月白に苛まれて
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「とっとと正直に全部吐いたらどうですかぃ」
「だから私は何も知りませんって!嘘なんてついてませんって!」
手錠をかけられ机の上に固定されている手首をカチャカチャ動かしながら必死に訴えても、これっぽっちも信じてもらえない。
「アンタの情報が何一つ存在しねぇ、住所も名前も戸籍も。
どこの天人だ?何しにこの国に来やがった」
さっきから同じ質問を繰り返す目の前の若い男の人は、私の言葉なんて何一つ聞いてすらくれない。
どうしてこうなってしまったのか。
全ては警察⋯真選組という名前を聞いた時点で怪しむべきだったのかもしれない。
⋮
「ちょっと待ってろ」
土方さんが言っていた屯所に着き、待合室でお茶を出されながら言われた通り大人しく待っていた。
それはもう大人しく静かにひっそりと。
ちびちび飲んでいたお茶も飲み切り完全に冷え切ってしまった湯呑を持ちながら、てっきり数分で済むと思っていたそれは随分と時間がかかるらしく長らく待たされていると、ようやく土方さんが戻ってきた。
やっと家に帰れる、そう思い腰をあげた私を見た土方さんは
「手ぇ出せ」
と言い、素直に右手を出した私の手首にはカチャリと重みのある冷たい手錠がはめられた。
「だから私は何も知りませんって!嘘なんてついてませんって!」
手錠をかけられ机の上に固定されている手首をカチャカチャ動かしながら必死に訴えても、これっぽっちも信じてもらえない。
「アンタの情報が何一つ存在しねぇ、住所も名前も戸籍も。
どこの天人だ?何しにこの国に来やがった」
さっきから同じ質問を繰り返す目の前の若い男の人は、私の言葉なんて何一つ聞いてすらくれない。
どうしてこうなってしまったのか。
全ては警察⋯真選組という名前を聞いた時点で怪しむべきだったのかもしれない。
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「ちょっと待ってろ」
土方さんが言っていた屯所に着き、待合室でお茶を出されながら言われた通り大人しく待っていた。
それはもう大人しく静かにひっそりと。
ちびちび飲んでいたお茶も飲み切り完全に冷え切ってしまった湯呑を持ちながら、てっきり数分で済むと思っていたそれは随分と時間がかかるらしく長らく待たされていると、ようやく土方さんが戻ってきた。
やっと家に帰れる、そう思い腰をあげた私を見た土方さんは
「手ぇ出せ」
と言い、素直に右手を出した私の手首にはカチャリと重みのある冷たい手錠がはめられた。