黒衣のサラバンド
夢主設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
つい先日。
我輩の大切な女性が死んだ。
「黒衣のサラバンド」
禁じられた秘宝。
我輩は失った者を取り戻すため、その秘宝が必要だった。
その秘宝を使えば己の身を滅ぼしかねないが、彼女が戻るのなら、それでいい。
そう思って、我輩はその禁じられた秘宝の噂を頼りに、砂漠の中にある都まで旅に出た。
巻き上がる砂が、視界を霞ませる。
駱駝の背に乗り、揺られながら、都を目指す。
「(恐らく、今日中には着くはずだ)」
砂の丘を越え、風で巻き上がる砂の先に目を凝らした。
都に着いたのは、夕暮れ時だった。
その日は、都の宿に泊まり、一夜を明かした。
次の日、我輩は都で秘宝についての情報を聞き集めることにした。
「もし。そこのお兄さん」
薄暗い路地裏から、少し嗄れた声がする。
声がした方に顔を向けると、杖を持った老人が手招きをしている。
「お前さんのことだよ。魔法のランプが欲しくはないか?」
「魔法のランプ?」
「どんな願いでも叶えてくれる、魔法のランプだ」
“どんな願いでも”
我輩はその言葉に、老人の話を詳しく聞いてみることにした。
もしかしたら、その魔法のランプが禁じられた秘宝なのかもしれない。
老人がいる薄暗い路地裏に入り、老人に詳しい話を聞く。
「魔法のランプは欲しい。だが、何故そんな話を持ち掛ける?あなた一人で取りに行けば、ランプはあなたの物ではないか」
「そうしたいのは山々だが、何より年でのう。足も持病で悪いのじゃ」
確かに、老人は棒のような杖をついている。
「もし、儂の代わりにランプを取ってくれるなら、ランプが叶えることの出来る三つの願いの内、一つをお前さんに譲ろう」
ランプが叶えられる願いは、三つ。
老人は、その内の一つを譲ると言う。
こんなに良い話はなかった。
だが、それを嘘だと思わなかった我輩は間抜けだろう。
こうして、我輩は老人が出した条件を飲み、ランプがあると言う南西の都の外れにある洞窟へと、老人の案内で向かった。
我輩の大切な女性が死んだ。
「黒衣のサラバンド」
禁じられた秘宝。
我輩は失った者を取り戻すため、その秘宝が必要だった。
その秘宝を使えば己の身を滅ぼしかねないが、彼女が戻るのなら、それでいい。
そう思って、我輩はその禁じられた秘宝の噂を頼りに、砂漠の中にある都まで旅に出た。
巻き上がる砂が、視界を霞ませる。
駱駝の背に乗り、揺られながら、都を目指す。
「(恐らく、今日中には着くはずだ)」
砂の丘を越え、風で巻き上がる砂の先に目を凝らした。
都に着いたのは、夕暮れ時だった。
その日は、都の宿に泊まり、一夜を明かした。
次の日、我輩は都で秘宝についての情報を聞き集めることにした。
「もし。そこのお兄さん」
薄暗い路地裏から、少し嗄れた声がする。
声がした方に顔を向けると、杖を持った老人が手招きをしている。
「お前さんのことだよ。魔法のランプが欲しくはないか?」
「魔法のランプ?」
「どんな願いでも叶えてくれる、魔法のランプだ」
“どんな願いでも”
我輩はその言葉に、老人の話を詳しく聞いてみることにした。
もしかしたら、その魔法のランプが禁じられた秘宝なのかもしれない。
老人がいる薄暗い路地裏に入り、老人に詳しい話を聞く。
「魔法のランプは欲しい。だが、何故そんな話を持ち掛ける?あなた一人で取りに行けば、ランプはあなたの物ではないか」
「そうしたいのは山々だが、何より年でのう。足も持病で悪いのじゃ」
確かに、老人は棒のような杖をついている。
「もし、儂の代わりにランプを取ってくれるなら、ランプが叶えることの出来る三つの願いの内、一つをお前さんに譲ろう」
ランプが叶えられる願いは、三つ。
老人は、その内の一つを譲ると言う。
こんなに良い話はなかった。
だが、それを嘘だと思わなかった我輩は間抜けだろう。
こうして、我輩は老人が出した条件を飲み、ランプがあると言う南西の都の外れにある洞窟へと、老人の案内で向かった。
1/5ページ