過去拍手文3
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ここは、ホグワーツの天文台。
その手摺に腕を乗せて黄昏ている彼女の後姿は、二年前とさほど変わった訳でもないのに、何かを失くしてきたような雰囲気を感じられた。
息を潜め、足音を殺しながら彼女の背後に近づく。
我輩は、彼女の退路を失くしてから声を掛けた。
「我輩の部屋に来ないとは、珍しいですな」
彼女の体がビクリと跳ね上がり、驚いた表情をありありと浮かべて我輩の方へと振り返る。
そして、近すぎる距離にも驚いて後退ろうとしたが、退路がない事を理解したらしい。
呆れた様な溜息を吐いて、顔を戻した。
「フラグを回収しに来た訳ではないですからね」
「ならば、何故ここに戻ってきた?」
「…とある方が、亡くなってしまったので」
そう言う彼女は、眼下に広がる湖面に反射する光を眩しそうに見つめる。
何かを失くしたと思ったのは間違いではないらしいが、その"何か"は彼女が話す人物ではないようだ。
"亡くした"訳ではなく"失くした"気がするのだから。
「それだけならば、貴様はここではなく我輩の部屋に来ているはずだ」
何があった、と暗に聞くも、彼女は憂い気に笑みを浮かべるだけで、話す気配は微塵も感じられない。
今までになく初めて、彼女がとても遠くにいる気がした。
今までなかった壁すら感じる。
退路を断っているはずの彼女が、簡単に何処かへ消えてしまいそうな気がして、思わず腕の中に閉じ込めた。
「…っ、教授?」
何が何だか分からないと言った困惑の声を上げる彼女を無視して、肩口に顔を埋める。
抱きしめる腕に添えられた彼女の手が、どこか申し訳なさそうにしていた。
彼を演じていた"彼"へ
(…ご心配をお掛けしました)
(そう思うのなら、話して欲しいものですな)
(フラグを回収したら、話しますよ)
(……全てを話し終えるまで、解放しないと思いたまえ)
(そんな?!)
ありがとうを伝えたくて
あとがき
――――――――――
(拍手文…?)
ご無沙汰しておりました、管理人です。
えーっと、久し振りに拍手文として書いたのですが、内容がもう拍手文に使っちゃいけない物が気がしてならないという…。
文を書くこと自体久し振りになっているので、色々とおかしな所は目を瞑ってください、お願いします。
さて、天文台に何故居るかと言いますと、湖の岸辺にあるボート小屋が映画オリジナルの教授の最期の場所という事で、そこを含めた湖を見下ろせる場所にしました。
校長室にしようか少し迷いましたが、校長室だと校長が混ざって大変な事になりそうだったので、ボツに。
そんな訳で、天文台から見下ろす事になりました。
「お知らせ日記」にも書きましたが、アランさんが昨日亡くなって、未だに事態を呑み込めておりません。
そして、何の因縁か因果か、二年前の昨日、フラグを立てた日にアランさんが亡くなられてぞっとしました。
無関係のはずなのに関係があるように見えてしまい、薄ら寒さすら感じます。
まあ、この場でとやかく言っても、居なくなった方は戻らないのでこれも何かの縁と思うことにします。
久し振りの拍手文が追悼文なのは色々とアレですが、本格的な更新はもう暫くお待ちいただけると嬉しいです。
アラン・リックマンさんのご冥福をお祈り致します。
2016/01/15/Fri
その手摺に腕を乗せて黄昏ている彼女の後姿は、二年前とさほど変わった訳でもないのに、何かを失くしてきたような雰囲気を感じられた。
息を潜め、足音を殺しながら彼女の背後に近づく。
我輩は、彼女の退路を失くしてから声を掛けた。
「我輩の部屋に来ないとは、珍しいですな」
彼女の体がビクリと跳ね上がり、驚いた表情をありありと浮かべて我輩の方へと振り返る。
そして、近すぎる距離にも驚いて後退ろうとしたが、退路がない事を理解したらしい。
呆れた様な溜息を吐いて、顔を戻した。
「フラグを回収しに来た訳ではないですからね」
「ならば、何故ここに戻ってきた?」
「…とある方が、亡くなってしまったので」
そう言う彼女は、眼下に広がる湖面に反射する光を眩しそうに見つめる。
何かを失くしたと思ったのは間違いではないらしいが、その"何か"は彼女が話す人物ではないようだ。
"亡くした"訳ではなく"失くした"気がするのだから。
「それだけならば、貴様はここではなく我輩の部屋に来ているはずだ」
何があった、と暗に聞くも、彼女は憂い気に笑みを浮かべるだけで、話す気配は微塵も感じられない。
今までになく初めて、彼女がとても遠くにいる気がした。
今までなかった壁すら感じる。
退路を断っているはずの彼女が、簡単に何処かへ消えてしまいそうな気がして、思わず腕の中に閉じ込めた。
「…っ、教授?」
何が何だか分からないと言った困惑の声を上げる彼女を無視して、肩口に顔を埋める。
抱きしめる腕に添えられた彼女の手が、どこか申し訳なさそうにしていた。
彼を演じていた"彼"へ
(…ご心配をお掛けしました)
(そう思うのなら、話して欲しいものですな)
(フラグを回収したら、話しますよ)
(……全てを話し終えるまで、解放しないと思いたまえ)
(そんな?!)
ありがとうを伝えたくて
あとがき
――――――――――
(拍手文…?)
ご無沙汰しておりました、管理人です。
えーっと、久し振りに拍手文として書いたのですが、内容がもう拍手文に使っちゃいけない物が気がしてならないという…。
文を書くこと自体久し振りになっているので、色々とおかしな所は目を瞑ってください、お願いします。
さて、天文台に何故居るかと言いますと、湖の岸辺にあるボート小屋が映画オリジナルの教授の最期の場所という事で、そこを含めた湖を見下ろせる場所にしました。
校長室にしようか少し迷いましたが、校長室だと校長が混ざって大変な事になりそうだったので、ボツに。
そんな訳で、天文台から見下ろす事になりました。
「お知らせ日記」にも書きましたが、アランさんが昨日亡くなって、未だに事態を呑み込めておりません。
そして、何の因縁か因果か、二年前の昨日、フラグを立てた日にアランさんが亡くなられてぞっとしました。
無関係のはずなのに関係があるように見えてしまい、薄ら寒さすら感じます。
まあ、この場でとやかく言っても、居なくなった方は戻らないのでこれも何かの縁と思うことにします。
久し振りの拍手文が追悼文なのは色々とアレですが、本格的な更新はもう暫くお待ちいただけると嬉しいです。
アラン・リックマンさんのご冥福をお祈り致します。
2016/01/15/Fri
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