8 がんがん
教室がどよめく。
ー え………なんで、あいつ………?
ー 料理とかできんの………?あの腕で……
ー いやいや、ってか、なんか、ねぇ?
ー 他のやつででもよくね?
コソコソと
みなさんの声が聞こえる。
クラスが一気に暗い雰囲気になっていくのが
分かる。
どうしよう。
また、私のせいだ。
怖い。みなさんによく思われてない。
私ってここにいるべきではないのかな。
そう、考えているときに
「いやいやいや~、みんな甘いよ~。」
と人差し指を振りながら、植村さんは口を開いた。
「四宮さん、お家で料理とか結構作ってるんだって!オムライスとか作ってるらしいよ~~!家庭的じゃね??絶対、このクラスのなかで、料理上手く作れるの四宮さんだって!ね?ね?」