ヤンデレ夢小説
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※悪魔の実能力捏造あり
私は魔女と呼ばれている。
魔法が使えるわけでもない。呪いが使えるわけでもない。それどころか人を傷付けたり、殺したりしたこともない。
至って普通の人間だ。
そんな私が魔女と呼ばれる理由。
簡単だ。私は魔術師バジル=ホーキンスの女だから。
好きで魔術師の女になったわけじゃない。
それまで海賊とは無縁の生活を送っていた。
3ヶ月前、私の住んでいる島にホーキンス海賊団が上陸してきた。彼らは別に島のみんなに暴力を振るうような野蛮な海賊ではなかった。
だが、私は目をつけられた___魔術師に。
「女、名前は何という」
1人でいたところ突然声をかけられ、素直に名前を答えた。
『みょうじ=ななしです』
「なるほど」
魔術師は持っていたカードを切り、占いのような何かを始めた。そして一言。
「ふむ、お前のようだ」
『はい…?』
何がですかと開きかけた口は、その言葉を紡ぐことはなかった。
気がついたら藁のようなもので口を塞がれ、肩に担がれていた。
突然のことで頭がついていかなかった、がヤバいということだけは分かる。
『っ、んー!?むー!!』
くぐもった声で叫んでも、夕暮れの人通りも少ない道では誰も気づいてくれなくて
あれよあれよという間に、私は魔術師の船に連れてこられた。
やっと解放された場所は見知らぬ部屋。雰囲気からしてこの男の部屋だろうか。
そして無表情で目の前に立つ魔術師バジル=ホーキンスが、私の恐怖を更に加速させた。
何でこの人はこんなに落ち着いてるの…?
慌てる私がおかしいのかと疑うくらい、魔術師は冷静で、そして不気味だった。
『…わ、私、売られるんですか?』
海賊が人をさらう理由なんて、私にはそのくらいしか予想がつかなかった。
恐る恐る聴くと、魔術師はそれを否定した。
そしてそれよりも更に恐ろしい事実を告げた。
「占いで今日、運命の女と出会うという結果が出た。お前と俺との関係は天文学的に億万分の一の確率で良いようだ」
お前には俺の生涯のパートナーになってもらう
『……え?』
あまりにも突拍子がなさ過ぎて、冗談かと思った。
だが目の前に立つ男は、とても冗談を言うようなタイプには見えない。
『…パートナーって』
「そういうことだ。俺は男でお前は女だ。意味は分かるだろう」
そう言うと魔術師は私を押し倒した。
その時、私はやっと私が座らされていた場所がベッドの上だったということに気づく。
『ま、待って』
「何をだ」
『だって私達、今日初めて出会って…こんなのおかしいです!』
「そうか。だが、待ったところでお前の運命は変わらない」
男の端正な顔が耳元に近づき、囁いた。
「ななし。お前は俺の女だ」
この広い世界で運命的に出会った存在。
絶対に逃がさない。
____あれから数ヶ月経った。
私は魔術師の女にされた。
私は魔術師“に”女にされた。
運命の相手というのはあながち間違いではないのかもしれない。悔しいことに魔術師との身体の相性はとてもとても良かったようで、彼に身体の隅から隅まで快感というものを教え込まれた。
あの魔術師は絶倫過ぎる。私から精力を奪っているんじゃないかと思うくらいに。
今日もまた夜が来る。
長い長い夜が来る。
快楽は過ぎると苦痛になる。やめてと嫌だと泣いて叫んでも、止めどなく快楽を与え続けられるあの行為が私はとても怖かった。
もう身体も精神も限界だった。
『死ねば…楽に、なれる。終われる』
夕食の時にコッソリとくすねてきたナイフをポケットから取り出す。
小さいナイフだが、手首の血管を切れば致命傷になるだろう。
ナイフを持つ手が震える。
何を怯えているんだ。私にはもう死ぬしか自由を得る道は無いんだ。
やるしか、ないんだ!
『う……っ!!』
意を決して、手首にナイフを突き立てた。
次の瞬間に血が溢れ出す__はずたった。
『…え、嘘』
傷が消えた。
確かに血管を切った、はずなのに私の腕は綺麗なまま。
というかそもそも、痛みが……ない?
『な、何で!?』
「当然だ」
背後から聞こえた声に身体が固まる。
扉を開く音も、足音も、何も聞こえなかった。
何で、何で、いるの
『…ホーキンス、さん』
「死なせるわけがないだろう」
背後から抱きしめられ、金髪の長い髪が私の肩にかかる。
耳元で囁かれて身体が思わずビクリと震えた。
「お前の命には100人のストックがある」
『ストック…って』
意味が、分からない。
魔術師の顔を見る。彼は機嫌が良さそうで、笑みを浮かべていた。
私の頭を、首を撫でながら話し始める。
「俺が食べたワラワラの実の能力は、ダメージを他人に受け渡す藁人形が作れる」
お前の身代わりになる藁人形を作ったんだ。
そう言うと、魔術師は藁人形を1つ取り出した。
私が先ほどつけた手首に、切り傷が付いている。
ただの藁人形。
それで片付けるにはあまりにも不気味で、不自然で、直感的に感じてしまった。
この藁人形には命がある、と。
「これがお前の代わりになった藁人形だ。この傷を受けた本人はいきなり手首の動脈が切られて混乱してるだろうな」
『っ!?』
それって、つまり
私が、私が、自分を傷つけたせいで
全く無実の人が…傷付いた?
私が、無実の人を傷付けたってこと…?
魔術師は震える私の手を取り、傷付けたはずの手首を撫でた。
「お前の命に関わる傷や痛みは全て、見知らぬ誰かに肩代わりされる」
意味がわからない
魔術師とはそんな呪いみたいなことができるのか。
待って、ということは、つまり
バッと顔を上げる。
魔術師は私が考えていることが分かったのか、ニヤリと口角を上げて告げた。
「お前が死ねるのは、罪のない100人の命を自分の手で殺した後だ」
残酷な宣告。
人を殺したことがない私には、そんなことできない。
『……っぅあああ!!』
私はこの男に死ぬ自由さえ奪われるのか。
また、長い夜が始まる。
end
私は魔女と呼ばれている。
魔法が使えるわけでもない。呪いが使えるわけでもない。それどころか人を傷付けたり、殺したりしたこともない。
至って普通の人間だ。
そんな私が魔女と呼ばれる理由。
簡単だ。私は魔術師バジル=ホーキンスの女だから。
好きで魔術師の女になったわけじゃない。
それまで海賊とは無縁の生活を送っていた。
3ヶ月前、私の住んでいる島にホーキンス海賊団が上陸してきた。彼らは別に島のみんなに暴力を振るうような野蛮な海賊ではなかった。
だが、私は目をつけられた___魔術師に。
「女、名前は何という」
1人でいたところ突然声をかけられ、素直に名前を答えた。
『みょうじ=ななしです』
「なるほど」
魔術師は持っていたカードを切り、占いのような何かを始めた。そして一言。
「ふむ、お前のようだ」
『はい…?』
何がですかと開きかけた口は、その言葉を紡ぐことはなかった。
気がついたら藁のようなもので口を塞がれ、肩に担がれていた。
突然のことで頭がついていかなかった、がヤバいということだけは分かる。
『っ、んー!?むー!!』
くぐもった声で叫んでも、夕暮れの人通りも少ない道では誰も気づいてくれなくて
あれよあれよという間に、私は魔術師の船に連れてこられた。
やっと解放された場所は見知らぬ部屋。雰囲気からしてこの男の部屋だろうか。
そして無表情で目の前に立つ魔術師バジル=ホーキンスが、私の恐怖を更に加速させた。
何でこの人はこんなに落ち着いてるの…?
慌てる私がおかしいのかと疑うくらい、魔術師は冷静で、そして不気味だった。
『…わ、私、売られるんですか?』
海賊が人をさらう理由なんて、私にはそのくらいしか予想がつかなかった。
恐る恐る聴くと、魔術師はそれを否定した。
そしてそれよりも更に恐ろしい事実を告げた。
「占いで今日、運命の女と出会うという結果が出た。お前と俺との関係は天文学的に億万分の一の確率で良いようだ」
お前には俺の生涯のパートナーになってもらう
『……え?』
あまりにも突拍子がなさ過ぎて、冗談かと思った。
だが目の前に立つ男は、とても冗談を言うようなタイプには見えない。
『…パートナーって』
「そういうことだ。俺は男でお前は女だ。意味は分かるだろう」
そう言うと魔術師は私を押し倒した。
その時、私はやっと私が座らされていた場所がベッドの上だったということに気づく。
『ま、待って』
「何をだ」
『だって私達、今日初めて出会って…こんなのおかしいです!』
「そうか。だが、待ったところでお前の運命は変わらない」
男の端正な顔が耳元に近づき、囁いた。
「ななし。お前は俺の女だ」
この広い世界で運命的に出会った存在。
絶対に逃がさない。
____あれから数ヶ月経った。
私は魔術師の女にされた。
私は魔術師“に”女にされた。
運命の相手というのはあながち間違いではないのかもしれない。悔しいことに魔術師との身体の相性はとてもとても良かったようで、彼に身体の隅から隅まで快感というものを教え込まれた。
あの魔術師は絶倫過ぎる。私から精力を奪っているんじゃないかと思うくらいに。
今日もまた夜が来る。
長い長い夜が来る。
快楽は過ぎると苦痛になる。やめてと嫌だと泣いて叫んでも、止めどなく快楽を与え続けられるあの行為が私はとても怖かった。
もう身体も精神も限界だった。
『死ねば…楽に、なれる。終われる』
夕食の時にコッソリとくすねてきたナイフをポケットから取り出す。
小さいナイフだが、手首の血管を切れば致命傷になるだろう。
ナイフを持つ手が震える。
何を怯えているんだ。私にはもう死ぬしか自由を得る道は無いんだ。
やるしか、ないんだ!
『う……っ!!』
意を決して、手首にナイフを突き立てた。
次の瞬間に血が溢れ出す__はずたった。
『…え、嘘』
傷が消えた。
確かに血管を切った、はずなのに私の腕は綺麗なまま。
というかそもそも、痛みが……ない?
『な、何で!?』
「当然だ」
背後から聞こえた声に身体が固まる。
扉を開く音も、足音も、何も聞こえなかった。
何で、何で、いるの
『…ホーキンス、さん』
「死なせるわけがないだろう」
背後から抱きしめられ、金髪の長い髪が私の肩にかかる。
耳元で囁かれて身体が思わずビクリと震えた。
「お前の命には100人のストックがある」
『ストック…って』
意味が、分からない。
魔術師の顔を見る。彼は機嫌が良さそうで、笑みを浮かべていた。
私の頭を、首を撫でながら話し始める。
「俺が食べたワラワラの実の能力は、ダメージを他人に受け渡す藁人形が作れる」
お前の身代わりになる藁人形を作ったんだ。
そう言うと、魔術師は藁人形を1つ取り出した。
私が先ほどつけた手首に、切り傷が付いている。
ただの藁人形。
それで片付けるにはあまりにも不気味で、不自然で、直感的に感じてしまった。
この藁人形には命がある、と。
「これがお前の代わりになった藁人形だ。この傷を受けた本人はいきなり手首の動脈が切られて混乱してるだろうな」
『っ!?』
それって、つまり
私が、私が、自分を傷つけたせいで
全く無実の人が…傷付いた?
私が、無実の人を傷付けたってこと…?
魔術師は震える私の手を取り、傷付けたはずの手首を撫でた。
「お前の命に関わる傷や痛みは全て、見知らぬ誰かに肩代わりされる」
意味がわからない
魔術師とはそんな呪いみたいなことができるのか。
待って、ということは、つまり
バッと顔を上げる。
魔術師は私が考えていることが分かったのか、ニヤリと口角を上げて告げた。
「お前が死ねるのは、罪のない100人の命を自分の手で殺した後だ」
残酷な宣告。
人を殺したことがない私には、そんなことできない。
『……っぅあああ!!』
私はこの男に死ぬ自由さえ奪われるのか。
また、長い夜が始まる。
end