6 てるてる
すると、
知らない男の子がいた。
その子が私を囲んでいた人たちを押して倒れさせていた。
しばらくしてその子が
「さっきから見てましたけど、こういうの止めておいたほうがいいと思いますよ。」
と言った。
―っつ!!!!行こっ!!!!
私を囲んでいた人たちはそう呟きながら消えた。
男の子は偽手を拾って私に渡してくれた。
私は
「その…助けていただいて…ありがとう…ございました。」
と言うと
男の子は
ニッと笑って
「大丈夫ですよ。ってか俺に対して敬語じゃなくても大丈夫っすよ。俺、先輩の一個 年下だから。」
と言った。