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「「も~いくつ寝ーるとー、おーしょーうがーつー」」
「何なのだ、その歌は」
教授が執務机でレポートの採点をしながら、私達を見た。
「日本の新年を代表するような歌です」
「そうか…。しかし、いくつ寝ると言っても、今夜を入れて後二回ほど寝れば、歌にある“ショウガツ”とやらになるぞ」
「今日もツッコミが素晴らしいね!セブルス!」
キラッと笑顔で星を飛ばすのは、男子制服を着ている彼女、もう一人の私だ。
今日は大晦日とかお正月が近いからということで、彼女いわく最強の後ろ盾からこちらの世界に送り込まれてきたという。
「全く、はた迷惑な話だ……」
「その言葉は誰に向かって?」
「貴様と管理人だ」
「えー!俺にとっちゃ、妹ができたみたいでいいんだけどなあ」
そう言いながら、彼女はぐいっと私の肩を引き寄せた。
「こんな大人しい妹が欲しかったんだよ~」
あれは魔女であり女帝だったからな……、と遠い目をして懐かしむ――いや、恐怖も見え隠れしていた。
「貴様にこいつはやらん」
「およよ?嫉妬っスか~?セブルス」
何か私を奪い合う必要はないと思うんだけどなぁ。
「そうではない。だが、こいつが貴様に連れて行かれれば、こいつが苦労するのが目に見えている」
「あははー。お褒めの言葉ありがとうございますっ(汗)」
というより、いつになったら私を解放してくれるのだろう……。
「早くこいつを放してやれ」
「それはセブルスの恋人だから?」
「そ……いや、違う!断じて違うぞ!!」
「「(いや、寧ろそこ、焦るなよ……)」」
たぶん、私と彼女は心の中で教授に対して同じツッコミを入れたに違いない。
「そんじゃまあ、俺はそろそろ帰るから」
「さっさと帰れ」
「えーと、あの……お元気で」
「……ありがとう!君だけだよ、優しく別れを告げてくれるのは!!」
今度は急に抱きしめられた。
頭の中が混乱して、固まってしまった。
「貴様!今すぐ……」
「じゃあな!お幸せに!!」
「だから、違うといっているだろう!」
教授の声は、もう彼女には届いていないだろう。
いや、彼女は聞く気もないだろうが。
カオスな大晦日前日
消えた後も、彼女の笑い声が耳から離れない
あとがき
―――――――――
えーと、大晦日前日である今日と、お正月辺りを含ませたはずなのですが……。
「とんだ話になったな」
うわっ、教授。
今日はどうしたんですか?
「……貴様のせいで、危うく本心を吐露する所だったではないか!!」
あー、まあ、そうですね……。
「今回こそ、貴様に罰則を……!」
あー、もう時間がないんで、また次の機会にお願いしますね!
拍手ありがとうございましたぁ!!