お酒と笑いとふわもこと
名前の登録はこちらから↓
本棚全体の夢小説設定※名前を登録してから閲覧したい小説を選んで下さい。
未登録の場合は「坂上 シオン」と表示されます。
今のところ、苗字はほとんど使われておりませんが……。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「いやぁ、まさかここまで酒に弱いとは思わなかったよな」
「……そうだな」
そんなペンギンさんとキャスケットさんの楽しげな様子に惹かれ、
シオンはベポちゃんの背中から滑り降りてペンギンさんの横へ並んだ。
「ペンギンさん、いっしょに呑みましょっ!」
ロー船長に奪われた酒瓶を指差し、うきうきとした気分で話しかける。
けれど、ひきつったような笑みを浮かべたペンギンさんからは
「いや、いい」という素っ気ない言葉が返ってくるのみ。
「さっきまでは優しかったのに、いきなり手のひらを返したように冷たい!
酷いです、ペンギンさん」
何だかとてつもなく悲しくなってきたシオンは、なぜか涙声になっていることも気にせず喚く。
「……ペンギン?」
「俺は何もしていない」
ロー船長がペンギンさんを射るような視線を投げても、
ペンギンさんは動じることなくなく淡々と言葉を口にした。
むぅと唸るシオンの目に、今度はやや顔色が悪いキャスケットさんが映った。
さっきまでは楽しそうだったのに、急に体調でも悪くなったのだろうか。
と、ほわほわな頭で首を傾げる。
実際のところ、いつ自分の元に火の粉が飛んでくるのかと
戦々恐々な心情からキャスケットの顔色が悪くなっている。
というのが真実だとしても、
思考回路が迷走している今のシオンではさっぱり理解できない。
だからシオンは、自分の思考回路が判断した状況に合った行動をとることにした。
「キャスケットさん」
「おぉ、何だ?」
「これ、着て下さい」
「……は?」
「私特製、誰でもあこがれのペボちゃんになれる着ぐるみセットです!!」
それがまたかなりズレた答えを導き出した上の行動だとしても、シオンにとってはそれが最良。
キャスケットさんの顔色が悪い。
体調でも悪いのかなぁ。
じゃあ温めればいいんだ!
という短絡的な考えのもと、
今自分が用意できる最も温かくなりそうな物を選択した結果である。
「いつの間にそんなものを」
「ふふふ、いつか誰かに着せたいと思って夜な夜な頑張って作ったんです」
騒ぎに気づいて寄ってきたロー船長に、得意気に着ぐるみを掲げて見せた。
「自分で着ろよ!」
予想外すぎる展開についていけず、呆気にとられたまま固まっていた
キャスケットさんからようやく抗議の声が上がった。
13.6.29 tarot