3 ゆらめき
Pululululu Pululululu
―ビクッ
また電話が急に鳴り出した。
受話器を右手でとって
「は、はい!もしもし四宮です!」
と言うと
「…波さんですか?」
聞き覚えのある声が聞こえる。
「左東先生ですか?」
「はい、そうです。」
良かった。なんか安心した。
その安心からで
目から涙がでてきました。
あれ?
涙が止まらない。
「…波さん?…もしかして泣かれてますか?」
気づかれてしまった。
大変です。涙を止めなきゃ。でも、止まらない。
「僕で良かったら何があったか話してくれませんか?」
あまり迷惑をかけたくない。でも今は話を聞いてほしい。
そんな思いで
私はポツリポツリと
先生に話した。
ストーカーに追われたこと
そのときに偽手を落としたこと
偽手がないまま学校に行くとみんなから嫌われてしまうかもしれないこと
先生は うんうん とうなずきながら 最後まで話を聞いてくださいました。
その 優しさが嬉しかったです。
「波さんに怪我がなかったことは良かったです。安心しました。
しかし、また、変質者に追われましたか。許せませんね。」
「私、怖い
ので、警察に通報しようかと思います。」
すると先生は 、