8 がんがん
髪が巻きロングでメイクが濃い女の子だった。
ースクールカースト上位の人間だ。
私をあまりよく思ってない人間だ。ー
と勝手に思い込んでしまう。
『四宮さんって料理とか得意なわけ?』
「あ、えと、一応、家では作りますけど」
『え、まじ!じゃあ、四宮さん、料理係になったらいいじゃん!!どんなかんじの料理作んの??』
「オムライスとか?は作れます……よ」
『え!すごいじゃん!そしたら、メイド喫茶とかいけそうじゃね??』
「いや、あの、でも、そんな」
『あ!だったら、あえて、執事喫茶とか面白そうじゃない!?』
彼女は私の話を聞かずに、
自分の話を続行する。
この子、誰だっけ。
転校してきたばっかりで、
山原さん以外に友達がいなくて、
クラスの人の名前があやふやだ。
失礼だよね。
たしか、この巻きロングの髪の女の子は
植村 桃 (ウエムラ モモ)
だった気がする。
スクールカーストの上位の人で
流行に敏感でよくモテる印象な人。
なんで、こんな子が
私に話しかけてくださったのか。
普通に話しかけてきてくれてるのだったら
嬉しいけど、
この前の青木くんの件もあるし、
からかってたりするのかな……。