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静かな朝日が部屋を満たして。
優しくて、どこか懐かしい匂いがした。
あぁ。
あの日、爆心地の家にいた時の夢を見てるんだなと思った。
あの日確かに与えてもらった心安らぐ瞬間を味わってしまったら、もうあの血と錆の匂いのする世界には戻りたくなかった。
光が差し込む窓のそばに爆心地がいた。
俺を見て何か言っている。
何か慌ててるように見えて違和感を感じた。
あの日はもっと優しい目をして俺のこと見てたのに。
なんで、
もう会えないなら、夢ならせめて最後に…また笑ってほしかったな。
「ーーぉい!おい!名前!!目ぇ覚めたんか!わかるか?!」
「…ぇ」
そこで水中から急に引っ張り上げられたように意識が戻った。
「聞こえとんのか?!」
「ちょ、うるさ…聞こえ、てるから、静かにして…」
起き上がりたくても起き上がれない。
声も何か出にくい。
背中痛ぇし。
え?何、これ、夢じゃないの。
辺りを見回せばやっぱり爆心地の部屋で、爆心地のベッドで俺はまた寝ていた。
「俺…生きてる?」
「馬鹿が‼︎俺が間に合わなかったら死んどったわ‼︎」
「うるさ…」
爆心地の大声が背中に響く…。あれ?でも傷はない?どうなってんだ?
俺は何が夢で何が現実かわからなくなってきた。
背中を気にする俺を見て爆心地がはっとした顔をした後、一つ大きく息を吐いた。
そしていくらか落ち着いた様子で話し出した。
「傷は、リカバリーガールに治してもらった。けどまだ無理すんな。元々無理してた体で耐えれるかわからなかったんだ」
どうやら俺はそのリカバリーガール?の個性で治癒力を無理矢理促進させて、かえってそれで危険な状態になったらしい。
かと言って病院に運んでいたら間に合いそうにもなくて一か八かだったそうだ。
「20日間も目が覚めなくて、もう病院でできることはねぇからってここに…」
「まじか」
よく見たら点滴が両手にそれぞれ通されているのに気がついた。
「…もう、てめぇは死んじまうんかと思った」
「ぇ」
急にあの爆殺王が弱々しい声で呟いたのに驚いた。
確かに。
死んでてもおかしくなかったんだろう。
というか、あの瞬間完全に死んだと思った。
「俺も思った。…わ!え?!なに…」
「もう馬鹿な真似すんじゃねぇ」
爆心地が俺の首に腕を回して抱きしめてきた。
驚いて、何か恥ずかしくて引き剥がそうかと思ったけど、あったかくて、優しい匂いがして。
あの時落ちていく俺を包んでくれたの…助けてくれたのコイツだったんだなって妙に納得しちまって、それが嬉しくて。
「ごめん…なさい。…っありがとう」
涙が出るなんて、生まれて初めてで。わけわかんなくて、余計涙が出てきた。
優しくて、どこか懐かしい匂いがした。
あぁ。
あの日、爆心地の家にいた時の夢を見てるんだなと思った。
あの日確かに与えてもらった心安らぐ瞬間を味わってしまったら、もうあの血と錆の匂いのする世界には戻りたくなかった。
光が差し込む窓のそばに爆心地がいた。
俺を見て何か言っている。
何か慌ててるように見えて違和感を感じた。
あの日はもっと優しい目をして俺のこと見てたのに。
なんで、
もう会えないなら、夢ならせめて最後に…また笑ってほしかったな。
「ーーぉい!おい!名前!!目ぇ覚めたんか!わかるか?!」
「…ぇ」
そこで水中から急に引っ張り上げられたように意識が戻った。
「聞こえとんのか?!」
「ちょ、うるさ…聞こえ、てるから、静かにして…」
起き上がりたくても起き上がれない。
声も何か出にくい。
背中痛ぇし。
え?何、これ、夢じゃないの。
辺りを見回せばやっぱり爆心地の部屋で、爆心地のベッドで俺はまた寝ていた。
「俺…生きてる?」
「馬鹿が‼︎俺が間に合わなかったら死んどったわ‼︎」
「うるさ…」
爆心地の大声が背中に響く…。あれ?でも傷はない?どうなってんだ?
俺は何が夢で何が現実かわからなくなってきた。
背中を気にする俺を見て爆心地がはっとした顔をした後、一つ大きく息を吐いた。
そしていくらか落ち着いた様子で話し出した。
「傷は、リカバリーガールに治してもらった。けどまだ無理すんな。元々無理してた体で耐えれるかわからなかったんだ」
どうやら俺はそのリカバリーガール?の個性で治癒力を無理矢理促進させて、かえってそれで危険な状態になったらしい。
かと言って病院に運んでいたら間に合いそうにもなくて一か八かだったそうだ。
「20日間も目が覚めなくて、もう病院でできることはねぇからってここに…」
「まじか」
よく見たら点滴が両手にそれぞれ通されているのに気がついた。
「…もう、てめぇは死んじまうんかと思った」
「ぇ」
急にあの爆殺王が弱々しい声で呟いたのに驚いた。
確かに。
死んでてもおかしくなかったんだろう。
というか、あの瞬間完全に死んだと思った。
「俺も思った。…わ!え?!なに…」
「もう馬鹿な真似すんじゃねぇ」
爆心地が俺の首に腕を回して抱きしめてきた。
驚いて、何か恥ずかしくて引き剥がそうかと思ったけど、あったかくて、優しい匂いがして。
あの時落ちていく俺を包んでくれたの…助けてくれたのコイツだったんだなって妙に納得しちまって、それが嬉しくて。
「ごめん…なさい。…っありがとう」
涙が出るなんて、生まれて初めてで。わけわかんなくて、余計涙が出てきた。