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rkrn長編

夢小説設定

この小説の夢小説設定
夢主の名前
夢主の忍びとしての名前

幼い時は歌が上手いと村の皆や親に言われ、歌を活かして村のために頑張れる仕事に着きたいと思っていた。……結局、夢物語で終わってしまったが。



****②****



腹が空いては戦は出来ない。よく出来た言葉だと思う。私は食事時から避けた時間に食堂の裏口から顔を出すと、おばちゃんは驚いたが喜んで迎え入れてくれた。

学園長が何と言おうと私を梓季と(人前以外で)呼び、私の素顔を知る先生方以外の人間。おばちゃんもこの職に就くのにとても反対していた。

せっかく美人なのに、

もったいない、

よく言ってくれた。


「お残しは、許しまへんで」


「いただきます」


口許だけ少し出して食べる。うん、やはりどこの食事よりも美味しい。これを食べると学園に居るんだなと思える。


「今回はいつまでいるんだい?」


「今、動くなって言われているから、解禁されたらすぐにでも出るよ」


おばちゃんは寂しくなるねぇと言って困ったように笑った。こんな顔をさせたくて、この役に就いたわけじゃないんだけどなぁ。
あの後歯を[_FS_AU_SEP_]磨いて部屋に戻る。今は昼間だから生徒達は遊ぶか授業を受けて居るかのどちらかだろう。屋根を歩いていると「いけどんどぉーんッ!!」という声と、爆音。……またか。

タッと屋根を蹴って音がした方に向かうと、あー…。


5年生と6年生の混合バレーボール…。というかスパイクでクレーターが出来るって…、どうなっているんだ一体…。あ、生物委員の竹谷が怒りながら悲鳴を上げてる。まぁ、あんな威力のスパイクとれる前に色々と、終わりそうだしな、うん…。そんな竹谷を久々知と不破が近寄る。なんだ、かの有名な鉢屋は七松のチームか。尾浜も向こうか。七松は、1年の時からあぁだからな。…同じ6年の忍たまが困っていたしな。

……ん?あれ、なんか、クレーターおかしくないか?人型が埋まって見えるというか…、は…?あ、あの形は…善法寺か…?不運と有名な子だからな、食らったのだろう…。


「伊作ー、大丈夫?」


「小平太…、やり過ぎ………」


「だって長次、私が本気で打たなきゃ……あ、おーい!ー!!」


手を振って来る七松。呼ばれては仕[_FS_AU_SEP_]方ない。首を傾げると七松はニッコリ笑って馬鹿な事を言った。


「伊作がダウンしちゃったから、代わりに入ってー!」


……私、死亡フラグが立った気がした。つまりあのスパイクを私が受けなきゃいけないわけか?





―――――





夜。
今日も私は尾浜と一緒に対談、だが。あの地獄バレーボールで傷付いた尾浜の手当てが先だ。スパイクは、私には一切向けられず矛先となったのは竹谷や尾浜だった。そして私はもっぱらスパイク担当。最後には主旨も変わって鬼ごとをする事に。これまた尾浜や5年生、そして善法寺伊作は七松小平太に轢かれた。


「いたたた…」


【大丈夫か?】


「ははは…、でも忍務に比べたらそんなでもないよ」


【そうか】


「でもは凄いな、怪我1つしてない」


【現役だからな】


「現役かぁ…、……って何歳なの?」


【………。
何歳に見える?】


「見えるって…、顔が見えるわけじゃないからなぁ…。まだ若いような気がする」


【そうか】[_FS_AU_SEP_]まだ19だしなぁ、と思いながら包帯を巻き終えて治療道具をしまう。


「そうだ!これ見てよ!」


そう言って差し出されたのは手紙?受け取って読んで見ると、……恋文か?えーと…、明日くの一今日を隔てる壁の前で待ってます…?


「俺に送られて来たんだ!初めてだから嬉しくて…!」


【良かったな】


も恋文もらった事あるの?」


【……いや、1度も】

なるほど浮かれて見えたのはそのせいか。バレないように溜息を吐いたらえー、嘘だぁと言われた。大体5、6年生は確かに何だか食堂に行くと色んな視線を感じたが、視線だけであって恋文なんてもらった事なかったし。


「あ、分かった。もらいすぎて謙遜してるんだ」


【いや、そうじゃなくて……】

……あ、この恋文…。偽物か。筆跡から、悪戯で有名な鉢屋だと思う。確かに女の子らしく丸めな文字だが、所々で癖が出てる。友情愛故の悪戯という奴か…?ならば友情を深めるためにも私が口出しするわけにはいかないな。


「でも俺が女の子だったらみたいにカ[_FS_AU_SEP_]ッコいい忍、すぐに好きになるけどな」


ズキッとした。
信用している彼らを裏切らないためとはいえ、キラキラした笑顔を向けられてカッコいい忍なんて言われても。ホントの私を見た時の失望された顔が、想像しただけで怖く感じた。
ポンッと頭を撫でてやると何だか少し照れくさそうだった。


結局、その後別れた。
そして次の夜。いつもどおり行ってみるとそこには5年生の生徒達がいた。遠目から見ても分かったが、慰めてる。あぁ、行ったのか。分かったのか、犯人が鉢屋三郎だと…。


「なぁ、悪かったって勘右衛門」


「………」


「今回は三郎が悪いよ」


「全くだ」


「勘右衛門の純粋な心を弄びやがって…」


「あーあー分かった分かった!じゃあこれで良いか!?」


おぉ、素早い変装だな。しかも随分可愛い女の子に化けたな。尾浜は鉢屋を見た、けどあまり反応しない。やはり男と分かっているからだろうか?


「三郎のバカぁああああッ!!!」


「失礼な!私は馬鹿じゃないぞ!それに罵られて喜ぶようなM野郎でもない!」


あー…、賑やかだなぁ。[_FS_AU_SEP_]さて、明日は休みだからといっていつまでもこう賑やかだと他の生徒の睡眠に関わる。
尾浜の肩を叩いて呼ぶと、あぁ…、酷い顔だな。鼻水と涙でグチャグチャだ…。手ぬぐいを取り出して顔を拭いてやる。


ー…!」


【いつまでも泣かない】


「嘘だったんだ…!あの恋文、………ッ三郎のバカーッ!!」


「まだ言うか!!」


これは、随分落ち込んでいるな…。

【大丈夫】

「何が!!」

【いつかちゃんと尾浜を分かってくれる娘は現れるさ】


私が女で尾浜を理解してやれてると言えれば良いんだがなぁ…。言えないし。


「………」

【今回は犬にでも噛まれたと思え。分かったな?】


「……、はい…」


頭を撫でてやればグズッと鼻を鳴らして尾浜は泣きやんだ。


【鉢屋】

「何だよ」

【お前はやり過ぎだ】


そう書けばグッと黙る鉢屋。やれやれ、取り敢えず仲直りさせて良かった…。






(すげぇ、勘右衛門を泣きやませただけじゃなくて三郎に説教までしてる…)(かなりレアだな)(何だ、勘右衛門とは知り合いなんだ?)


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