやっておくから、少しでも休んでおいてくれ」
「…おぅ」
むしろ楽させてもらっちまったなと思う反面、これからその戦闘に備えとけと言われたようにも感じた。
俺は走って帰った。
名前が寂しがってるだろう、とも思っているし…あと恐らく、すげー拗ねてる。
鍵を開け、ドアを開ける。
中に入るとはやり出迎えはなし。だがリビングの方に名前の気配がある。
「…戻った」
「おかー」
「…」
ソファに座る名前に声を投げかけた。
俺をチラリとも見ず雑誌をペラペラと興味なさげにめくっている。
疲れた体に恋人のこの態度はけっこうメンタルにくるものがあった。
早く機嫌が治らないもんだろうかと横に座ってみた。
4日も会えてなかったんだぞ?
早く抱きしめたいし、それ以上だってしたかった。
「…悪かった。しばらく留守番させて」
「…」
名前は何か考えているようだった。
そしてしばらくその横顔を眺めて、名前が次に言う言葉を待った。
そして大きく息を吐くと名前が俺の方を見た。
眉を下げ、口を少し尖らせ、明らかに拗ねた表情。
でも可愛い。
名前をいつの間にこんなに好きになったのだろう。
俺にだけしかこんな表情を見せない名前が愛おしい。
「いや、仕方ねぇよ。勝己はみんなのヒーローなんだからさ。…でもさ、」
「…?」
「あの次の日からこんなおあずけさせられるとは思わなかった」
「…」
あの日、酒の力を借りて名前を抱いてしまいそうになった日。
奇跡的に思いとどまった俺は名前に言った。
酒の入ってない時にお前を抱きたいと。
きっと名前は酒さえ抜ければ次の日にでも抱いてくれとまた言ってくるだろうと思ったし、本人も案の定そうするつもりだと言っていた。
それが、まさか次の日から4日間帰って来れなくなるとは思わなかった。
たった4日間。
けれどもタイミングが悪すぎた。
名前も俺も悶々とした気持ちを抱えたまま日常を送るのは苦痛だった。
「ごめん。勝己疲れてんのにこんなーー」
今度は自己嫌悪にでも落ちてるのか、傷ついた顔をする名前を見て堪らずその後頭部に手を回して引き寄せた。
噛み付くようにキスをすれば驚いたように固まる名前。
だがすぐに俺が深い口付けにしていくと、名前も俺の腕にしがみつき応えてくれた。
唇が離れて顔を合わせる。
先程の不機嫌が嘘のように、頬を染め、目を輝かせた少年がいた。
それを見て俺もあっという間に晴れやかな気持ちになるものだからざまぁない。
「てめぇは単純だな」
「そこが好きなんだろぉ?」
色気のある表情で俺の首に腕を回して抱きついてくる。
お前は複雑なやつだよ。
俺に対しては単純なだけで。
そうだな。
それが、好きなんだ。
その事務所はエンデヴァーヒーロー事務所。
「悪いな、しばらく世話になる」
「…おー」
現地調査のため俺のところに派遣されてきたのは、言うまでもなく、轟焦凍だった。
元同級生同士なら連携がとりやすいだろうとの理由。
気怠げに返事をすれば轟が俺の方をじっと見る。
んだよ気色悪りぃ。
「んだょ気色悪りぃ」
思ったことがそのまま口から飛び出した。
「いや、わりぃ。…なんかお前、雰囲気変わったか?」
「はぁ??」
こいつはまた意味わかんなぇことを…。
「舐めプは相変わらずだな」
そう言うと轟はふぅと小さく息をつくと言った。
「…気のせいだな。何か丸くなったような気がしたんだけどな。爆豪も相変わらずで何よりだ」
「どぉゆう意味だぁ?」
轟はそれ以上そのことについては話を続ける気がないようで、早速デスクの上に幾つかの資料を載せてきた。写真も何枚かある。
「俺が探してる
俺は資料にざっくりと目を通す。麻薬に暴力事件、裏賭博に殺人の容疑もあるようだ。色々書かれてはいるが…
「わかってんのこんだけかよ?」
どれも証拠や足取りを追えるような情報がない。
「なかなか尻尾を見せなくてな。隠密に向いてる個性を持った
「…ん?」
そして気になる一文字を見つける。
“違法格闘賭博”
その文字を指先でトントンと無意識に2回叩く。
脳裏に蘇る。忘れもしない、アイツの命を削るような闘い。
「とりあえず、この辺の地理詳しくねぇから、パトロールがてら行ってくる」
気づけば轟が出かける準備をしだしていた。
「おぅ。案内に誰かうちのやつ連れてけ。俺は今日は帰る。ここ4日家帰れてねぇんでな」
世の中はほとんどの人間が今から仕事や学校に向かうような時間帯であった。
が、俺は帰る。
ぜってぇ帰る。
以前は事務所で何日も寝泊まりすることを平気でしていたが、今では少しでも家にいたい。
「わかった。こちらで対処できることはやっておくから、少しでも休んでおいてくれ」
「…おぅ」
むしろ楽させてもらっちまったなと思う反面、これからその戦闘に備えとけと言われたようにも感じた。
俺は走って帰った。
名前が寂しがってるだろう、とも思っているし…あと恐らく、すげー拗ねてる。
鍵を開け、ドアを開ける。
中に入るとはやり出迎えはなし。だがリビングの方に名前の気配がある。
「…戻った」
「おかー」
「…」
ソファに座る名前に声を投げかけた。
俺をチラリとも見ず雑誌をペラペラと興味なさげにめくっている。
疲れた体に恋人のこの態度はけっこうメンタルにくるものがあった。
早く機嫌が治らないもんだろうかと横に座ってみた。
4日も会えてなかったんだぞ?
早く抱きしめたいし、それ以上だってしたかった。
「…悪かった。しばらく留守番させて」
「…」
名前は何か考えているようだった。
そしてしばらくその横顔を眺めて、名前が次に言う言葉を待った。
そして大きく息を吐くと名前が俺の方を見た。
眉を下げ、口を少し尖らせ、明らかに拗ねた表情。
でも可愛い。
名前をいつの間にこんなに好きになったのだろう。
俺にだけしかこんな表情を見せない名前が愛おしい。
「いや、仕方ねぇよ。勝己はみんなのヒーローなんだからさ。…でもさ、」
「…?」
「あの次の日からこんなおあずけさせられるとは思わなかった」
「…」
あの日、酒の力を借りて名前を抱いてしまいそうになった日。
奇跡的に思いとどまった俺は名前に言った。
酒の入ってない時にお前を抱きたいと。
きっと名前は酒さえ抜ければ次の日にでも抱いてくれとまた言ってくるだろうと思ったし、本人も案の定そうするつもりだと言っていた。
それが、まさか次の日から4日間帰って来れなくなるとは思わなかった。
たった4日間。
けれどもタイミングが悪すぎた。
名前も俺も悶々とした気持ちを抱えたまま日常を送るのは苦痛だった。
「ごめん。勝己疲れてんのにこんなーー」
今度は自己嫌悪にでも落ちてるのか、傷ついた顔をする名前を見て堪らずその後頭部に手を回して引き寄せた。
噛み付くようにキスをすれば驚いたように固まる名前。
だがすぐに俺が深い口付けにしていくと、名前も俺の腕にしがみつき応えてくれた。
唇が離れて顔を合わせる。
先程の不機嫌が嘘のように、頬を染め、目を輝かせた少年がいた。
それを見て俺もあっという間に晴れやかな気持ちになるものだからざまぁない。
「てめぇは単純だな」
「そこが好きなんだろぉ?」
色気のある表情で俺の首に腕を回して抱きついてくる。
お前は複雑なやつだよ。
俺に対しては単純なだけで。
そうだな。
それが、好きなんだ。