この道を歩き続けたら

何処の世界に

繋がっているのだろう？





「裏路地の先に」










今日は気まぐれで、少し遠回りをして戻ろうと思った。
というのも、ちょっと嫌なことがあったから、わざと寮へ戻るのを遅くしようと思ったわけだ。

今日は半日授業だから、昼食を食べ終われば生徒たちは各々の場所へと行ったりする。
私といえば、大広間から寮まで遠回りの遠回りする道を選びつつ、人がいない廊下を一人で歩いていた。

いつもは隣に勉強友達のハーマイオニーがいるのだが、ハーマイオニーの友達である、ハリーとロンとちょっと仲が良い訳じゃないから、いつもの三人組の時はハーマイオニーから近づいてこない限り、干渉はしない。
あの二人はあまり好きじゃないのだ。


「あんなに悪く言わなくてもいいじゃんか……」


今日最後の授業だった魔法薬学の授業後、いつものごとく減点の嵐だったグリフィンドールは、早々と教室を出た後、教授のことをいつものように悪く言い始めたのだが…それがいつも以上に酷いものばかりで、いてもたってもいられずロンとハリーを平手打ちしてしまった。


「っ、思い出したくもない。あれじゃ、マルフォイがハーマイオニーを侮辱しているのと同じじゃないか。どうして、あんな低頭なやつらと一緒に居られるんだろ……」


はぁ、とため息を吐き、窓から青く澄み渡るきれいな青空を見上げる。

まだ、手には二人を平手打ちしたときの痛みが残っている。
もう我慢の限界だったのかもしれない。
好きな人の悪口をずっと黙って聞いていられるほど、私は寛大な人間ではない。


「はぁ……」


再びため息。

気ままに歩いていると、いつの間にか知らない場所に来てしまっていた。
周りを見回しても絵画は一つも置いていないし、教室は空き教室ばかり。


「……やば」


思わず声に出して呟いた心境に、すぐにもと来た道を戻れば大丈夫だろう、と踵を返したのだが。


「……うそ……」


すでに進みすぎていた後だった。



(この廊下は一体…？)