8 がんがん
私は植村さんがでていった後を
ボーッと見つめていた。
「ちょっと、ちょっと、波ちゃ~~~ん!話せる人増えたんじゃ~~~ん?」
山原さんがニヤニヤしてる。
「い、いやいや、植村さんは気を遣ってくださっただけであり、私なんかと友達になろうなんて」
「うんうん」
「なんですかっ、そのにやついた顔は!」
「べっつに~~」
「やめてくださいよ、その顔はぁ。あ、そういえば、山原さんは何の係なんですか?」
「座敷わらし」
「…………なんというかお似合いですね」
「馬鹿にしてるでしょ」
山原さんは教室からでていき、
私はその後を追いかけた。
ーーーーーーー…………
「さてと。こんな時間だし、波さんをそろそろ迎えにいくかな。」