rkrn長編
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※さわやかな尾浜勘右衛門の話派生
「くの一寮は忍たまが入り込んじゃダメって知ってるよね」
梓季そう言って、でも上手く人払いしてくれた。俺が罰を受けないようにするために。そう思うと嬉しくて、胸が暖かくなった。
「宿題が、分からなくて…」
そう言って机にプリントを開くと梓季はそれを見て、あぁ、と優しく笑った。そして小石を使って教えてくれた。
確かに問題が出来たことに対する達成感もあった。でもそれ以上に、
「君は出来る子なんだから」
そう言って頭を撫でてくれた。触れられたことに舞い上がりそうになった俺が居た。
そして今、俺は後輩に教えながらあの時のことを鮮明に思い出していた。だって、梓季との大切な思い出だから。今でも思い出せるよ。
******番外編******
何だか、尾浜が私を見てニコニコ笑ってる。私、変な格好をしてるだろうか。いつも通りの着物だし、いつもの夜の対談だし、髪だっていつも通り。なのに尾浜は私を見てニコニコしてる。
「何?」
「懐かしいなって、思ってさ」
懐かしい?
私、尾浜に着物姿を見せたことがあっただろうか。それに、髪型だってずっと変わらない筈だ。試しに着物や髪を触って変なところがないか探すが見当たらない。それを見て尾浜はクスクス笑った。……、何だか振り回されてる気がする。この年下のこ、恋人に。
狼の時はそんな事無かったけど、何だか最近は尾浜の一挙一動一つ一つにドキドキしたりしてる。でも悪いドキドキじゃなくて、やっぱりあの疼くような甘い痺れが胸を占めてて。
何だか全部見透かされてる気がしてならない。私が一挙一動一つ一つにドキドキしてる事とか、年上だからって思って空回りしてることとか、でも尾浜の事がやっぱりどうしようもないくらい好きなんだなぁって思ってることとか。
「笑うことないじゃないか…」
「可愛いな、って思ったからさ」
「かっ…!?」
可愛い!?
大体尾浜と私は5つも離れてて、しかも私の方が年上なのに可愛いなんて!言われたことはなかった、1回も…。顔が熱くなる。恥ずかしくて、見られたくなくて。尾浜が多分そんな意識して言った訳じゃない言葉に振り回されてて、何だか凄く恥ずかしい。確かに嬉しい、嬉しいんだけど。
………、最近尾浜はくの一に人気があるって聞く。ちょっと意地悪だが優しいし、頼りがいがあるし。ちょっと、心配になる。やっぱり同い年とか、若い子が良いのかなぁ、とか。そういえば、ラブレターの相談とかされたし…。
「実は今日、1年生に宿題教えてさぁ…」
「宿題…?」
「ほら、梓季に教わったあれ」
私が教えた……。
……、あぁ。
「あの算術の…」
「そうそう。梓季に教わった通りに教えたら、あの乱太郎、きり丸、しんべえも分かったみたいでさ」
教えた通りって…。
そんなわけがない。尾浜は元々出来る子だったし私が少し教えただけですぐ理解してたし。きっと私が教えた以上に分かりやすく尾浜が教えたんだろうなぁ。
「違う。きっと、尾浜の教え方が良かったから、3人も分かったんだよ」
何だかそれを聞くと、尾浜は大きくなったんだなぁって思えてならない。まぁ、その分私も年をとってるわけだけど。そりゃあ、くの一達に人気が出るわけだ。…欲目があるかもしれないけどさ。でも、いつか尾浜が私をフってくの一の子と付き合う、そんな時が来たら、私は…。
「大人らしく割り切れるのかな…」
「え?」
「うぅん、何でもないよ」
いや、無理だ。
泣いてしまう。きっと私は壊れてしまうかもしれない。
「それでさ、息子とかに教えるってこんな感じなのかなって思えてさ」
…………は?
「息子?」
「うん」
「息子、いるのか?」
「まさか」
「じゃあ、何で息子…?」
そう聞いたら、尾浜は照れ臭そうに笑った。
「一応、プロポーズのつもりなんだけど…」
プロポーズ…。
って、いわゆる求婚。………きゅ、きゅきゅきゅきゅ求婚!?
ちょっと待った、大体尾浜はまだ5年生で生徒な訳で。
「そりゃあ、まだ俺はガキだけど。卒業して、いっぱしの忍者になったら、また言うよ。そうしたらさ、子供作ろう」
あぁ。
信じて良いんだな尾浜。
尾浜はずっと私を好きでいてくれるって。
「それまで、待っててくれる…?」
「…あぁ、もちろん」
尾浜が私を好きで居てくれるなら、私もずっと尾浜を好きでいるから。信じてる。信じて、未来を待つよ。
だから、私達は叶いもしない願いを約束し、そして傷つき合った。
「くの一寮は忍たまが入り込んじゃダメって知ってるよね」
梓季そう言って、でも上手く人払いしてくれた。俺が罰を受けないようにするために。そう思うと嬉しくて、胸が暖かくなった。
「宿題が、分からなくて…」
そう言って机にプリントを開くと梓季はそれを見て、あぁ、と優しく笑った。そして小石を使って教えてくれた。
確かに問題が出来たことに対する達成感もあった。でもそれ以上に、
「君は出来る子なんだから」
そう言って頭を撫でてくれた。触れられたことに舞い上がりそうになった俺が居た。
そして今、俺は後輩に教えながらあの時のことを鮮明に思い出していた。だって、梓季との大切な思い出だから。今でも思い出せるよ。
******番外編******
何だか、尾浜が私を見てニコニコ笑ってる。私、変な格好をしてるだろうか。いつも通りの着物だし、いつもの夜の対談だし、髪だっていつも通り。なのに尾浜は私を見てニコニコしてる。
「何?」
「懐かしいなって、思ってさ」
懐かしい?
私、尾浜に着物姿を見せたことがあっただろうか。それに、髪型だってずっと変わらない筈だ。試しに着物や髪を触って変なところがないか探すが見当たらない。それを見て尾浜はクスクス笑った。……、何だか振り回されてる気がする。この年下のこ、恋人に。
狼の時はそんな事無かったけど、何だか最近は尾浜の一挙一動一つ一つにドキドキしたりしてる。でも悪いドキドキじゃなくて、やっぱりあの疼くような甘い痺れが胸を占めてて。
何だか全部見透かされてる気がしてならない。私が一挙一動一つ一つにドキドキしてる事とか、年上だからって思って空回りしてることとか、でも尾浜の事がやっぱりどうしようもないくらい好きなんだなぁって思ってることとか。
「笑うことないじゃないか…」
「可愛いな、って思ったからさ」
「かっ…!?」
可愛い!?
大体尾浜と私は5つも離れてて、しかも私の方が年上なのに可愛いなんて!言われたことはなかった、1回も…。顔が熱くなる。恥ずかしくて、見られたくなくて。尾浜が多分そんな意識して言った訳じゃない言葉に振り回されてて、何だか凄く恥ずかしい。確かに嬉しい、嬉しいんだけど。
………、最近尾浜はくの一に人気があるって聞く。ちょっと意地悪だが優しいし、頼りがいがあるし。ちょっと、心配になる。やっぱり同い年とか、若い子が良いのかなぁ、とか。そういえば、ラブレターの相談とかされたし…。
「実は今日、1年生に宿題教えてさぁ…」
「宿題…?」
「ほら、梓季に教わったあれ」
私が教えた……。
……、あぁ。
「あの算術の…」
「そうそう。梓季に教わった通りに教えたら、あの乱太郎、きり丸、しんべえも分かったみたいでさ」
教えた通りって…。
そんなわけがない。尾浜は元々出来る子だったし私が少し教えただけですぐ理解してたし。きっと私が教えた以上に分かりやすく尾浜が教えたんだろうなぁ。
「違う。きっと、尾浜の教え方が良かったから、3人も分かったんだよ」
何だかそれを聞くと、尾浜は大きくなったんだなぁって思えてならない。まぁ、その分私も年をとってるわけだけど。そりゃあ、くの一達に人気が出るわけだ。…欲目があるかもしれないけどさ。でも、いつか尾浜が私をフってくの一の子と付き合う、そんな時が来たら、私は…。
「大人らしく割り切れるのかな…」
「え?」
「うぅん、何でもないよ」
いや、無理だ。
泣いてしまう。きっと私は壊れてしまうかもしれない。
「それでさ、息子とかに教えるってこんな感じなのかなって思えてさ」
…………は?
「息子?」
「うん」
「息子、いるのか?」
「まさか」
「じゃあ、何で息子…?」
そう聞いたら、尾浜は照れ臭そうに笑った。
「一応、プロポーズのつもりなんだけど…」
プロポーズ…。
って、いわゆる求婚。………きゅ、きゅきゅきゅきゅ求婚!?
ちょっと待った、大体尾浜はまだ5年生で生徒な訳で。
「そりゃあ、まだ俺はガキだけど。卒業して、いっぱしの忍者になったら、また言うよ。そうしたらさ、子供作ろう」
あぁ。
信じて良いんだな尾浜。
尾浜はずっと私を好きでいてくれるって。
「それまで、待っててくれる…?」
「…あぁ、もちろん」
尾浜が私を好きで居てくれるなら、私もずっと尾浜を好きでいるから。信じてる。信じて、未来を待つよ。
だから、私達は叶いもしない願いを約束し、そして傷つき合った。