初戦闘
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「2時の方角に海賊船発見!」
その声で、和やかな空気が吹き飛んだ。
ペンギンさんとベポちゃんとともに、シオンはゆったりとお茶をしていた。
けれど、今日のティータイムはここまでのようだ。
「行くぞ、2人とも」
ペンギンさんが早々に動き出し、食堂から出て行く。
その背中を慌てて追いかけた。
「状況は?」
少し遅れて甲板に出ると、すでにペンギンさんは状況の確認をしているところだった。
「海賊旗に見覚えはあるか?」
「ありません」
「そうか、動きがあるようならすぐに報告してくれ」
「はい」
「ベポ、船長に一応報告を」
「名も上がってない奴とやっても意味がない。こちらからは仕掛けるな」
ペンギンの声を遮るように、気怠げな声が後ろからかかった。
振り向けば、いつの間にかそこにはローが佇んでいて、こちらに視線を向けていた。
目が合うとニヤリとローは口元を緩ませ、くくっと喉を鳴らした。
「だが、売られた喧嘩は買う。一応戦闘の準備だけはしておくように伝えてこい」
ローの指示を受け、ペンギンさんは他の仲間のもとへと向かっていった。
「シオン、お前も戦闘の準備をしておけよ。
この船に乗った以上は、たとえ女と言えど他の奴らと待遇を区別する気はないからな」
「でもキャプテン」
抗議をするようにベポちゃんが声をあげてくれた。
やばい嬉しい!
とぅっとベポちゃんの背中へダイブする。
すでに飛びつかれ慣れているベポちゃんは、「わぉっ」と小さく驚くだけで私を受け止めてくれた。
なんて優しいんだ!
「ベポちゃん、私なら大丈夫だよー多分」
そう言ってベポちゃんの肩に顎をのせる。
「初仕事と思ってせいぜい頑張れ」
「うぃ」
普段は長い上着を羽織っているから見えないが、その下には刀が2本収まっている。
脇差しと呼ばれる、刀と短刀の間に位置する刀よりも小振りなそれ。
今まで長いこと使ってきたモノだ。
戦闘の経験はある。多分何とかなるだろう。
「心配しなくても、足手まといになるようなら、すぐ楽にしてやる。だから安心して戦ってこい」
不穏なセリフがさも当たり前のように出てきた。
確かめるように、
「……斬ると?」
と尋ねれば、
「当然だ。邪魔以外のなにものでもないからな」
これも当たり前のように返された。
これは、どうやら本当なことらしい。
「……善処します」
何とかなるレベルじゃ許されない気がしてきた。
これは本当に頑張らないと、命が危ない。
「フフ……」
怪しげな笑みを残して、ローは現れた時と同じようにふらりと去っていった。
「シオン、無理はしない方がいいよ。
キャプテンはあぁ言ってたけど、キャプテンなりにシオンのことを気にしてるんだよ」
「心配してくれてありがと、ベポちゃん」
ぎゅうっとベポちゃんの首に一度だけ抱きつき、ベポちゃんの背中から降りる。
「シオン?」
「さすがにいつまでも、何の仕事もしないわけにはいかないからね」
不思議そうに首を傾げるベポちゃんに向けて、私は笑ってみせた。
大丈夫、多分。
そう自分自身にも言い聞かせるように。
「シオンが危なくなったらすぐに駆けつけるよ!」
そんな頼もしいベポちゃんの言葉をもらい、自然と笑みが零れた。
でもすぐにその笑顔を引っ込め、気を引き締め直す。
ざわざわと周りの空気が騒ぎ出している。
動きが、あったようだ。
「どうやらあちらは戦う気があるようです!」
敵船の様子を伺っていた仲間が声を張り上げた。
さぁ
戦闘開始だ
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気まぐれにて出現。
すいません、なんかぐだぐだってて……。これが私の文章力の限界です(-"-)
だいぶ前に書いたモノをすっかりと忘れていました。ちょみっと改編してのアップです。
「ローの出番少なっ」とか言わないで。
もうちょっと待って。次とか次の次とかでちゃんと出すんで。
てなわけで、続きます(笑)
09.7.26 tarot