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「よぅ爆豪元気かー?ちょっと行ってもらいたいところがある。地図はこれな。わかりにくいから迷うなよ」
高校時代の恩師…とは、まぁ言えるだろうイレイザーヘッドが突然俺の元を訪ねてきた。
前回はいつ会ったのか明確に思い出すのに時間がかかるほど久しぶりだったというのに、挨拶らしい挨拶もなしに突然数枚の書類を渡される。
「相変わらずじゃねぇかよ。んだよこれ」
俺は突き出されたそれを受け取らずにイレイザーを睨む。
どうせろくなもんじゃねぇ。
プロヒーローとして活動している俺も今じゃ忙しい日々を送ってるってもんよ。わりぃが相手がいくら恩師でも面倒なお使いなんて引き受けてらんねぇ。つーか、学生にやらせろよ。何かテキトーに理由つけてなんとでもなんだろ。
「まぁ聞けよ。ここ最近、東京のとある場所で不合法な賭博が行われているらしい」
「あぁ?んなもん警察の仕事だろうが」
「敵 が元締めだって噂だ」
まぁ、そうなってくるとヒーローが行った方がいいんだろうが…何で俺が。任侠ヒーローとかがいきゃいいだろ。
「賢い連中でな、上手いこと法をすり抜けているように見せかけて大金を巻き上げてるらしい」
「だから何で俺なんだ?」
俺は全く意図が汲み取れないままで質問を立て続けにした。
「賭博の内容は無個性の者同士の格闘だ。だが、どうやら個性待ちが紛れ込んでいるらしい。しかも未成年。格闘技とはいえヒーローの資格持ってねぇやつが個性使って闘うのは御法度だ。それが合法的な賭け事だってんならなおさら個性の使用が確認された時点で黒だ」
「つまり証拠集めに行けってことかよ?」
「それだけじゃまだ敵を追い詰めるのには弱い証拠だがな。そっから芋蔓式になんかでてくるだろ」
んだよそれ。そういうのはすげーめんどくせぇ。
俺の個性の使い所ねぇじゃねぇかよ。
葉隠とかにやらせりゃいいじゃねぇか。
「それからお前を指名したのは…お前の事務所の前をたまたま通りかかったからだ」
「はぁぁ?!んな理由かよ?!暇じゃねぇっつの‼︎」
「まぁまぁ、お前地下闘技場とかいてもおかしくなさそうな人相だし、最悪何かあっても自力で逃げられるだろ。よろしく頼むわ」
「ざっけんな!!ぁ、おい!!まてやこらぁ!!」
イレイザーはテーブルの上に書類を置いたまま出口に向かおうとした。俺が手を伸ばしてアイツの肩を掴もうとしたら先に振り返ってこう言った。
「そうだ。その未成年のファイター、もし本人の意思と関係なくやらされてんなら早めの保護も視野に入れておけよ。つってもまだすぐには動けねぇからとにかく今回は偵察だけな」
そういうと「んじゃ」と今度こそ本当に出ていった。
肩を掴んでやろうとした手は宙を彷徨った。
「…あのやろぉぉぉ」
明日は珍しく非番だったってのに…ふざけやがって。
おれは残された書類を荒々しく手に取った。
地下闘技場の入り口を示した書類、賭けの内容や元締めである敵の大まかな予想。闘技場に入場できるのは会員だけ。ご丁寧にその会員の証であるバッジのようなものも一緒に置かれていた。
「…ついでに賭博でも楽しんでやらぁ」
俺は欲望渦巻くアングラの世界ってやつを覗き込んでみることにした。
高校時代の恩師…とは、まぁ言えるだろうイレイザーヘッドが突然俺の元を訪ねてきた。
前回はいつ会ったのか明確に思い出すのに時間がかかるほど久しぶりだったというのに、挨拶らしい挨拶もなしに突然数枚の書類を渡される。
「相変わらずじゃねぇかよ。んだよこれ」
俺は突き出されたそれを受け取らずにイレイザーを睨む。
どうせろくなもんじゃねぇ。
プロヒーローとして活動している俺も今じゃ忙しい日々を送ってるってもんよ。わりぃが相手がいくら恩師でも面倒なお使いなんて引き受けてらんねぇ。つーか、学生にやらせろよ。何かテキトーに理由つけてなんとでもなんだろ。
「まぁ聞けよ。ここ最近、東京のとある場所で不合法な賭博が行われているらしい」
「あぁ?んなもん警察の仕事だろうが」
「
まぁ、そうなってくるとヒーローが行った方がいいんだろうが…何で俺が。任侠ヒーローとかがいきゃいいだろ。
「賢い連中でな、上手いこと法をすり抜けているように見せかけて大金を巻き上げてるらしい」
「だから何で俺なんだ?」
俺は全く意図が汲み取れないままで質問を立て続けにした。
「賭博の内容は無個性の者同士の格闘だ。だが、どうやら個性待ちが紛れ込んでいるらしい。しかも未成年。格闘技とはいえヒーローの資格持ってねぇやつが個性使って闘うのは御法度だ。それが合法的な賭け事だってんならなおさら個性の使用が確認された時点で黒だ」
「つまり証拠集めに行けってことかよ?」
「それだけじゃまだ敵を追い詰めるのには弱い証拠だがな。そっから芋蔓式になんかでてくるだろ」
んだよそれ。そういうのはすげーめんどくせぇ。
俺の個性の使い所ねぇじゃねぇかよ。
葉隠とかにやらせりゃいいじゃねぇか。
「それからお前を指名したのは…お前の事務所の前をたまたま通りかかったからだ」
「はぁぁ?!んな理由かよ?!暇じゃねぇっつの‼︎」
「まぁまぁ、お前地下闘技場とかいてもおかしくなさそうな人相だし、最悪何かあっても自力で逃げられるだろ。よろしく頼むわ」
「ざっけんな!!ぁ、おい!!まてやこらぁ!!」
イレイザーはテーブルの上に書類を置いたまま出口に向かおうとした。俺が手を伸ばしてアイツの肩を掴もうとしたら先に振り返ってこう言った。
「そうだ。その未成年のファイター、もし本人の意思と関係なくやらされてんなら早めの保護も視野に入れておけよ。つってもまだすぐには動けねぇからとにかく今回は偵察だけな」
そういうと「んじゃ」と今度こそ本当に出ていった。
肩を掴んでやろうとした手は宙を彷徨った。
「…あのやろぉぉぉ」
明日は珍しく非番だったってのに…ふざけやがって。
おれは残された書類を荒々しく手に取った。
地下闘技場の入り口を示した書類、賭けの内容や元締めである敵の大まかな予想。闘技場に入場できるのは会員だけ。ご丁寧にその会員の証であるバッジのようなものも一緒に置かれていた。
「…ついでに賭博でも楽しんでやらぁ」
俺は欲望渦巻くアングラの世界ってやつを覗き込んでみることにした。
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